カスタマーエクスペリエンスに基づくマーケティング戦略

生田昌弘の「Web担当者に喝!」
コンテンツSEOは単なる“コンテンツの量産”にあらず。お客さまのためのコンテンツマーケティングであるべし!

「コンテンツSEO」のコンテンツとは、検索エンジンのためではなく、お客さまのためであることを忘れてはいけない
[AD]

コンテンツSEOを単なる“コンテンツの量産”だと思っているWeb担当者や業者に喝!

お客さまの“目的”や“ニーズ”、“意図”に最適化されたコンテンツでなければ、何も起こらない。

「コンテンツを制作してください」とWeb担当者は言うけれど

「コンテンツ」という言葉の意味を、ここでは「情報」と定義する。

情報には、商品やサービスの基本説明のような基本情報から、お客さまの問題を解決するためのソリューション情報まで、さまざまな種類がある。

当然、ここで問題にしている情報とは、基本情報のことではない。

基本情報がしっかりしていないWebサイトは論外としても、それ以外の情報がないWebサイトが多く存在していることも、問題だと認識しなければならない。

Webサイトは、お客さまの問題解決ツールであり、お客さまは、目的をもってWebサイトに訪れるのだ。

これは、私は20年来クライアントに話してきていることだ。お客さまの問題を解決する情報がないなら、Webサイトとして機能していないと考えている。

つまり、「Webサイト構築=ソリューションコンテンツ制作」なのだ。

「コンテンツSEO」とは、お客さまの問題解決になるコンテンツを作ることだ。さらに、そのコンテンツをリストにまとめて、よりわかりやすいリストページを作ることでもある。

リストページは、コンテンツが重複していても問題ない。単に一覧表示するだけでなく、お客さまの求めるソリューション別のリストになっていることがポイントだ。

お客さまの問題を解決することで、お客さまとの有効な関係を構築していく。それは、本来Webサイトでやるべき最重要なポイントである。だから、検索エンジンはこの行為を評価してくれるし、検索結果の上位に表示される可能性も高くなる。

「SEO」(検索エンジン最適化)などとたいそうな名前で呼ばれてはいるが、そもそもこれこそがWebサイト構築の「基本のき」なのだ。

1. ターゲットの洗い出し
お客さまは誰か?(ニーズ)
お客さまが抱える問題は何か?
2. 基本戦略
その問題をどのように解決すべきか?
Webサイトでできること
Webサイトでできないこと
3. ターゲットの選別・設定
Webサイトで何をすべきか?
どのお客さまのどのような問題を解決すべきか?
Webサイト以外で何をすべきか?
4. 戦略策定
構築すべきWebサイトの姿
コールセンター、広告・カタログなど
“機能する”Webサイトの構築プロセス
どうすれば、コンテンツを増やせますか?
Web担当者A
コンテンツを増やせば、SEO効果が上がりますか?
Web担当者B
とにかくコンテンツを増やしてください!
Web担当者C

コンテンツを増やせば、それでいいのか?

これが、コンテンツSEOの罠なのかもしれない。

被リンク重視からコンテンツ重視がこれからのSEOのトレンドです!
SEO業者A
プロのライターが、魅力的な記事を書きます!
SEO業者B
とにかくコンテンツの数を増やしましょう!
制作会社

たしかに、間違ったことは言っていないが、SEOを目的としていること自体が問題ではないだろうか。

Webサイトは、お客さまの問題解決ツールである。

だから、どんな目的のWebサイトであれ、お客さまの問題を解決するためにコンテンツは必要だし、お客さまの問題を解決する「ソリューションコンテンツ」が提供できれば、お客さまとの“関係づくり”の最初の一歩になり得る。

WebサイトでUXが良いということは、「お客さまの問題を解決するためのコンテンツが存在していて、そこへのスムーズな導線が用意されていること」だと言い換えてもいい。

Webサイトを構築するということは、お客さまの問題解決になるコンテンツを作り、スムーズにそのコンテンツにたどり着けるように構築することだ。

それは、もちろんSEOにも有効なはずだが、それはSEOのためではなく、お客さまのためにやることなのだ。

「コンテンツSEO」から「コンテンツマーケティング」へ

コンテンツSEOという言葉は、時代が生み出した鬼っ子だろうか?

コンテンツSEOという言葉は、頭のいいSEO業者さんが生み出した言葉かもしれない。

ほんとに頭がいい。

これまでのSEOは、外部リンクの話や内部施策の話であり、コンテンツそのものやWebサイト構築そのものに、それほど関係のある話ではなかった。

ところがコンテンツSEOは、Webサイト構築そのものの話だし、コンテンツ制作そのものの話でもある。

コンテンツSEOという言葉は、正直どうかと思うが、この言葉で企業の担当者がコンテンツそのものに関心を寄せることは喜ばしいことだし、SEO業者さんがコンテンツの話をしてくれるのなら、こんなすばらしいことはない。

しかし、単なる“コンテンツの量産”にとどまるならば、何も生まれないことを肝に銘じるべきだ。

コンテンツを制作するときに、お客さまの問題を考えて、お客さまがそのコンテンツにたどりやすくすることまで考えて、コンテンツを制作する。

するとそれがSEOにも有効で、コンテンツマーケティングとして機能する。

これが本来の考え方だ。

Webサイト構築で、一番考えなければならないのは、お客さまのことだ。

お客さまのことを考える施策を行うことで、それはマーケティング施策となる。

Webサイトにおけるマーケティングとは、お客さまとの“関係づくり”である。

コンテンツ制作者に愛と尊厳とお金を!

(制作会社の心の叫び)

コンテンツ作りは仮説から始まる

ここで、コンテンツ作りのプロセスについて説明する。まず、コンテンツSEOは、当然ながら検索エンジンとユーザーの検索を踏まえた施策なので、検索キーワードの選定から始まる。

コンテンツSEOを実践するための手順

  • STEP 1: キーワード選定
  • STEP 2: 各キーワードの競合調査
  • STEP 3: キーワードの精査
  • STEP 4: コンテンツ作成
  • STEP 5: コンテンツの拡散

これを、具体的なWebサイト構築の手順に落とし込むと、次のようになる。

Webサイト構築の手順

  • STEP 1: 「ユーザー体験シナリオ」「カスタマージャーニーマップ」などを用いて、お客さまのニーズや導線、必要なコンテンツの仮説を立てる
  • STEP 2: 仮説に基づいたコンテンツ案作成
  • STEP 3: コンテンツに対応するキーワード状況と検索意図の調査による仮説の一次検証
  • STEP 4: 検証結果をふまえたコンテンツ作成
  • (STEP 5~:) ゴール貢献度などのデータをふまえたコンテンツ改善

Webサイト構築とは、お客さまのニーズや導線を想定して、仮説に基づいて構築したWebサイトの構造やレイアウトが、お客さまの使い方や動線にマッチしているかを検証する作業だ。

※注:ここでは「導線=予測したルート」「動線=実際の動き」という意味で使い分けている

だから、お客さまのサイト内外での動線を理解していないと始まらない。

順番としては、Webサイトを構築してからアクセス解析を考えるのではなく、構築する前に「こんな風に使ってもらえれば、お客さまに満足してもらえるはずだ、一番ハッピーになれるはずだ」と想像して仮説を立ててから、それに基づいたWebサイトを構築すること。

最初にその工程がなければ、本当の意味でのWebサイト構築など存在しないも同然なのだ。

キノトロープでは、この仮説を立てる作業を「ユーザー体験シナリオ」と呼んでいる。ほかにも「ペルソナ」や「カスタマージャーニーマップ」など、さまざまな呼び方があるが、とにかくこれが必要だと理解してほしい。

ユーザーの行動
リアル
ウェブ
リアル
ユーザーの行動
広告で○○を見る
入口
○○商品を調べる
比較・検討する
資料請求をする
商品を購入する
出口
商品を受け取る
商品を使う
ユーザーニーズ
○○商品について知りたい
広告で見た、○○商品キャンペーンについて知りたい
○○商品の詳細が知りたい
他社商品よりもどこが優れているのか知りたい
似た機能をもつ他の商品と比べたい
○○商品の資料請求がしたい
他の商品も一緒に資料請求したい
営業に問い合わせしたい
納期が知りたい
納品場所を複数指定したい
設置日の指定をしたい
購入した○○商品のマニュアルをダウンロードしたい
○○商品の使い方について問い合わせたい
リアルですべき事柄
Webとマス広告の連動
キャンペーンとWebの連動
商品軸で探せる情報整理
商品情報管理の整備
比較できるよう、商品詳細情報の項目の統一(カタログなどと連動)
同じ種類の商品に対する紐付け
総合カタログではなく、商品別のカタログへ再構築
問い合わせ管理システムの採用
商品購入後のサポート体制の整備
サポート部隊との連携
Webですべき事柄
広告と連動するキャンペーンページの作成
商品の特長や機能、効果的な使い方など詳細な情報提供
機能や特長、用途などから選べ、商品の比較も容易にする
他社製品との優位性を具体的な数字を交えて提示
商品ページを紐付けた資料請求フォーム
同様の商品や、近い機能を持った商品をレコメンドする機能
営業への連絡方法提供
納期の告知
配送指定機能
配送確認
商品名や型番、用途など様々な選び方でマニュアルを選べる検索機能
問い合わせの前に、「使い方」ページを案内
Webサイトに 必要なコンテンツ
ユーザー体験シナリオの例

つまり、アクセス解析とは、検証作業なのだ。

自身の立てた仮説が、お客さまにマッチしているかどうか検証する。マッチしていなければ、再度仮説を立てて修正を行い、再検証する。

この繰り返しがあるから、すべてのWebサイトは成長する可能性がある。また、お客さまのさまざまなニーズに対応していけるわけだ。

時間のかかり方に違いはあるにせよ、Webサイトが他のメディアよりも優れているのは、それ自体がマーケティングツールとして機能できるところだ。Webサイトでは、成果だけでなく、その何パーセントまで達成できていたのか、途中の過程も明確に定量化できる。

このすばらしさを活用できなければ、Webサイトを運営しているとは言えない。Webサイトは成長するメディアであり、Web担当者はそれに引っ張られるように成長していけるはずなのだ。

Web担当者のあなたが成長していないとしたら、このことを理解できていないからかもしれない。

本日のまとめ

コンテンツ制作とは、ユーザーのニーズに対するソリューションコンテンツでなければならない。

それこそが、Webサイト構築を行うということ!

「お客さまに最適化されたコンテンツ」でなければ、Webサイトで成果を出すことはできない。

すべては、お客さまの問題解決のために!

[AD]
この記事が役に立ったらシェア!
tweet99このエントリーをはてなブックマークに追加

日本オラクルからのお知らせ

Oracle WebCenter Sites(WCS)とは?

カスタマーエクスペリエンスの理解を深めるピックアップ記事

記事ピックアップカスタマーエクスペリエンスを理解、実現するためにチェックしておきたいコラムや解説記事をピックアップ

Facebook

みんなが読んでるWeb担メルマガで、あなたも最新情報をチェック
SEOやアクセス解析のなどノウハウをゲット
事例やインタビューも見逃さない
要チェックのセミナー情報も届く
編集長コラムを一足先に読める

オラクルダイレクト

あなたにいちばん近いオラクル 「Oracle Direct
システムの導入や提案を支援する日本オラクルのご相談窓口 Oracle Direct ご質問・ご要望にスピーディにお応えします。電話受付時間:0120-155-096(祝日及び年末年始休業日を除きます)