インタビュー

大切なのは「だれが」ではなく「メッセージは本物か」

大切なのは「だれが」ではなく「メッセージは本物か」

●今回のキャンペーンは、現在ホワイトハウスのWebサイトに継続されています。ソーシャルメディアは始めたら継続することが重要だと思いますが、今回については、どこまで視野にいれて設計されていたのでしょうか?

Michael Slaby

スレイビー氏: コミュニティの生涯価値は大切なポイントです。ソーシャルシップではリレーションシップの一貫性を保つことが大切です。キャンペーンのゴールは大統領選挙に勝つということでしたので、最初の段階から、わたしたちはそのための将来像も描いていました。しかし、ホワイトハウスはとても複雑で守らなければならないルールや規制もたくさんあります。ソーシャルメディアでのコミュニケーションについての努力は続いているのですが、いまはもっと複雑になっています。

●日本でも話題になりましたが、オバマ氏が直接 Twitter をしていると誤解している人もいましたが、実際にはしていませんでした。オバマ氏自身はデジタルやソーシャルメディアについてどれくらい理解し、コミットしていたのでしょうか?

スレイビー氏: (オバマ氏は)理解し、とても支援してくれました。彼はシカゴで都市のコミュニケーションオーガナイザーの経験もあり、またテクノロジーの力もよく理解していました。直接コミュニティとコミュニケーションすることが、どれだけ力を発揮するかについても、十分理解していました。

コミュニティとのやりとりについては、スタッフが管理していました。実際のオペレーションはスタッフに委ねられていましたが、いつ、どのようなメールが送信されるのか、といったことはオバマ氏も把握していました。メッセージが本物である(authenticity)ことはとても重要です。送信元の名前だけでなく、内容そのものも彼の語り口でなければならないのです。本物であることはとても重要です。

「Obama for America」は、デジタルマーケティングとして、予算も規模も過去最大級のものでした。新しい部門としてスタートし、その影響力が徐々に理解されるに従い、組織も成長し、最終的には100名規模のチームになったそうです。ソーシャルメディアというツールを活用し、コミュニケーションの状況をしっかり見極め、組織を変化させていき、最終的には大統領選の勝利というゴールに大きく貢献します。現在、企業が直面している新しいチャレンジへの応用が期待されるに十分な経験だといえるでしょう。

Michael Slaby
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