企業担当者に聞くFacebook&Twitter運用の現場
愛されるゆるキャラ「ホームズくん」のTwitter運用。ユーザーとのコミュニケーションを目指すHOME'S

ゆるキャラのホームズくんが投稿する不動産住宅情報サイトHOME'S(ネクスト)のソーシャルメディア運用を聞いた
企業担当者に聞くFacebook&Twitter運用

鹿撃ち帽をかぶり、虫眼鏡を持った探偵ホームズルックのホームズくん、不動産会社の店頭グッズやポスターで見かけたことはないだろうか。そんなホームズくんがTwitterを運営するのは、日本最大級の不動産・住宅情報サイト「HOME'S」を運営するネクストだ。かわいいキャラクターが発信するツイートを通じて、ユーザーと日々コミュニケーションをしている。

同社が不動産・住宅情報サイトを開始したのは1997年のこと、今や業界最大級の掲載物件数を誇る。ソーシャルメディアの運用方法はさまざまあるが、自社キャラクターを使った運用のメリットはどこにあるのか。ホームズくんが運用するTwitterとFacebookの裏側について、HOME'S事業本部の藤田未来氏に聞いた。

ホームズくん(左)と藤田未来氏(右)
ソーシャルメディアアカウント

ホームズくんが顔のソーシャルメディア

――藤田さんは、最近SNSのご担当になったということですが、ソーシャルメディアを開始した経緯などを教えてください。

株式会社ネクスト
HOME'S事業本部 マーケティング部
コンテンツ推進ユニット
広報・編集グループ
藤田 未来氏

広報担当になったのが2015年の4月で、5月にはSNSを本格的に運用し始めました。入社して5年目ですが、3年は営業、1年は住宅トレンドニュースサイト「HOME'S PRESS」の編集を担当していました。

HOME'Sの公式Twitterアカウントを開設したのは2009年です。弊社はモノづくりの会社ということもあって、「クリエイターの日」という制度があり、エンジニアやデザイナーが通常業務の枠を離れて新たなプロダクトやサービスを作っていいことになっています。このクリエイターの日の成果としてできたのが、物件情報を自動的につぶやくTwitterのボットでした。

FacebookはTwitterよりも後に、コミュニケーションを目的として2011年から本格的に運用を開始しました。

――現在は独自のツイートを投稿する運用スタイルですよね。方針を切り替えたのはなぜですか。

現在のように、キャラクターのホームズくんがTwitterを運用するようになったのは、2011年くらいです。コミュニケーションツールとして使っていこうというのが主な理由です。

多くの方にとって、住宅の住み替えは人生で数回の大きなイベントです。ユーザーと接点を持てるタイミングは限られているため、HOME'Sを継続的に使ってもらうことは難しいんです。こうした状況のなかで、いざ住み替えになったときに、HOME'Sを想起してもらうことを目指しました

――Twitterの運用では、ホームズくんを藤田さんがサポートしているそうですが、どのように行っていますか。

ホームズくん
株式会社ネクスト
HOME'S PR担当
ホームズくん

ホームズくんは元気なキャラクターなので、語尾は「だよっ?」といったように小さい「っ」が入った元気な感じのツイートが多いです。あと、気軽にユーザーから相談してもらえるよう、あまり多くの漢字を使って難しくならないように、ひらがなが多めのツイートをしていますね。

「ホームズくんはおにぎりが好き」というような個性は、マネージャーとして管理しています。ホームズくんはちょっと突っ込みどころがあるようなとぼけたツイートが上手で、そこから反応を得ることも多いです。Twitterの文脈、温度感を大事に会話に入っていっていますね。

あとは、ブランドレギュレーションもあるので、ツイートの前に私がチェックしています。

Facebookは広報担当がしっかりアナウンス

――Facebookは、藤田さんが広報担当として運用されているんですよね。

Facebookは、広報担当者としてきちんと説明したい情報、真面目なご案内などを発信するために運用しています。Twitterはホームズくんの個性を活かして気軽にゆるく運用していますが、Facebookは投稿内容を厳選して運用しています。

――ソーシャルメディアの運用にはどれくらい時間をかけていますか。

広報の業務の一環なので、あまり多くの時間をかけられないのですが、毎日1時間くらいでしょうか。

――投稿の内容はどうやって決めていますか

広報には、いろいろな部署の情報が入ってきますので、それをもとに投稿しています。また、他の部署の人からもこの情報をシェアしてほしい、というような依頼を受けることもあります。依頼の方法は特に定めていなくて、直接私の席まで来てくれる方もいれば、社内のチャットツールを使う方もいます。まずは気軽に声をかけやすいようにしていますが、依頼が増えていくようならフローを定めないといけないですね。

――投稿内容は、会議などであらかじめ決めていますか。

月初に一通り決めていますが、忙しくなると難しくなることもあります。Facebookに関しては、定期的な投稿やタイミングを狙った投稿が大事だと思うので、もう少しスケジューリングを詰めたいです。

Twitterはバズの起点。KPIはコミュニケーション量

――現在はKPIとしてどんな値を評価していますか。

現在は、コミュニケーション量と拡散量を評価しています。具体的には、Twitterの「公式RT」「引用RT」「リプライ」「お気に入り」の数を指標にしています。これらは、利用している運用管理ツールのつぶやきデスクで「反響」として集計できるので、反響を増やすような投稿をホームズくんと一緒に考えています。

――なぜ、コミュニケーション量をKPIにしたのでしょうか。

実は、以前の方針ではサイト流入をKPIにしていましたが、それほど流入は大きくありませんでした。それに、SNSでサービス営業になりすぎるのもよくないと思っていたので方針を転換し、コミュニケーションを重視して、バズの起点になることを目指しました。

社内には、Twitterでもらった反響を知らせるようにしています。たとえば、「HOME'Sを使って成約した」というような声ですね。数少ない、ユーザーさんと直接接点がある場所なので、特に嬉しい言葉はフィードバックするようにしています。社内メルマガを担当しているので、そこに記載することもあるし、営業担当者に直接伝えることもあります。

また、最近になってオフィスロビーのデジタルサイネージでツイートを流すようにしました。ホームズくんがTwitterで物件を紹介したりしていることを、来訪されたお客さまにも見てもらえるようにしました。

ユーザーにHOME'Sを使うきっかけを作るための物件紹介

――反応が多い投稿はどんなものがありますか。

HOME'Sが物件数No.1というメッセージを伝えるためにも、サイトに掲載されているおもしろい物件を紹介しています。最近は、すごく細長いお家があってそれを紹介したら、拡散しました。他には、隣の家の屋根に大仏が設置されていて、バルコニーからその大仏が見えるお家、という物件も話題になりましたね。やはりビジュアルのインパクトは大きく、話題になるものはリツイートが通常の8倍~10倍くらいいきます。

ツイートする物件は、社内でピックアップしたものではなく、お客さんと同じようにHOME'Sのサイトに掲載されている物件を手動で検索して探しています。

――ユーザーさんからの要望に応えて、物件紹介もしていますね。

いろいろな物件が紹介できるというHOME'Sのブランドメッセージを伝えるべく、ツイートでもらった条件にあった物件をピックアップして紹介しています。これがきっかけで、HOME'Sを使っていただければと思っています。前任の担当者によれば、繁忙期は月に数十件要望があるということなので、今年もホームズくんに頑張ってもらわないといけないですね。

キャンペーンの盛り上がりはハッシュタグでわかる

――先日は、大逆転裁判のゲームとコラボしていましたね。

はい。あれはプロモーションを企画している部署から、ソーシャルメディアをからめたいということで相談されました。Twitterはユーザーと直接コミュニケーションできる接点なので、キャンペーンなど情報を拡散したいときにすぐに使えるような人溜まりを作っていくことを意識しています。

――クイズの内容が非常に難しかったですが、応募はどれくらいだったのでしょうか。

当初の応募目標はクリアしたので良い結果でした。キャンペーンサイトは、ハッシュタグを使って、盛り上がりが見えるような作りにし、ユーザー同士でもクイズが議論されていました。

テレビCM×Twitterの相乗効果

――テレビCMも放映されていて、すでにHOME'Sの認知度はあると思いますが、ソーシャルメディアを使ったことでどのような変化がありましたか。

先日、新しいCMの発表会をしました。新CMでは、二宮和也さんに出演いただいているのですが、Twitterでホームズくんがお知らせしたら、そのツイートが拡散されましたし、「HOME'S公式アカウント有能」といった声もいただきました。発表会やCMのメイキングで二宮さんにホームズくんのぬいぐるみを持ってもらったので、「あれは何?」というとこからホームズくんTwitterアカウントへのリンクもできてよかったと思います。

他にも、ホームズくんの服を着た二宮さんのイラストを書いてくれる方がいたり、電車の中吊り広告に載っているホームズくんのイラスト部分を撮影してアップしてくれる方もいたり、CMをきっかけにSNSの盛り上がりが作れているのはうれしいですね。

ホームズくんのイラストなどは、お気に入りにすると、「ホームズくんがお気に入りしてくれた!」とスクリーンショットをツイートしてくれる方もいて、つながりがあるからこそ盛り上がりが生まれて、話題にしてもらえる流れになっているのがとてもいいですね。

過去の会話内容を含めてツイートすることで、好感度アップ

――効果測定に「つぶやきデスク」の機能を使っているようですが、運用ツールを選ぶきっかけは何でしたか。

2012年から利用を開始したそうです。当時は、サイト流入を重視したこともあって、URLのクリック集計ができるということで採用しました。実は、トラッキングコードが自動で付与されるという機能は弊社の要望を受けて、つぶやきデスクさんで追加してくれたんですよ。

現在は、先ほどもお話したようにKPIの評価として、つぶやきデスクで反響の数値を評価しています。毎月、ツールのレポート機能を使って社内に報告しています。普段の運用では、予約投稿機能を使っていて、とても便利です。

もう1つ気に入っているのが、ユーザーさんがリプライをくれたときに、そのユーザーさんのフォロー歴や過去のやりとりが表示され、その人との過去の接点を確認できることです。リプライに、前はこんな話をしたねということを入れたり、前に探していた物件の相談を含めて返信したり、ユーザーさんとより深いコミュニケーションを取れるのがいいですね。

――運用で悩むことはありますか。

Twitterはやり始めると、つい見て時間を使ってしまうことでしょうか。Facebookは、広報担当として運用しているので、もっと拡散するように広がりが持てるといいと思っています。

――他の運用担当者にアドバイスがあればお願いします。

私は個人でもTwitterが好きですごく使っているのですが、やはりそういうタイプの人が運用担当に向いていると思います。FacebookとTwitterでは、空気感が違うので、そうしたことを意識した投稿ができるのは、やはり使っている人ですよね。

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