日立とパナソニック コネクトが生体認証の世界的な展開と事業加速を目的に協業開始

日立製作所と、パナソニックグループでソリューション事業のパナソニック コネクトは、生体認証の世界的な展開と事業加速を目的に協業を始める、と2月27日発表した。日立の公開型生体認証基盤「PBI(Public Biometric Infrastructure)」とパナソニック コネクトの顔認証技術を融合。新たなサービス創出を目指し、社会実装に向けて実証に取り組む。

生体認証脳の市場が拡大していることに対応する。生体認証は生態情報の管理が課題となり、導入・活用・普及には、信頼性の確保が必要になる。日立のPBIは、生体情報を復元不可能な形に暗号化する技術で、第三者の不正利用を低減する。パナソニック コネクトの顔認証技術は、顔画像の登録が容易で快適にハンズフリーが利用できることを特長にする。

両社の協働では、安心・安全で快適な顔認証を実現する技術の検討と検証を実施。医療、買い物、エンターテインメントなど暮らしやビジネスのさまざまな分野で使用例の開発と実証を進める。パナソニック コネクトの顔認証で得られる顔の特徴を抽出し、日立のPBIを基に顔情報を復元できない形に変換して保管・照合するといった流れを開発・実装する。

今春から実証の第1弾を行う。利用の例にトラベルを想定し、全国規模で展開する小売店で顔認証を活用した「手ぶらスタンプラリー」を実証する。来店時に顔認証によってポイントがたまるキャンペーンとなり、小売業界の新たなマーケティング施策としての有効性を調べる。トラベルの場合、生体認証によって手ぶらで観光地を巡ってサービスが受けられる。