連載1万円で真似できる“戦略的サイト運用術” - 小さく作って速く改善
ソーシャルとSEOを意識してサイト名を付ける7つのポイント 第4回

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サイト名で狙うべき3つのゴール

上記の7つのチェックリストをクリアすることによって、最終的には次のようなサイト名を目指す必要がある。

1. 覚えやすい

何度かサイトを利用しているリピートユーザーであっても、検索エンジンでサイト名を検索してサイトにたどり着くことがある(ナビゲーショナルクエリ)。

このような場合に、ある程度サイト名を覚えていないと、検索すらできなくなってしまう。一度聞いたら忘れられない印象的な名前にするか、少なくとも実際のサイト名とうろ覚えのサイト名がほぼ一致するようなサイト名にしておきたい。

サイト名に込められた背景を説明したり、ロゴやタグラインの表現を工夫することで、サイト名の印象を強めるのも効果的だ。

2. 検索すると見つかる

うろ覚えにより多少サイト名がゆらいでも、検索すれば公式サイトが常に上位に表示されるようにしておきたい。

そのためには、事前にサイト名(候補)を構成する単語を分解し、いくつかのパターンで検索してみることで、現状どのようなサイトが検索結果に表示されるかを確かめておく。人気サイトや大手資本のサイトが近いキーワード群で勝負している場合、追いつき追い越すために労力が必要になる。無駄な戦いを避け、常に上位表示できそうなニッチなキーワードの組み合わせを見つけよう。

3. よくメンション(言及)される

オフラインの世界で「今朝の日経で...」というようなポジションを確立するためには時間とお金がかかるが、オンラインなら小資本サイトでも大手と対等の勝負ができる。

サイト名(ブランド)がソーシャルメディア上で引用されやすい環境を作っておき、話題性のあるコンテンツやキャンペーンを工夫することで、さらにブランドが強化されていく状態を目指そう。

仮説を検証しよう

サイトを公開した後は、実際にこれら3つのゴールがどれ位達成されているのかを定期的に確認しよう。サイト名をつけたときの仮説を検証し、改善のヒントを得ることができる。

1. 覚えやすかったか?

アクセス解析ツールで指名系の検索キーワード(ナビゲーショナルクエリ)をリストアップし、認知とゆらぎを調べる。

たとえば、筆者がCMOを務める地ビールのサンクトガーレンの場合、「ガーレン」を聞き間違えたのか、「ガーデン」として覚えられてしまうことが多い、と分かる。綴り間違いとしては、他にも「サンクトカーレン」「サンクトガレーン」「サンクトレーガン」「サンクドガーデン」「サントクガーレン」などが続く。

指名系の検索キーワードのリスト例
指名系の検索キーワードのリスト例
Google Analytics(新インターフェイス)ならば、[サイト分析]>[トラフィック]>[検索]>[オーガニック検索]のレポートで、サイト名関連の検索キーワードを探すといい。

少し長いため、「サンクト」だけで検索されることもある。また、「サンクトビール」という造語も見受けられた。「ビール」が入ると、何のサイトなのかが断然分かりやすくなる。愛称、略称として運営側が多用すれば、定着するかもしれない。

2. 検索して見つかったか?

サイトにどんなキーワードで検索して訪問してきたのかのアクセス解析レポートで、サイト名や運営者に関連したキーワードによる訪問回数の合計を調べると、トレンドが明確になる。

訪問状況ごとに、キーワード数の変化を見てみた
訪問状況ごとに、キーワード数の変化を見てみた
Google Analyticsならば、前出のキーワードの画面で絞り込みフィルタを使ってナビゲーショナルクエリに使われるキーワードに絞り込み、アドバンスセグメントで「新規訪問」「リピート訪問」を見るといいだろう。

新規とリピートでセグメントを切ると、「お店や人づてに聞いて初めて新規訪問するための検索キーワード」と「再訪問するための検索キーワード」の違いがあきらかになる。「新規訪問の検索キーワード」からは“サイト名やブランドを初めて知り、どう記憶したか”がわかり、「再訪問するための検索キーワード」からは“どのように検索してサイトにたどり着くことが多いのか”がわかる。

3. よくメンション(言及)されたか?

前回の記事で紹介したように、Twitterでサイトのドメインを検索すると、サイトへのリンクを含むTweetを検索できる。そのURLの前後のコメントを読むと、サイトがどのように認知されているかも見えてくるだろう。

まとめ

今回は、サイト名を決めるための7つのチェックリストと、狙うべき3つのゴール、そして効果測定の方法について、予算1万円でもできる簡単な方法を紹介した。これだけでは劇的な効果は望めないかもしれないが、押さえておくべき基本といえる。

また、アクセス解析を活用すると、サイト名やドメイン名を決めたときの仮説を検証できるだけでなく、サイト名の微修正やドメイン名の追加取得、コンテンツ更新などの改善策が明確になる。定期的なタスクのリストに入れてみてはいかがだろうか?

今回の想定真似コスト 0円、3~5時間

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清水 誠(しみず まこと)

Webアナリスト/改善リーダー。

1995年に国際基督教大学を卒業後、Webの黎明期からサイトの戦略・設計・構築・社内プロセス改善に従事。凸版印刷やRazorfishでは大規模プロジェクトのIA設計・コンサルティングを担当。WebCrewでは開発部門のリノベーション、日本アムウェイではCMS導入と印刷のデジタル化を推進。楽天ではアクセス解析の社内コンサル・サポート組織を立ち上げた。Gilt GroupeでのCRMシニアマネージャーを経て、2011年9月に渡米。現在は米Adobe Systemsにて、日本のアクセス解析を底上げすべく、サービス品質向上とエバンジェリスト活動に専念している。

IA・IT・マーケティングの融合によるイノベーションをテーマに実践と発信を続けている。執筆と講演多数。SiteCatalystユーザー会「eVar7」代表。サンクトガーレン社外CMO。アクセス解析イニシアチブ プログラム委員。

サイト:
実践CMS*IA
実践★SiteCatalyst

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