企業担当者に聞くFacebook&Twitter運用の現場
ライター経験なしで始めたコンテンツマーケティング、ブックオフオンライン流のコツを聞いてきた

読まれる記事を作るため、メンバー全員が協力してネタを考え、意見を出し合いながら投稿している
企業担当者に聞くFacebook&Twitter運用

ライター経験のないスタッフが、経験を積みながらほぼ毎日のペースで新しいコンテンツを作り続けているブックオフオンライン。そのコツは、ライターだけでなく、所属するメンバー全員が協力してネタを考え、投稿の反響を分析しながら日々チューニングする運営スタイルにあるようだ。

2015年5月にオウンドメディア「ブックオフオンラインコラム」をスタートし、合わせてFacebookページの運用を開始した同社に、オウンドメディアとソーシャルメディアを掛け合わせながら、社内でヒット企画を生み出す文化や体制をどのように整備してきたのか、Webプロモーションチームの石橋純一氏と坂本賢一氏に聞いた。

ソーシャルメディアアカウント

ファンを作るために始めたブックオフオンラインコラム

――オウンドメディア「ブックオフオンラインコラム」、Facebook、Twitterのそれぞれの位置付けを教えて下さい。

ブックオフオンライン株式会社
マーケティング部
ECマーケティンググループ
Webプロモーションチーム長
石橋 純一氏
ブックオフオンライン株式会社
マーケティング部
ECマーケティンググループ
Webプロモーションチーム
坂本 賢一氏

石橋私たちは、Webプロモーションチームに所属しており、Webサイトへの集客を目的に、リスティングやアフィリエイトなどの広告の運用をしています。今年の5月からは、ソーシャルメディアやコラムサイトを使い、さらに集客を強化しています。

坂本Facebookは、主にコラムの記事を拡散するために使っています。コラムサイトは、商品購入というコンバージョンに直結させるよりも、ファンを作ることを目的に運用しており、ここを入り口に本サイトに誘導していくようにしています。Twitterは販促が中心です。

コラムサイトはどのような経緯で開始し、どのように運用されているのですか?

坂本最初はコンテンツマーケティングの一環として、公式サイトで特集ページを作成していました。1つのテーマで50タイトルの商品を紹介するような感じです。ただ、特集記事は制作にいろいろな人がかかわってくるので、公開までに時間がかかります。

そこで、新しい形でコンテンツマーケティングを始めることになり、記事体裁のコラムサイトをやっていくことになりました。現在は、ほぼ専業でコラムのライティングを担当するメンバーが3人いて、私と石橋が全体を管理しています。ライターは、週に2本は出すという目標で進めています。

ライター未経験でも回せる仕組みをきっちり作る

――専業のライターさんが3人いるんですね。そのために採用されたのですか。

坂本いいえ、もともと特集記事を担当していたメンバーです。3人いるうちの2人は主婦の方で、9時から15時、週4日または5日というような働き方をされています。もともと、ライターの経験やスキルがあるわけではないので、作りながらスキルや知見をためています。始めるときには、コラムサイトの位置付けや目的、主旨を理解してもらうための資料を作り、この仕事は「ファンを作る仕事」だと伝えました。

また、記事のテーマは大きく3つ、「リユース」「エンターテインメント」「本」を決めています。この3つのテーマは、ブックオフオンラインの事業にも通じる内容です。

意識したのは、私たちがしっかりとした仕組みを作り、ライティングのメンバーがその仕組みにのっとって、自分たちで考えて記事を作れるようにしたことです。全体を見ている私と石橋だけで作るよりも、全員で考えたほうが、より多くのユーザーにマッチするコンテンツができるからです。運用しているなかで、メンバーが「次はこういうのをやろう」「こんなユーザーがいるからこんなコンテンツを用意しよう」と、どんどん意見を言えるような仕組みを作りました。

――企画は具体的にどのような形で決めていっているのですか。

坂本3つの記事テーマを1つのエクセルにまとめて、タイトルになり得るようなアイデアを思いついたらエクセルに書き込んでいきます。ライターは、そのなかからテーマを選んで書いていきます。

石橋記事内容によって、SEOに強い記事、ソーシャルメディアの拡散に強い記事、ダイレクトレスポンスを狙う記事などがつかめてきました。たとえば、How to系の記事はソーシャルメディアでの拡散力が強いですね。

読まれるためのリード文の作り方

――Facebookでは記事紹介の文章が凝っていて、ユーザーからの反応も良いですね。

坂本Facebookは、始める前に運用ルールをしっかり定めており、記事を担当したライターが、Facebookのリード文も書く、コメントを返信するというルールにし、その人がいないときの場合のフォロー体制も含めて決めています。

記事は読んでもらって初めて価値があるので、Facebookはその入口のツールとして活用しています。継続するうちに、だんだんコツやノウハウがわかってきたので、毎週開催している会議でお互いに共有しています。

――具体的にはどんなコツがありますか。

坂本単純なことですが、やはり画像と記事タイトルのインパクトですね。また、リード文では、わざとぼかしたような言い方をして、見たときに続きが気になるように書くといったことでしょうか。

反応が良い投稿については、顧客目線でなぜ反応が良いのか、ユーザーがどういう気持で反応したのかを考えて、次に活かすようにします。

――いままでバズった人気記事は、どんなものがありますか。

石橋紙袋でブックカバーを作る、という記事はソーシャルメディアでシェアされました。ユーザーがその場ですぐに試せるのが良かったと思います。他には、夏休みの終盤になると、読書感想文の記事が検索経由で流入数が多くなります。

お店のかわいい紙袋って、捨てられずに家にどんどん溜まってきますよね……。そのお店のロゴや、かわいい柄を利用して、ブックカバーを作ってみませんか?巷で話題の、おしゃれなオリジナルブックカバーの作り方はこちら↓↓http://pro.bookoffonline.co.jp/books-trivia/zatsugaku/20150811-original-book-cover

Posted by ブックオフオンライン(bookoffonline) on 2015年8月12日
紙袋でオリジナルのブックカバーを制作。第二弾のクリアファイル版も人気

ブックオフならではの記事としては、ライターオイルを使った値札のきれいな剥がし方ですね。これは、弊社の倉庫でも使っている方法なんですが、我々が業務のなかで得た情報を提供したブックオフ「ならでは」の記事ができました。

古本についている値札シール、きれいにはがせていますか?意外と身近なもので、しかも簡単にきれいにはがせるので、ぜひお試しください。きっと今すぐシールをはがしたくなるはず……!...

Posted by ブックオフオンライン(bookoffonline) on 2015年7月10日
古本についている値札シールの簡単なはがし方

5か月の運用で見えてきたソーシャルで拡散する記事、検索に強い記事

――コラムの目的は、サイトへの誘導ということですか、その先のコンバージョンはどのように見ていますか。

坂本まずは、ブックオフオンラインのサイトに来てもらうことが目的ですが、数字上の目標としては新規ユーザー獲得があります。他に数値の評価としては、セッション数を評価しています。

石橋コラムサイトを立ち上げる前、ECサイト内でコラムを展開していたときは、集客の8割が自社メルマガでした。コラムサイトを立ち上げたことで、SEO的にも、ソーシャルメディアでの拡散という点でも、今後、さまざまなチャネルからの流入が期待できます。まだ開始してから間もないですが、Google アナリティクスで見るコラムサイトの流入元が、SEO・SNS・メルマガと良いバランスで増えてきており、理想に近づいてきています。

メルマガは、どちらかというと既存顧客向けの販促です。コラムサイトは、検索やソーシャルメディア経由での新規ユーザー獲得につなげていきたいですね。

――アクセス解析のデータから気づいたことはありますか。

石橋ページのタイトルは、検索に強いタイトルと、ソーシャルメディアで強いタイトルが微妙に違いますね。実験として、SEO用のページタイトルとソーシャルメディア用のOGPタイトルを変えるということをやっています。自分たちで投稿分析をして、チューニングをして、アクセス解析をして、Facebookのインサイトを見て、というようにすべて自前でやっています。

――ページタイトルとOGPを変更するというのはおもしろいですね。そのタイトルもすべてライターさんが考えるのですか。

坂本タイトルも含め記事に関わることはすべて担当ライターが作成しますが、公開前に全員が全員の記事を読んで、フィードバックしています。これは、他の人の記事を読むことも経験になるからで、そのときに、タイトルや表現を変更することはありますね。

――ソーシャルメディアに関して、広告を活用していますか。

石橋Facebookページはもうすぐ1万「いいね!」になりますが、広告を活用しながら増やしてきました。オーガニックの「いいね!」も増やしていきたいので、ライターにはシェアされやすく、リーチが広がるような投稿を目指して作成してもらうようにしています。リーチが拡大すれば、まだ「いいね!」していないユーザーにも届くので、そこからオーガニックで新規の「いいね!」が獲得できるからです。

TwitterとFacebookの属性にあったネタを考える

――Twitterのほうは、Facebookよりゆるく運用されているようですが。

坂本そうなんです。Twitterはメルマガの担当者が兼任で運用しており、どちらかというと販促に近く、メルマガに掲載するような情報やクーポンの情報を発信しています。

石橋Facebookは、コラムのライターが投稿を作成するというように、ソーシャルメディアとオウンドメディアが連携できているのですが、Twitterはまだできていないので、そこは今後整備していきたいです。

というのも、媒体の特性として、Facebookは実名で30代の男性が多く集まっています。弊社は幅広い分野を扱っていますが、コミック、ラノベなどはFacebookでは弱いんです。その分野に興味のある若年層はTwitterにいるので、今後は媒体の特性を活かした発信をしていきたいんです。

Twitterでは、認知を高めるためのキャンペーンも開催していますが、内容によって反応が大きく違いますね。盛り上がったのは、朗読劇の出演声優さんのサイン入りパンフレットのプレゼントです。他には、しおりのプレゼントですね。弊社では、今年のサイトオープン8周年記念企画として、期間限定で購入された方に、4種類あるしおりをランダムで1つプレゼントをしたのですが、Twitterで全種類のしおりをセットにしたプレゼントを企画したところ反応がよかったです。

――Twitterの運用ではつぶやきデスクを利用されているそうですね。

坂本Twitterの運用で使っていますが、管理画面がわかりやすいので、運用担当者は管理しやすいといっています。

石橋ブックオフ関連のキーワードは「検索フォルダ」機能を使って、すべて収集するようにしています。ポジティブもネガティブも、全部拾ってソーシャルリスニングをすることで、新しい気づきにつながっています。

社内の人を巻き込んでより深く濃い記事を作りたい

――現状の課題はありますか。

坂本ネタ出しに困ることがあるので、やはりもっと社内の人を巻き込んでいきたいと思っています。朝礼などでコラムサイトの紹介をしているのですが、まだまだ反応が薄いので、まずは興味を持ってもらいたいですね。外部のファンの前に、社内のファンの醸成ですね。

新しい取り組みとして、オフィス内のホワイトボードに今後2週間の記事を書くようにして関心を高めています。社内には、ラノベ、映画、音楽など各分野に通じている社員がいるので、今後は記事を書いてもらいたいです。

社内のファン醸成のために、記事の予定や反響をホワイトボードで共有

――今後、どんなことをやっていきたいですか。

坂本記事の信憑性を高めるために、ユーザーアンケートなどをやっていきたいですね。泣ける本10選といっても、ライターの独断で選んでいるので、広く意見を募ることでより共感できる記事になると思います。アンケートは、ソーシャルメディアを使ってできればいいですね。

石橋コアなファンがついてきたら、O2O施策も本格的に行い店舗への送客もしていきたいと思っています。弊社だけでなく、ブックオフグループを巻き込んだ施策になりますね。

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