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企業ブログが失敗する7つの理由

企業ブログの実施には、あまりにも多くの落とし穴がひそんでいる。

最近、自分のコンサルタント業務や同僚らを通じ、ブログ参入を試みる企業を苦しめる、厄介きわまりない問題点が見えてきた。それをいくつか取り上げよう。うまくいけば、問題克服に多少なりとも役立つかもしれない。いつかこの方面に挑むかもしれない人たちのために。

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  1. ブログと企業文化の衝突
    そもそもブログに向いていない企業、というケースがたくさんある。たとえば、人間味のある声を許容し得ないほど柔軟性に欠ける企業なんかがそれだ。剛直さを堅持すべき強みだと捉え、柔軟さを持つ意志や力がないんだ。このような場合、企業ブログはがちがちに組織化され、冷徹で人間味のないものになる。そんなブログを推し進めるのは賢明じゃない。むしろ、すでにある公式サイトに集中し、コミュニケーションには別の戦術を用いるべきだ。ブログの持ち味は、あらゆる組織に有効なわけじゃない。このことを認識する方が、ブログで発する声や、発揮する人柄、そして技術的に長けた風情を、ありもしないのにひねり出すよりましだ。

  2. 編集作業の統制問題
    ブログには、個人的な印象や人心を動かす独自の声が必要だ。それは感情を喚起し、読者との結びつきを生みだし、困難な議題や押し付けがましい主張の気配からも逃げない声だ。このように、ブログは小説と見なすことができる。編集者や文章に加わる手の数が多過ぎると、文章の価値を支える質が薄まってしまう。書き手としての能力と、編集者としての能力(編集の決まりごとは、必ずしも校正や事実確認にばかりあてはまるわけじゃない)の両面で、信頼できる人を企業が見つけられない場合、書き手と編集者(もっと酷いときには何人もの編集者たち)の間で面倒な争いが起こり、ブログの質に重大な影響が出かねない。

  3. ブログの構成要素に対する理解不足
    インターネット利用者が、あるサイトをブログと認識する上で、最低限必要な要素がある。ある程度の幅はあってもいいけれど、わかりやすいコンテンツを週2回程度のペースで書き、コメント、パーマリンク、カテゴリー、書き手(時には複数)に関する明確な情報などを提供する必要があるだろう。コンテンツ管理システム(CMS)など、ブログ用のソフトウェアを導入することで、こうした処理は多少簡略化できるし、もちろん一からブログを組み上げて、既存のプラットフォームに統合するという方法もある(SEOmozが良い例だ)。企業がブログを、ニュースレターや掲示板形式の告知、果ては単なるニュース提供手段だと取り違えてしまうと、読者側にとっても公開する側にとっても苦痛になる。

  4. 読者層に対する誤解
    「ブログ読者は、通常の顧客層と異なる」、これは復唱しておいてほしい。全般的に、ブログの読者は普通の人よりも技術に詳しく、製品や企業組織にも熱心だ。また、最新の業界ニュースに詳しく、多くが業界内のほかの関連ブログを読んでいる(もちろん企業側も読んでおかなくちゃだめだ)。ロングテールやら何やらで有名なMalcolm Gladwell氏を知っている人向けに言えば、ブログ読者はコネクタ(媒介する人々)やインフルエンサー(影響を与える人々)であることが多い。また、不正や偽善に対して厳しい態度を取る傾向がある。

  5. 個人の声ではなく企業の声になってしまう
    すでに何度か言及しているけれど、これは改めて取り上げる価値が間違いなくある話だ。ブログの調子、つまり作り上げたコンテンツの文体は、人間味に欠け過ぎたり、企業言葉を多用してはいけない。最良のブログは、文章を通じて人間的な絆を作り出し、人々と結びつく。本来、ブログ導入の大きな目的はそこにある訳で、単に日々のプレスリリースをウェブサイトで発表するためじゃない。ブログと呼べるものにするには、人々の心をつかみ、つなぎ留め、そして参加させる力をもった声を込める必要がある。

  6. 「販売」や「広告」を意識してしまう
    広まり方だけをみると、これがもっともたちの悪い過ちかもしれない。これまで大きな会社のブログから小さな会社のブログまで、概ね商品の3行広告になってしまっているブログを数えきれないほど目にしてきた。そこには訴えかける声がなく、人間性がなく、絆もない。端的に言えば、書き手と読み手にとって時間の無駄だ。しっかりと頭にたたき込もう。ブログは広告コピーじゃない。広告として書かれたブログは、すべてスプログ(ブログを使ったスパム)と一緒だ。なぜそんなことするの? と尋ねずにはいられないね。

  7. ドメイン名とURLをめぐる問題
    多くの企業ブログは、その会社のドメイン名外に設置してある。抜け目ない検索エンジン最適化(SEO)戦略として、切り離したサイトから通常のドメイン名にリンクを張れば、被リンク数を稼げるという考え方もある。ただブログへの外部リンクを活かし、主ドメイン名の信頼性と全体的なリンク数を増やすことに役立てる方がずっとましだ。マーケティング担当役員や広報担当役員が、別個のドメインでブログを運営する例は多い(そして、主ドメイン名からブログへのリンクは、隠したり目立たなくしている)。ブログと企業サイトの間の連想性を心配してのことだ。そんなことが本当に気になるのなら、つまり、企業の公式なブロガーが、企業のサイトに属しているとみられたくないのなら、最初に戻って、企業ブログが自分の会社に合っているのかどうか、改めて判断する必要があると思う。正式なドメイン名上のブログに対する好意的なリンクは、ドメイン名内のほかのページにも良い結果をもたらすし、ブログの前向きなブランド化は、会社全体(少なくともサイト全体)に信用をもたらす。

失敗した企業ブログにサービスを提供したり、それに従事した経験がある人の話を聞いてみたいね。ぜひ教えてほしい。

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