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SEOのエキスパートと初心者を隔てる14の壁

Moz(旧SEOmoz) 2007/3/19(月) 8:00 tweet5このエントリーをはてなブックマークに追加 印刷用
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僕たちの業界は、この5年間で途方もなく成長した。Danny Sullivan氏が最初のSearch Engine Strategies(SES)カンファレンスを開催したとき、世界中で自分のことを検索エンジン最適化(SEO)屋と名乗る人は5000人にも満たなかったんじゃないだろうか。現在、自分のことを検索エンジンマーケティング(SEM)担当と名乗る人の数は、おそらく10万人近く、あるいはもっと多いかもしれない。

しかし、SEOやSEM担当のエキスパートと初心者を隔てる要素はたくさんある。その中からいくつか紹介しようと思う。

これから書くそれぞれの特徴は、企業が検索トラフィックを最大限に活用できるよう支援する検索コンサルタントについて述べたものだ。

  1. ブランド企業での経験
    一般にエキスパートは、Fortune 500企業(あるいはFortune 1000企業)での経験を持っているが、初心者は名の知れたブランド企業をあまり扱ったことがない。これはプロジェクトの取り組み方に違いが出てくる。規模の小さな企業で一番難しいのは、検索エンジンに認知してもらうことだけど、大手でなにかと課題になるのは、(不幸にも)経営陣の人たちだ。

  2. 人脈
    成功したプロジェクトに数年間携わって出来上がるエキスパートの人脈こそ、プロジェクトにもたらす最も貴重な価値となることもある。これは、必ずしも検索エンジン関連の人脈に限らない。広告会社をはじめ、他分野や関連分野のエキスパート、あるいは他のSEO業者さえも、協力して問題の原因を突き止めるの際の力になることがある。

  3. 総体的なアプローチ
    初心者はプロジェクトに対し、ページ内容自体の最適化に関する基本事項や、リンクビルディング作業、キーワード調査、PPC広告キャンペーンといったアプローチを取りがちだ。一方エキスパートは、サイト構造、顧客のターゲット化、使い勝手、デザイン、分析性など、さまざまな点の弱い部分を見分けて、原因を突き止められる。

  4. 適切なプロジェクトを引き受ける
    経験の少ないコンサルタントや会社は、お金を払ってくれる客ならどんな相手でも契約したいと思うだろう(そして何度もそうしたに違いない)。一方エキスパートは、予想される結果、顧客のスタイル、短期および長期的な投資利益率を基にした、プロジェクトの選択方法を心得ている。

  5. ランキングに対する第6感
    僕が「ランキングセンス」と呼ぶものを、エキスパートの多くは備えている。たとえ以前に携わったことのない分野だろうと、わずかなリンク検索とある程度の競争的分析で、該当市場ついての範囲、難しさ、傾向、チャンスを判断できる。この見事な能力は、肥えた目でもって数え切れないほど検索してきたことと、長期に渡り検索結果表示ページの変化をくり返し見てきたことによるものだと考えている。僕の場合、6か月前にやっていたように、毎日四六時中検索結果を見ていなかったので、実のところランキングセンスは低くなってしまったと思う。だけど、SEO前線に戻って数週間がたち、再び勘を取り戻せると確信してる(笑)。

以上に挙げた特徴のほか、僕が見た初心者のやりがちな過ち、落とし穴、失敗がいくつもあるので、具体的に並べていこう。

  1. 間違った複製コンテンツの扱い
    初心者が複製コンテンツを知らないわけじゃないが、最善の扱い方を知らないことが多い。僕のお気に入りの一例を挙げると、いずれ誰かがリンクする可能性があることを考えず、複製コンテンツに張るリンクにnofollowを使うSEO屋だ(ヒント:代わりにrobots.txtや巡回制御用のmetaタグを使う)。

  2. キーワード相殺現象
    これは、初心者が犯す過ちで一番よく目にするものだ。アンカーテキスト、リンク、キーワードターゲット化効果を集中させずに拡散してしまっていると気付かず、100ページあるサイトの65ページで同じ語句をキーワードにしようとするSEO屋だ。

  3. 不十分なオフライン展開との連携
    ブランド構築や広告のためのオフライン展開をオンライン資産と統合するときは、適切に行うことが重要だ。オフラインから得るトラフィックは追跡可能なURLに誘導し、集まったリンクを評価し、オンラインとオフラインで同じメッセージを用いることで、シームレスなユーザー体験を作り出すこと。でなければ、適切とは言い難い広告費がかさんでしまう。Chris Boggs氏もSearch Engine Watchの記事で、同様の過ちを犯していたスーパーボウル広告を取り上げている。

  4. 分析的な統合と検証の欠如
    サイトにアクション追跡機能を適切に設け、仮定、検証、評価、改善という手順をきちんと踏む初心者はほとんどいない。どんなオンラインキャンペーンでも、分析は質を高めるための強力なツールだが、上位ランキングやトラフィックの増加を目指すSEO/SEMでは忘れがちだ。

  5. 複数サイトや複数ドメイン
    どうして手練のSEO屋ですら、同系列のプロジェクトやブログ、そして関連のあるコンテンツで、別サイトの開設を繰り返してしまうのだろうか。あるドメインに集まるリンクは、そのドメイン階層にあるすべてのコンテンツを助けてくれる。そして多種多様なサイトから自然発生的に生まれた100件のリンクは、自分の主ドメインと相互リンクしたBlogspotのブログに対する1万件のリンク以上のものをもたらすんだ。

  6. コンテンツの分割
    多数のコンテンツを抱えるサイトでは、その内容を複数ページに分割し、主題について細かく論じた短いページをいっぱい作成している。そのためページビューは増えるけれど、被リンクの獲得はほとんど望めない。リンクは「完結した」リソースに集まる傾向があるんだと覚えておこう。もしリンクを貼る人に特定の部分的なコンテンツを見つけさせようとしても、その人はあっさりとあきらめてしまう(結局リンクを張るのは、全データを単一ページに表示する凶悪なWikipediaというお馴染みの結論に)。

  7. metaタグによる説明記述の誤用
    metaタグを使ったページ説明をすべてのページにコピー(どのページもまったく変わらないとか)していたり、あるいは該当ページの本文冒頭から、ちょこっと文章を抜き出して入れただけといったサイトを数多く目にしてきた。前者の問題は明らかだが、後者の場合は思慮不足と言える。検索エンジンは、metaタグを使ったページ説明がない場合、ユーザーの実際のクエリに最も関連性のあるコンテンツをなんでも表示してしまう。つまり、検索エンジンにmetaタグを使ったページ説明を表示させることで、ほとんど間違いなく獲得できるトラフィックの裾野が広がる。ただ例外として、本文の頭を使っても適切な場合がある。それは、特定の記事サイトやブログでたまにあるんだけど、序文が該当ページのコンテンツを上手に説明している場合だ。

  8. 独自性のあるコンテンツ発信源としての集合体にできない
    初心者のサイト制作者やSEO担当者は、ページを作成するのにデータやコンテンツの断片を組み合わせることで、検索エンジンをごまかせると考えている。しかし検索エンジンは、既存物の寄せ集めや焼き直し、あるいは使い回しといったことに対処するため、少数精鋭部隊を備えており、しかも彼らの技術は日々向上している。検索エンジンをナメちゃだめだ。あと数年のうちに、検索エンジンは独自性のあるコンテンツを見分けるだけでなく、表現の明確さや情報の独自性の質を評価するようになるんじゃないかと思っている。

  9. コンバージョン率よりトラフィックを気にしがち
    ランキングは偉大だし、トラフィックもそうだ。しかし、コンバージョン率を無視しつつトラフィックを10倍に増やしても、目標から遠ざかるばかり。目指すべき目標は、誰彼なくどんなビジターも招き入れることではなく、適切なビジターを呼び寄せることだ(たまに例外もあるけれど)。

これまで見たことのある初心者の過ち(あるいは自分がしでかしたことでも)があれば、ぜひ教えてほしい。

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