広告を超えたイノベーションとエコシステム(生態系)戦略のヒント - ad:tech直前特集#4【本荘 修二氏コラム】

書籍『大企業のウェブはなぜつまらないのか』の筆者でもある本荘 修二氏によるコラム。
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ad:tech Tokyo 2009 9/2~3開催直前特集

ついに日本での初の開催が間近となったad:tech Tokyo 2009。

ad:techそのものに関して情報をお届けしているこの直前特集だが、今回と次回は、ad:techのスピーカーによる、ad:techについて、そしてこれからのマーケティングに関してのコラムをお届けする。

まずは、書籍『大企業のウェブはなぜつまらないのか』の筆者でもある本荘 修二 氏に寄稿いただいた。テーマは「広告を超えたイノベーションとエコシステム(生態系)戦略のヒント」だ。

広告を超えたイノベーションとエコシステム(生態系)戦略のヒント

筆者:本荘 修二(本荘事務所 代表、経営コンサルタント、多摩大学客員教授)

金融危機にもかかわらず極東初の開催をするad:tech。デジタル・ネットワーク革命の大潮流を示す意欲的な取り組みだ。

12年前に始まったad:techは7か国9都市へと発展している。しかしまた、この種のイベントの宿命でもあるが、もはやそのタイトルは内容とのズレを感じる。つまり、広告という枠から大きくはみ出しているのだ。

これは筆者が本イベントに登壇する理由でもある。MBAでイノベーションを教える経営コンサルタントが単なる広告のイベントに出るわけがない。ad:techが対象とするテーマは、マーケティングであり技術革新でありいまや企業の戦略へと及んでいる。

かつては流通チャネルやメディアを介して顧客と接していたメーカーも、顧客や潜在顧客と直接つながってコミュニケーションできるようになった。しかも、自社メディアを自由に持つことができる。これは戦略的な革新である。

ソーシャル・マーケティングに注目!

そうした意味ではソーシャル・マーケティングに最も注目したい。

ad:techにおいて筆者は「広告主によるオンラインブランドコミュニティの必要性」セッションのモデレーターを務める。すべての事業にコミュニティが適策というわけではないが、コミュニティが戦略課題の1つになっているのは議論を待たない。重要な課題だ。

もっとも、このタイトルの書き方自体は古いかもしれない。企業の自社コミュニティはテーマが商品「ブランド」に限らず、顧客視点からのテーマが有効なことも多い。そして広告主という表現ももはや古めかしい。ということで、字面に縛られずにセッションの準備を進めているのでご心配なく。

ad:techではほかにもソーシャル・マーケティング関連のセッションとして、基調講演の「マーケティングの未来像」(ソーシャル・ウェブ活用で先行する米国からの示唆は興味深い)などがある。また、他のマーケティングと新たに結合させた統合型マーケティングについて複数のセッションが開かれる。

エコシステム(生態系)の視点

「No more spray and pray(ばらまいて祈るのは終わり)」とはコカ・コーラCMO(最高マーケティング責任者)の言葉だが、市場と顧客の変化に応じてビジネスも進化させねばならない。ある種の聖域としての広告は終わりを告げ、戦略上の位置づけを増したマーケティングの一部として統合的にみる必要がある。

顧客同士がコミュニケートして顧客群をなし、企業は自社メディアを使って顧客と直接の関係を持ち、商品だけでなくコミュニケーションやサービスを提供する。そういった形で、事業のエコシステム(生態系)が大きく変容しつつある。こうした革新について筆者も研究中で、新著『エコシステム・マーケティング(仮題)』として年内に刊行の予定だが、企業(広告主)もメディアも広告会社も、自らのビジネスについて基本から見直す時期に来ている。エコシステム戦略とその実践の優劣が、数年後には大きな差となってあらわれるだろう。こうした視点で自らの問題意識を持ってad:techに参加すれば、得るところも大きいだろう。

自己進化のきっかけをつかむ

ここまであげたセッションのほか、進化という意味で興味をひくものがad:techにはいくつかある。

まず、顧客アプローチの進化。顧客の認識(perception)にインパクトを与えるソリューション/提案は何か。「革新的ブランドビルディング」は面白そうだ(筆者の古巣の米General Atlanticが大株主のAKQAからも登壇する)。また、これからのクリエイティブの最前線のパネリストが議論する「tokyo innovation」も楽しみだ。

そしてプラットフォームの進化。海外からの参加者はモバイルの3セッションは必見だろう。もっとも、日本でもケータイでは後手に回っている企業は少なくないので、国内勢にも役に立つだろう。

主催者からは「ad:techは教育の場」という声もある。しかし、参加者自らの学習はイベントの2日間で終わるのでなく、自己進化へとつなげねばならない。つまり、刺激と気づきを得、継続して学ぶことに弾みをつける機会である。もっとも、問題意識は大切だが、既存のクセや思い込みは棚に上げて、できるだけ白紙に近いマインドで望むのがよいだろう。

このコラムで紹介されたad:techセッション
  • 広告主によるオンラインブランドコミュニティの必要性
    9月2日 17:00~17:55
  • マーケティングの未来像 ~デジタルによる広告の転換期
    9月2日 9:10~10:00
  • 革新的ブランドビルディング
    9月2日 11:15~12:15
  • tokyo innovation
    9月3日 10:10~11:00
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