Twitterのアプリインストール×リテンション広告でバイト応募数が大幅増、ユーザーのアクションを活性化したバイトルの必勝パターン

アクション促進に注力する「バイトルアプリ」の取り組み
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アルバイト情報Webサイト「バイトル」
「バイトル」(アプリ版)

ユーザーの囲い込みやエンゲージメント施策として欠かせないモバイルアプリ。ただし、インストールされただけでは意味がなく、マーケティング施策としての成否は利用されるか否かで大きく分かれる。

マーケティングプラットフォームとしてTwitterを活用していたアルバイト情報サイトの「バイトル」は、アプリでユーザーにアルバイト応募のアクションしてもらうために、Twitterのアプリインストール広告とリテンション広告を組み合わせた勝ちパターンを確立。インストールだけでなく応募獲得でも非常に大きな成果を収めている。

この事例のポイント
  • Twitterというプラットフォームがターゲットユーザーとマッチ
  • アプリインストール広告の活用を軸としてインストール数が約4.5倍まで急拡大
  • リテンション広告を活用してユーザーの応募獲得促進、「インストールだけ」の休眠ユーザーを掘り起こしCV改善
  • Twitterの広告効果を保つクリエイティブの作り方
  • アプリインストール×リテンションの併用で成果向上
  • 広告の併用バランスが勝ちパターンのキー

ユーザーを増やすための広告戦略

ディップ株式会社(以下、ディップ)の運営するバイトルは、国内最大規模の掲載数を誇るアルバイト求人情報サイト。Webサイトとともにアプリも展開している。また、派遣情報の「はたらこねっと」といった求人情報サービスのほか、最近では「聖地巡礼マップ」のような情報共有サービスも提供する。

バイトルは広告メディアであるため、ビジネスを伸ばすには求人情報を掲載する広告主に対するメディア価値を高めることが重要になる。求人情報を出す広告主にとってのメディア価値とは、いかに多くの人に見られ、利用された結果、多くの求人応募、必要な人材の求人応募につながるかだ。

メディア価値を高めるには、第一段階としてユーザーを増やすことが重要になる。そうした施策の1つとして、2010年(iOS)と2011年(Android)にリリースされたのがアプリ版のバイトルだ。

藤野 亮氏
ディップ株式会社
マーケティング室
マネジャー
藤野 亮氏

アプリマーケティングは業界でもはや常識という状況のなかで、やや遅れての取り組みでした。だからこそ、インストールだけでは十分な成果は得られないと課題を想定し、当初からインストール以降の施策も想定し、SDKの導入などを検討しました(藤野氏)

こうした従来のアプリマーケティングの課題を解決するため、優先的に取り組んだ施策の1つがTwitterの広告だったという。アルバイト探しに関心のある若年層の多くが情報収集ツールとしてTwitterを使っているため相性も良い。Twitterが2015年に発表したデータによれば、今や学生の約8割がTwitterを利用しているという。

アプリインストール広告は、広告経由でアプリストアに誘導したり、起動したりしたときに課金が発生する広告。Twitterが提供する「モバイルアプリプロモーション(以下、MAP)」は、タイムライン上のツイートから直接アプリのインストールや起動を呼びかけることが可能で、ユーザーの興味関心やツイート内容をもとにターゲティングできることが特徴だ。

約4.5倍のインストール獲得件数を達成

もちろん、新たなマーケティング施策を打つにあたり実施したのはTwitter広告だけではない。その他にも、SNS広告、アドネットワーク、動画広告など、いくつかのマーケティングプラットフォームを利用している。

そして、いくつかの施策を試験的に運用するなかで、Twitterのアプリインストール広告「MAP」が最も高い成果を上げたという。他の広告と比べてTwitterはCPAがよく、「同じコストをかけるなら他のプラットフォームよりTwitterの方が多くのユーザーを獲得できる」と藤野氏は言う。

たとえば、あるSNS広告と比較したとき、Twitterのアプリプロモ―ション広告は、約半分のCPIでした。インストール件数成果としては、約4.5倍ものボリュームを獲得しています。また、当社サービスとの相性が非常に良いことを実感し、さらに深堀することでより成功できるだろうと感じました(藤野氏)

あるSNS広告の成果を100とした場合と比較したTwitter広告の成果

リテンション広告を組み合わせてアクションを促す

アプリインストール広告によって、「バイトル」のアプリユーザーを増やすという目標はクリアした。次の目標はアプリのインストールではなく、求人への応募だ。もちろん、アプリをインストールしたユーザーが増えれば、比例して求人応募も増えてくるが、「インストールはしたが、アルバイトに応募しなかった」というインストールしただけのユーザーも少なくない。

そこで、第二段階としてユーザーのアルバイト応募をもっと増やすことが考えられた。アプリインストール広告自体はニーズのあるユーザーのインストールを目的にしたものなので、インストールしたユーザーの背中を押す「アクション促進の施策」が必要だと考えた。

1つの方法がリテンション(リマーケティング)だ。一般的には、CRMなどを使って既存顧客のニーズを捉え、定期的に接点を持つことで顧客を維持し離反させないようにすることをリテンションというが、「バイトル」では積極的にコストをかけてリテンション広告を活用することにした。

あまり積極的に活用する企業が少ないなかで、ディップはここまでの成果をさらに意味のあるマーケティング資産にするため、果敢にチャレンジすることにした。

Twitter広告は、SDKと連携することにより、アプリをインストールしたユーザーや、アプリを一定期間起動していないユーザーなど、いくつかの条件に応じたターゲティングができる。このターゲティング機能を利用して応募を促すような広告を配信したところ、アプリからのバイト応募が増加した。

インストール後の自然応募を待っていた従来の状況と比較すると、応募効率が大きく改善されました。基本的には通常の広告同様、CPAで評価していますが、リテンション広告を実施したことで、なんと従来比の86%まで大幅に改善しました。マーケティング上の目的とする指標に対し、リテンション施策を行うことで大きくプラスに働きました(藤野氏)

リテンション広告実施前の成果を100とした場合と比較した成果

アプリインストール広告を利用する際、担当者はインストールまでしか意識しないことが多い。ユーザーの母数が増えれば、アルバイト応募のようなインストールの先のアクションが必要な場合でも、自然にアクションが増えると期待できるかもしれない。だが、アクションを促すリテンションを含めた一連の施策としてチャレンジしたことで効果が増したのだ。

TwitterはもともとCPIが十分に低く、チャレンジしやすい環境もありましたので、スモールスタートして成果が出始めたらすぐにスケールさせることができました。小さな予算からテストできますから、こういったリテンションまでの施策はTwitterから始めるのがお勧めですね(藤野氏)

バイトルが新規インストール獲得を積極的に実施してきたのは前述のとおりだが、ビジネス上の成果の中間地点であるインストールのみをゴールとするのではなく、リテンション施策によって、すでにインストールしているユーザーの行動獲得まで目的としたことが他社とは異なる戦略となり、高い成果を上げたとも言えるだろう。他のディスプレイ広告で、何の不思議もなく、リターゲティング施策を行っているのと同じような考え方だ。

Twitter広告のクリエイティブは新鮮さが命

検索連動型広告を代表とする運用型広告は、日々の運用によって成果を高められる反面、従来型のバナー広告などと比較して運用負担が大きい。成果を上げるにはPDCAを回していく必要があり、運用体制が重要になる。

ディップでは一定のCPIを維持しながら、日次、週次など、定期的にレポートを社内で分析してPDCAを回している。

Twitter広告を運用し続けるなかでポイントとなったのが、クリエイティブの鮮度だという。Twitterはスマートフォンの画面で毎日、何度も見るメディアであるため、同じ広告が何度も目に触れることで、効果が落ちてしまう可能性があるからだ。

週に一度くらいの頻度でクリエイティブを変えるなど、クリエイティブの摩耗に一番気を遣っています(藤野氏)

そのうえで、Twitterの効果測定をもとに、特に効果が高かったクリエイティブは残すといった工夫をしている。

実際にアプリインストール広告として効果が高かったクリエイティブは、次のようなものだった。凝ったデザインより、ユーザーの目に留まるようなデザインの効果が高い傾向にあるという。

  • 視認性の高いテキスト(バナー一面に文字)
  • ピンク・黄色・水色・黄緑・赤など、ポップな色合い・デザイン

アプリインストール目的とリテンション目的、それぞれに適したクリエイティブについては、継続した分析が必要だという。

インストールとリテンションで、クリエイティブ効果の明確な違いは見いだせていません。ただし、リテンション広告に関しては、アプリ内でのイベント設定を見直す(増やす)ことでターゲットユーザーを明確にできるため、クリエイティブの訴求幅も増えると考えています。次のアクションとして進めていきます(藤野氏)

バイトルの広告サンプル
効果の高いクリエイティブの一例

ディップでバイトルのマーケティングを担当するのは、マネジャーの藤野氏を含めて数名。Webとアプリに担当領域を分け、適宜フォローする体制で運用しているという。

マネジメントも含めて、メンバーで有責領域を明確にしているため、自身がまっとうする部分をもちながら相互支援することで少人数でも機能しています。運用型広告のPDCAについては、これまでも取り組んでいるナレッジを基礎としつつ、一定の時間軸や評価基準を明確にし、実際に運用している広告代理店となるべくロスのない連携を実践しています(藤野氏)

氏渡邊彩音氏
ディップ株式会社 マーケティング室 橋場瑠海氏(左)と
ディップ株式会社 マーケティング室 渡邊彩音氏(右)

インストール×リテンションの必勝パターンを探求

昨年春にバイトルの新規マーケティング施策に取り組み始めてから1年弱。振り返ると、当初は「アルバイトに応募してくれるユーザーをインストール施策で獲得すること」を重視していたが、Twitterのアプリインストール広告とリテンション広告を併用することで、より高い成果を発揮することがわかった。

もちろん、現在も複数のマーケティング施策を並行しているが、Twitterが最も成果を上げている状況は変わりないという。今後はさらに、インストールとリテンションのバランスを探求していきたいと藤野氏は述べる。

Twitterを活用したアプリプロモーション広告によって、インストール獲得からリテンションによる応募獲得まで、ユーザーの動線に沿ったアプローチを実現できたと感じています。

また、当然のことながら、インストール施策がアルバイトに応募しやすい顕在層に届くのか否かで、その後の応募率は大きく変わります。今後は、各広告の特性とアプリ内のイベント(仕事検索、情報閲覧、フォーム到達など)の数字を定量的に分析し、インストールユーザーのニーズに合わせて投資を決めていくための指標の設定が大きなポイントになると考えています(藤野氏)

相互支援することで少人数でも機能する体制に
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