企業ホームページ運営の心得
相互リンクがすたれない理由

Webの本質はつながることで新しい世界が生まれるリンクにあるといっても過言ではありません
Web 2.0時代のド素人Web担当者におくる 企業ホームページ運営の心得

コンテンツは現場にあふれている。会議室で話し合うより職人を呼べ。営業マンと話をさせろ。Web 2.0だ、CGMだ、Ajaxだと騒いでいるのは「インターネット業界」だけ。中小企業の「商売用」ホームページにはそれ以前にもっともっと大切なものがある。企業ホームページの最初の一歩がわからずにボタンを掛け違えているWeb担当者に心得を授ける実践現場主義コラム。

宮脇 睦(有限会社アズモード)

心得其の弐百十

適者生存の原則

日本のWeb業界は盲目的に「新しい」を信奉しており、昨年のTwitterに今年はFacebook、来年になれば来年の「新」を追いかけていることでしょう。しかし、ときには「新しい」を追いかけるのをやめて、立ち止まってみることも必要です。新しさにキャッチアップすることに時間を奪われ、大切な本質から目を逸らしてしまうからです。

国内では学生時代の想い出のように目を細めて語られる「Web 2.0」ですが、海外では2010年も引き続きサミットが開かれており、1つのセグメントとして取り組みが続けられています。「Web 2.0」という定義に疑問を呈する立場は変わりませんが、1つのテーマを追求するその姿に好感を持ちます。ブームにはしゃぐだけの日本のそれよりはるかに。

というわけで、今回はWebの本質であり古典の「相互リンク」について。

相互リンクの貼り方

「リンク」こそがWebの本質といっても過言ではありません。リンクによって物理的、距離的制約にしばられずに「つながる」ことができます。ただし、一方通行であることが欠点です。日本から米国に行けても、米国から日本に帰れないように。ブラウザの戻るボタンでは戻れますが、最初に米国を訪問した人は来日できません。

そこで「相互リンク」で「往来」できるようにします。かつて、検索エンジンやメルマガ、ブログなどの集客手段が乏しかったころ、相互リンクは重要なアクセス源でした。そして今でも有効です。

相互リンクは「関連企業(団体)」と貼ります。印刷屋ならデザイン事務所、紙問屋、運送会社など、八百屋なら仲買、市場、農家と「つながり」を軸にします。そして、社名にリンクタグを貼り付けるだけではなく「オススメ企業」としてリンクするのです。

Win-Winの関係

取引先や客としての感想や、推薦文、時には「取材」をして記事にまとめます。これによってサイトに掲載している情報に「厚み」を持たせる効果も期待できます。ただの印刷屋ではなく、デザイン事務所とコラボし、紙に詳しく、配送の手配までアドバイスしてくれる……と、信頼してくれれば幸いです。ついでに注文が入れば儲けもの。いわゆる「Win-Win」の関係です。また、検索エンジンも「関連先」へのリンクは、高く評価する傾向があります。

「客」との相互リンクもオススメです。互いのビジネスチャンスを拡げるからです。ところが、Web屋のなかには客へのリンクを貼っていないところもあるから不思議です。「客紹介コンテンツ」については次回、より詳しく取り上げます。

俺が貼るからおまえも貼れよゴルァ

反対に「自動相互リンク」などの利用はオススメできません。検索エンジンも馬鹿ではなく「無関係な情報につながるリンク」へのチェックは年々厳しくなっており、運が悪ければ「スパム(不正)」と判定され、評価を下げられてしまいます。

また、見知らぬサイトからの相互リンク依頼も注意が必要です。メールの本文にSEOやアクセスアップしか謳われていなければ、十中八九「詐欺的」と見ていいでしょう。ある不動産サイトに相互リンクを依頼するメールが入りました。主旨はこうです。

すでに貴サイトへリンクを貼っています。下記の内容でこちらにリンクを貼ってください。来週、見に来るのでその時にリンクがなければこちらのリンクも削除します

目の錯覚じゃないんだ

まず、メールアドレスをみて首をかしげます。差出人は「@gmail.com」です。本文に社名はありますが、担当者名はありません。さらに会社の住所も電話番号もありません。リンクを指定されたサイトに訪問し、「SEO用相互リンク」というタブを見つけたのでクリックした先は、サイトの見かけ上はまったく同じですがドメインが異なるのです。

参考までにGoogleのツールバーにあるページランクを見ると、前者が「3」で後者が「0」です。ページランクがそのままサイトの評価につながるわけではありませんが、数値を見る限り依頼した側にだけメリットがある不平等条約です。

それだけじゃないが

こうしたリンクの是非については問いませんが、直接的な損害はないにしてもリンクは貼らないほうが無難です。健全な企業ならこうした「詐欺的」な手法を好みませんし、リンクをクリックして「被害」がでたとき「グル」と思われたら自社のイメージを損ないます。先ほどの「関係企業相互リンク」の反対です。ただ、こうした「詐欺的手法」は「相互リンク」に効果がある証左でもあります。

相互リンクは設置した途端に、爆発的なアクセス数が増加するというものではありません。しかし、0と1の間には無限の開きがあるのがWebの物理法則で、相互リンクとはつながり「0」を「1」にするところに意味があるのです。ちなみに相互リンクには「有料版」もあり、とある一部上場企業でも販売しています。しかし、グーグルは有料リンクをスパム扱いにしているのでご注意を。スパム判定されるとSEOに払ったお金は返ってこず、グーグルのインデックス(検索結果)から除外されますので。

新しいものに飛びつく日本のWeb業界人は時々「本質」を忘れます。繰り返しになりますが、リンクとはWebそのものといっても過言ではなく、それぞれのコンテンツが「リンク」によって「つながる」ことで、「ネットワーク」が構築され、情報が連動し、有機的に結合し、新しい世界が生まれるのです。昨今、TwitterやFacebookの特徴として「つながる」が挙げられますが、それは「リンク」に連なる系譜で、黎明期からなにも変わっておらず、ヤフーのはじまりが「リンク集」だったことはあまりにも有名です。

今回のポイント

「つながる」大切さはネットの基本

詐欺的相互リンクには注意

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