Googleアナリティクス セグメント100選
CV向上のために、仮説ではなく実績データから効果的なセグメントを作ってAdWords広告を打つには?(第78回)

すでに成果が出ているグループをデータから見つけ出し、セグメント化し、AdWords広告を出稿する方法を解説。

コンバージョンをさらに増やすためにAdWords広告を活用したいが、仮説ではなく「成果につながった実績データ」から効果的なセグメントを作って、そのユーザーにだけAdWords広告を出して、効率よくコンバージョンを促したい。

前回(第77回)は、成果の実績そのものを利用するアプローチで、実際に成果が出たときの指標の数値を参考にするというものだった。

具体的には、コンバージョン(目標達成)した、あるいはトランザクション(購入)した訪問の指標を参考にすれば成功率は高くなるだろうという考え方でセグメントを作り、AdWords広告で利用した。

今回は、成果の実績そのものを利用するアプローチなのは同じだが、「似た行動」ではなくデータ、具体的にはGoogleアナリティクスの「ディメンション」に着目する。ユーザーを「実際に成果が出たディメンション項目でセグメント化して広告を出そう」というアプローチだ。

結果論で、理由も仮説も必要ない。とにかく成果が出ているディメンションを見つけ出し、セグメント化し、出稿するのだ。

もちろんこのアプローチだと、今まで仮説から想定して作成してきたセグメントと被るものは多くなるだろう。さまざまなレポート(ディメンション)を見て、成果が上がっている項目をピックアップするので、選択肢に上がるディメンションも多数になりそうではある。そのため、ここでは、

  • 「集客」で成果を出した項目
  • 「ユーザーの利用環境」で成果が出ている項目

の2つを例として取り上げる。

具体的には、下記の2つのセグメントによるAdWords広告用のリマーケティングリストを作成しよう。

  • コンバージョン率の高かった「集客元」からの訪問ユーザー
  • コンバージョン率の高かった「属性」ユーザー

コンバージョン率の高いセグメントを確認する

今回のセグメントを作るために、まずはコンバージョン率の高かった集客元や属性ユーザーを事前に調べる作業から始める必要がある。

ポイントは、あまりにもざっくりしたセグメントではなく、しかしあまり細かいセグメントにならないことだ。

たとえば1つ目のセグメントの「集客元」でいえば、8分類(項目)しかない「チャネル」ではざっくりし過ぎだが、「検索キーワード」では逆に種類が多くて細かすぎる、といった判断だ。

コンバージョン率の高い集客元の調べ方

集客元の方は、[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照サイト]レポート、つまりディメンション「参照元」でコンバージョン率が高い項目をピックアップしてみよう。[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照サイト]レポートで、「サイト平均と比較」グラフを選択(図1赤枠部分)し、サイト平均と比較する対象の指標として「コンバージョン率」を選択(図1青枠部分)したのが図1だ。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[集客]をクリックする
  3. メニューが開くので、[すべてのトラフィック][参照サイト]を順にクリックする
  4. 「サイト平均と比較」グラフ(図1赤枠部分)を選択する
  5. サイト平均と比較する対象の指標として「コンバージョン率」(図1青枠部分)を選択する
図1:[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照サイト]レポート

このレポートで、図1緑枠部分のような行、すなわち、

  • セッション数がそこそこ確保できている(ランキングの上位にある)
  • サイト平均よりコンバージョン率が高い(サイト平均との比較棒グラフが右側に伸びて緑色になっている)

以上の2つの条件を満たす行が見つかったら、その参照元の項目(図1黒枠部分)の条件のリマーケティングリストを作成すればよい。

コンバージョン率の高いユーザー属性の調べ方

もう1つのユーザー属性の方は、[ユーザー]>[ユーザーの分布]>[年齢]レポートの「セカンダリ ディメンション」に「性別」を選択(図2赤枠部分)する。つまり、年齢と性別の組み合わせでコンバージョン率が高い項目をピックアップしてみよう。

ここで紹介している「年齢」や「性別」のディメンションを利用するには、プロパティの設定で「広告向け機能」を有効にしている必要がある。具体的には、[アナリティクス設定]でプロパティの[プロパティ設定]を開き、「広告向け機能」の「ユーザーの分布とインタレスト カテゴリに関するレポートの有効化」をオンにする。

図1と同様に「サイト平均と比較」グラフを選択(図2青枠部分)し、「コンバージョン率」をサイト平均と比較する対象の指標として選択(図2緑枠部分)すればよい。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[ユーザー]をクリックする
  3. メニューが開くので、[ユーザーの分布][年齢]を順にクリックする
  4. 「セカンダリ ディメンション」に「性別」を選択(図2赤枠部分)する
  5. 「サイト平均と比較」グラフ(図2青枠部分)を選択する
  6. サイト平均と比較する対象の指標として「コンバージョン率」(図2緑枠部分)を選択する
図2:[集客]>[ユーザーの分布]>[年齢]レポート

図2の例では、男性45~64歳(図2黒枠部分)のセグメントを、有効なものとしてピックアップできる。

同様にしてブラウザとOSの組み合わせなど、いくつか思いつくものを試してみるとよいだろう。「地域」の軸はおもしろそうだが、実際には「地域」ディメンションは47都道府県と数も多く、「Tokyo」「Kanagawa Prefecture」などの関東や「Osaka Prefecture」「Aichi Prefecture」などの大都市圏に集中する傾向が多いと思うので、実際には使いにくいかもしれない。

ユーザーリスト用のセグメントの設定

作成すべきセグメント候補が見つかったので、該当セグメントを作成していこう。標準に用意されているセグメントには今回紹介するセグメントは存在しないので、新しいセグメントを作成していく必要がある。

まずレポート画面の上部にある「+セグメント」(図3赤枠部分)のエリアをクリックしよう。ブラウザ表示の横幅が狭い場合は、すべてのセッション(図3青枠部分)の下に並んで表示される。

図3:「+セグメント」をクリックする

「+セグメント」(図3赤枠部分)のエリアをクリックすると、図4のようなセグメントの機能が表示されるので、左上にある「+新しいセグメント」(図4赤枠部分)をクリックして新規セグメントを作成していこう。

図4:セグメント機能(グリッド表示)
注:一覧表示(図4青枠部分)を選択している場合や、自分ですでにカスタムセグメントを作成している場合などでは、図4と同じ見え方にはならない。

「コンバージョン率の高かった集客元からの訪問ユーザー」セグメントの設定方法

新しいセグメントを作成する初期画面では「ユーザー属性」(図5赤枠部分)が選択されているが、1つ目の「コンバージョン率の高かった集客元からの訪問ユーザー」のセグメントは「トラフィック」図5青枠部分)を選択しよう。図5はその「トラフィック」を選択した画面だ。

図5:「トラフィック」分類のセグメント

セグメントの条件設定は、図5緑枠部分で行う。コンバージョン率の高かった集客元が「example.com」だったのであれば、そのセグメントの設定は図6のようになる。

図6:「参照元がexample.comのユーザー」セグメントの設定

ユーザーベースなので、標準で選択されている「ユーザーをフィルタ」図5紫枠部分)のままで、「参照元」「完全一致」「example.com」図6)と指定すればよい。

指定したら「参照元がexample.comのユーザー」というセグメント名を付け、「保存」をクリックしよう(図5黒枠部分)。

「コンバージョン率の高かった属性ユーザー」セグメントの設定方法

2つ目の「コンバージョン率の高かった属性ユーザー」のセグメントは、新しいセグメントを作成する初期画面の「ユーザー属性」図7赤枠部分)で設定する。

図7:「男性45~64歳ユーザー」セグメントの設定

今回の例では「男性45~64歳」なので、「年齢」と「性別」の箇所(図7青枠部分)で設定する。どちらもチェックボックスなので、該当する年齢層と性別を選択すればよい。

選択したら、「男性45~64歳」というセグメント名を付け(図7緑枠部分)、「保存」(図7黒枠部分)をクリックしよう。

それぞれのセグメントをもとにしたユーザーリストを作成する方法

各セグメントを作成したら次はこれらを元にしたユーザーリストの作成だ。

レポートに掛けた該当セグメントの右に表示されている下矢印記号(図8赤枠部分)をクリックして表示される機能から「ユーザーリストを作成」(図8青枠部分)を選択する。

図8:セグメントを選択してユーザーリストを作成する

出てきたユーザーリスト作成画面のリンクの設定で、ビューとAdWordsのアカウントを選択(図9赤枠部分)して次のステップに進めば、図9のユーザーリストの定義画面になる。

図9:ユーザーリストの定義で、ルックバック日数と有効期間を指定

「ルックバック日数」は、今回の2つの例ではリストを早く溜めるためにどちらも「30日」を選択(図9青枠部分)すればよいだろう。また明らかに季節変動要因があるのでもなければ、今回選択したセグメントの効果がすぐに落ちるとは考えにくいので、「有効期間」は長めの「120日」と設定(図9緑枠部分)してみた。実際には、どれだけリストが溜まるかという量的な面と、商品やサービスの特性や広告の目的などに応じて適切な日数を設定しよう。

あとは、それぞれのユーザーリストに「参照元がexample.comのユーザー」「男性45~64歳ユーザー」という名前を付けて(図9紫枠部分)、保存(図9黒枠部分)する。これでAdWords側でリマーケティングリスト用のユーザーリストとして選択できるようになる。

「成果につながったディメンションにセグメントされたユーザー」にAdWordsで広告を出稿するには?

AdWords側では、広告グループ(あるいはキャンペーン)のターゲティングの設定で、1つ目のセグメントと2つ目のセグメントをもとにしたリマーケティングリストを選択する。

条件を「掛け算(AND、かつ)」にするか、「足し算(OR、あるいは)」にするかは、リストの量や、広告を出す範囲に応じて選択すればよい。AdWordsのユーザーリストは、「OR」か「AND」か「NOT」で組み合わせることができる。

詳しい設定の方法は、第72回の記事を参照していただきたい。

もちろんこういった条件だと、すでにコンバージョン(トランザクション)した人に広告を出すことにもなるので、コンバージョンやトランザクションしたユーザーは広告対象から除外する設定をしておいてもいい。逆に、繰り返し購入するリピート商材の場合はわざわざ除外しなくてもよいだろう。

広告対象から除外する場合は、広告グループ(あるいはキャンペーン)の除外設定で「コンバージョンに至ったすべてのユーザー」リマーケティングリストを選択する。

これで、実際に成果が出たディメンション項目でセグメント化して広告を出すAdWords設定が完成だ。

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