CMS導入活用ガイド

CMS導入でSEO効果を引き出す10のポイント

SEOに効くウェブCMSを選ぶにはどうすればいいのか。導入時にどのような点に注意すればSEO効果が上がるのか
Web担編集部 2007/2/8(木) 8:00 tweet9このエントリーをはてなブックマークに追加 印刷用
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CMS導入でSEO効果を引き出す10のポイント

「ブログはSEOに効く」と言われる。実際に検索エンジンでブログのページが上位に来ることも多い。では、一般のウェブCMSでSEOに効く製品を選ぶにはどうすればいいのだろうか。また、CMS導入時にどのような点に注意すればSEO効果が上がるのだろうか。

編集部

CMS(コンテンツ管理システム)は、いまやサイト構築には必須のツールである。ウェブCMSを使えば、技術に明るくない人でもサイトのコンテンツを作成・更新できるようになるし、更新のワークフローを自動化できる。ワークフローとは、内容の承認や差し戻し、時間指定での公開などだ。また、サイト全体のデザインや構造に統一感を持たせることは、CMSが最も得意とする部分だ。

いっぽう、検索エンジンからの誘導を促進するためにSEO(検索エンジン最適化)を考慮する場合は、サイトの構造や各ページのHTMLの作り方をどのようにするかが大きなポイントとなる。どんな作りにするかで検索エンジンでの表示順位が大きく変わるからだ。

あなたのサイトがSEOを重視しているのならば、CMSの導入時に注意しなければいけないポイントがいくつかある。世の中には「SEO対応」を謳うCMSがあるが、単にそういったCMSを導入すれば検索エンジンで上位表示されるほどSEOの世界は甘くないのだ。

この記事では、CMS導入でSEOの効果を発揮するためのポイントを、大きく次の2つに分類して解説する。

  • システム面の対策
    • ① URLは美しいか
    • ② XML形式のサイトマップを作れるか
  • テンプレートの作り方
    • ③ ウェブ標準に準拠すべし
    • ④ JavaScriptリンクは禁止
    • ⑤ CSSを活用してシンプルに
    • ⑥ 見出しの要素の使用を強制
    • ⑦ titleやmeta要素もしっかりと
    • ⑧ 面倒なパンくずリストは自動生成で
    • ⑨ 画像のalt属性を強制
    • ⑩ CMSはコンテンツを作ってくれない

そのCMSはSEO向きですか?
~システム面の対策

1.URLは美しいか

静的なHTMLファイルを出力するタイプのCMSでは問題ないが、動的にページを出力するタイプのCMSでは、URLの形式が重要になる。あなたが使おうとしているCMSは、図1のようなURLしか使えなかったりしないだろうか。これは、SEOを考慮した場合に問題のあるURLの例だ。このURLでは、青色で示した部分がウェブサーバーやサーバー上のプログラムの名前を表すもので、「?」以降はプログラムに対する指示だ。この指示は「パラメータ」とも呼ばれ、どんなページを表示するかなどを意味している。この例では、「&」で区切られて実に7つのパラメータが使われているのがわかるだろう。

図1 SEO的に悪いURLの例

次に図2を見てほしい。これはSEOを考慮した場合に適切だとされているURLの例だ。どうだろう、パラメータはなく、シンプルなのがわかるだろう。

図2 SEO的に良いURLの例。「URLリライト」という技術を使えば、動的なサイトでもこのようなきれいなURLにできる。

技術的には、図1のようなURLは間違っていない。それどころか、SEOを考慮せずに普通にウェブアプリケーションを作ると図1のようになるのが当然だ。しかし、SEOを考えると話はまったく変わる。最近ではマシになってきたものの、パラメータがたくさん使われたURLは、検索エンジンでは不利になるといわれている。ひどい場合は、検索エンジンで検索しても表示されないという事態を引き起こしてしまうこともあるのだ。

もし、あなたの使おうとしているCMSが図1のようなURLしか出せない場合、少なくともパラメータの数を減らせないか、可能ならば図2のようなURLにできないかを、ベンダーや構築を担当している技術者に聞いてみるといい。その際に、「Apacheならmod_rewriteを、IISならIIS_rewriteを使うなどして」と言ってみるといいだろう。mod_rewirteやIIS_rewriteの意味をあなたが知る必要はないが、相手がこの意味を理解できなかったら、別の技術者を探したほうがいいかもしれない。

2.XML形式のサイトマップを作れるか

サイトマップのSEO的な目的は、検索エンジンに対してサイト内にどんなページがあるのかを伝え、サイト内の全コンテンツを検索対象にしてもらうことだ。しかし、「サイトマップ」といっても2種類あることをご存じだろうか。1つは、サイト上の目次としての役割を果たす通常のサイトマップだ。こちらは、ほとんどのCMSで対応しているだろう。

大切なのは、もう1つのサイトマップだ。たとえばGoogleでは、Googleウェブマスターツールの「Googleサイトマップ」というものがある(図3)。サイトの訪問者に見せるサイトマップとは別に、特別なXML形式のファイルでページ一覧の情報を「Googleサイトマップ形式」で作ってサイト上に置いておき、Googleサイトマップのページを通じてGoogleに知らせる仕組みだ。この仕組みを使えば、検索エンジンにサイト内の全ページのURL情報一覧を伝えて検索対象にしてもらうことが可能になる。

図3 Googleサイトマップ
http://www.google.co.jp/webmasters/sitemaps/

この形式のサイトマップを簡単に作れるCMSはまだ少ないが、テンプレートなどを使って実現することは可能だ。

実際には、Googleサイトマップにあなたのサイトを登録し、増えたコンテンツを随時XML形式のサイトマップに書き出してGoogleサイトマップのシステムに通知する作業が発生するので、制作会社に「Googleサイトマップを使って必ず全ページがインデックスされるように」作業するよう依頼するといいだろう。

既存URLからのリダイレクトは301で

CMSを導入してサイトをリニューアルした場合、以前のサイトからURLが変わる場合がほとんどだろう。もし、以前のサイトに対して外部からリンクが張られていた場合、CMS導入のためにそのリンクを失うことになってしまう。

多くの場合、古いURLにアクセスしたら「新しいURLになりました」というページを表示しているだろうが、これは訪問者にはやさしくてもSEO的にはリンクを失うのと同じことだ。SEOを考えると、古いURLから新しいURLに「リダイレクト」する処理をするように、ウェブサイト制作会社などに頼むといいだろう。その際に、META refresh要素を使ってリダイレクトするのではなく、HTTPレスポンスコード301(永続的に移転)を使うように指示するといいだろう。あなたがレスポンスコードやMETA refreshの意味を知らなくても、ウェブの仕組みを正しく理解している制作者ならば、そう言えばわかってくれるはずだ。

テンプレートはSEOを考慮してますか?
~テンプレートの作り方

3.ウェブ標準に準拠すべし

高度なカスタマイズが可能なCMSでは、自由にページのテンプレート(レイアウトパターン)を作れるだろう。CMSによっては一定の決められたテンプレートしか使えない場合もある。いずれにせよ、そのテンプレートがウェブ標準に正しく準拠しているかを確認することは重要だ。多くの検索エンジンでは、W3C(ワールドワイドウェブコンソーシアム)の標準に準拠しているページに好意的な動作をすることが知られている。

4.JavaScriptリンクは禁止

CMSによっては、JavaScriptで動的なナビゲーションメニューを作る仕組みが内蔵されている場合があるが、SEOを考慮した場合、リンクはすべて<a href="~">による通常のリンクを使うべきだ。

ナビゲーションでマウスを重ねると表示が変わる動的なメニューを表現したい場合でも、JavaScriptを使わなくても大丈夫だ。HTMLのリスト構造で作ったうえで、CSSを使って表現できる(図4)。こうすれば、訪問者に対してやさしい動的なメニューと検索エンジンに対してやさしいシンプルなHTMLを両立できる。

図4 JavaScriptを使わなくても、HTMLとCSSだけで動的なメニューも自由に作れる。今どき図のようにマウスオーバーで画像が変わるようなメニューさえCSSで作れないような制作会社とは、今すぐ手を切ったほうがいいだろう。

5.CSSを活用してシンプルに

CMSによっては、HTMLのテーブル要素を使ってページをデザインする「テーブルレイアウト」のテンプレートが標準で添付されている場合がある。また、最近のウェブの流れを知らないウェブサイト制作会社に頼むと、テーブルレイアウトでテンプレートを作ってくる場合もあるだろう。SEOを考慮するならば、テーブルレイアウトではなくCSS(スタイルシート)を使ったページデザインにするように、ウェブサイト制作会社に指示すること。こうすると、HTMLページからビジュアルデザインを定義する要素が取り除かれて、コンテンツと文書構造のシンプルな構造になり、さらにテーブルによって文脈が分断されることもなくなる。これがSEOに効果をもたらすのだ。

また、HTMLページのhead要素内もできるだけシンプルにするように指示するといいだろう。CSSやJavaScriptのコードは各ページに直接記述するのではなく、外部ファイルに記述して、それを読み込む構造にすれば、各ページのHTMLはさらにシンプルになる。

6.見出しの要素の使用を強制

h1やh2といった見出しの要素は、SEOにとっっては非常に大切だ。テンプレートの作成時には、各ページのタイトルが必ずh1要素として入るようにシステムで強制することはSEOで非常に大切だ。間違ってもh1以外のHTMLタグで見栄えを調整するような方法を使ってはいけない。

また、ページ内でもh2やh3などの見出しを使うようにスタイルを作り、コンテンツ入力者がそれに従うようにトレーニングしたり入力画面にアドバイスを添えたりするのがいいだろう。

さらに、それらの見出しにページの内容を適切に表すキーワードを含めることは、SEOには大切だ。コンテンツを入力するスタッフに明示的にこのことを教え、入力画面や確認画面で確認を促すようにすると、長期的にSEOの効果をアップできるだろう。もし現場のスタッフがキーワードを意識することに慣れていないようならば、CMSを導入して現場のスタッフがコンテンツを入力するシステムにしてから数か月程度は、ウェブマスターがページのタイトルをチェックして、適切なキーワードが含まれていない場合は変更を促すような段階を設けるといいだろう。

URLにIDやセッションIDは御法度

Googleが公開している「ウェブマスター向けのガイドライン」では、サイトの構築に関して有用な情報がある。その中でも、URLに関して注意すべき点を2つ挙げておく。技術的な内容なので、わからない場合は構築担当の技術者に確認するといいだろう。

■パラメータに「&ID=」は禁止
Googleのガイドラインには「このパラメータを含むページはGoogleのインデックスに登録されません」と明示されている。動的ページの場合でも、「ID」という名前のパラメータは避けるようにするのがいいだろう。

■セッションIDや追跡パスを URLに含めない
アクセスしているユーザーを追跡したり、サイト内でどのように移動したのかを記録したりするために、URLにこれらの情報を含めるシステムがある。このような場合、実際は同じページの内容なのに、少しずつ異なるURLが存在することになり、検索エンジンのロボットにやさしくない。これらの追跡情報がURLになくてもページを表示できるようにしたうえで、追跡用の情報はクッキーなどを使って管理するようにしよう。

ウェブマスター向けのガイドライン
http://www.google.com/support/webmasters/bin/answer.py?answer=35769

7.titleやmeta要素もしっかりと

ページのタイトル(ブラウザのタイトルバーに表示される文字)も、SEO的には重要だ。ここには、h1見出しと同様に、ページ自体のタイトルが自動的に入るようにCMSを設定するといいだろう。場合によってはページのタイトルとサイト名の両方をtitle要素に含めたい場合もあるだろうが、その場合はページのタイトルが先にきて、そのあとにサイト全体のタイトルが入るようにしたほうがいい(図5)。

図5 title要素はSEOには非常に重要だ。できれば、図のようにページのタイトル「レンタルサーバー選び方と活用の秘訣」を先に、サイトのタイトル「レンタルサーバー完全ガイド」をあとに並べるようにしたい。ページのテーマを明確にできるからだ。

descriptionやkeywordsのようなmeta要素も、SEOを考慮する場合は無視できない。CMSの記事入力画面にそれぞれの入力欄を設けて必ず入力されるようにするといいだろう。

titleやdescriptionなどの要素は、システムによってはサイト全体で同じものを使うようになっている場合もあるが、それでは検索エンジンが各ページを同じようなページだと認識してひとまとめにして扱ってしまう場合もある。title、description、keywordsには必ず各ページ独自のものが含まれるように注意してほしい。

8.面倒なパンくずリストは自動生成で

パンくずリストは、ユーザーにとって便利なだけでなく、サイト内のリンクを増やすSEO効果がある。必ず各ページにパンくずリストが表示されるようにしよう(図6)。

図6 パンくずリストはユーザーにも検索エンジンにも有用だ。必ず表示するようにしたいが、いちいち手で入力するのは面倒だ。こういう部分こそCMSの強みが生きる部分だ。

パンくずリストのようなナビゲーション要素は、ページを作るごとに自分で入力するのは非常に面倒だが、CMSを使えば自動的に生成できるはずだ。コンテンツを入力するだけで、いちいち面倒な作業を自分でしなくても自動的に処理してくれるのがCMSを導入するメリットの1つでもある。

9.画像のalt属性を強制

いくらSEOを考慮するといっても、文字だけのページではユーザーがおもしろくないので、画像を入れることになるだろう。その場合、CMSで画像のalt属性を必ず入力するように強制するといいだろう。このようなうっかり忘れがちな部分をシステムで強制的に行わせるのも、CMSの役割でもあるのだ。

10.CMSはコンテンツを作ってくれない

SEO効果を発揮するCMSの導入に関して重要なポイントを述べたが、ここで解説したのはシステムとして対応できる部分に過ぎず、これだけであなたのサイトが検索結果で上位に表示されるわけではない。SEOで大切なのは、これらのポイントを押さえたうえで、価値のあるコンテンツをサイトに増やしていくことだ。

Web 2.0時代だといわれる現在、すでに人々が日々ブログを書き、そのコンテンツがインターネット上に増え続ける「ウェブのプラットフォーム化」が実現されているといってもいいだろう。訪問者にとって役に立つコンテンツがあなたのサイトに増えれば増えるほど、そのページが人の目に触れ、だれかがそのページにリンクを張って意見を書いてくれる可能性が高くなる。そういった地道なコンテンツの積み重ねで得られる外部リンクの数々や訪問者からの信頼は、ここで述べた基本的なSEOよりもはるかに重要なものだ。

CMSの導入とSEO施策はあくまでも入り口に過ぎない。日々のコンテンツの積み重ねが最終的にはライバルのサイトよりも上位に表示される決め手になることを忘れてはいけない。

新鮮なコンテンツを毎日産地直送

どんなCMSでも、よほど変な導入をしない限り発揮できるSEOの効果がある。それは、サイトの頻繁な更新という効果だ。CMSの導入により現場のスタッフが簡単にコンテンツを追加できるようになれば、サイト全体が頻繁に更新されるようになる。この1点だけでもCMS導入の意義があるともいえるかもしれない。検索エンジンは、頻繁に更新されるサイトは頻繁にチェックしてくれるし、評価が高くなるともいわれているからだ。

また、コンテンツが日々更新されるということは、それだけページ数が増えることを意味する。サイト内のページ数が増えれば、サイト内の内部リンクが増えるし、「ロングテール」的にさまざまな検索キーワードに対応するコンテンツが増えることになる。

ただし、CMSを導入しても、更新が頻繁にならなければこの効果は発揮されない。CMSの使い方をトレーニングするとともに、コンテンツを追加・更新することの意味を現場のスタッフに理解してもらうことが必要になるだろう。

※この記事は、『Web担当者 現場のノウハウVol.2』 掲載の記事です。

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