米メイシーズの100店舗閉鎖から見える「店舗とEC」「オムニチャネル」の行方 | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2016年8月25日(木) 08:00
このページは、外部サイト ネットショップ担当者フォーラム の情報をRSSフィード経由で取得して表示しているため、記事の一部分しか表示されていなかったり、画像などが正しく表示されなかったり、オリジナル記事が意図したデザインと異なっていたりする場合があります。
完全な状態のオリジナル記事は 「米メイシーズの100店舗閉鎖から見える「店舗とEC」「オムニチャネル」の行方」 からご覧ください。

米百貨店のメイシーズがアマゾンの「プライムデー」と同時期(7月)に初めて開催した「7月のブラックフライデー」のセールイベントで、記録的な売り上げを達成しました。

「7月のブラックフライデー」セールがけん引役となり、2016年5~7月期(第2四半期)のメイシーズの売り上げは好調でした。

インターネットリテイラー社発行の「北米トップEC事業社 500 2016年版」で第6位のメイシーズは、7月12日にオンラインと店舗でのプロモーションを展開。アマゾンの「プライムデー」と同日に開催し、「(7月のブラックフライデーは)店舗およびオンラインともに上半期最高の売り上げを達成した」とテリー・ラングドレンCEOは語りました。

ただ、ラングドレンCEO、メイシーズも売り上げの金額は明らかにしていません。

メイシーズは第1四半期に続き、第2四半期もオンライン売上が2桁台で成長しましたが、詳しい数字は明らかになっていません。

しかしながら、第2四半期の全体売上は前年同期比で3.9%減少。2016年2~4月期(上半期)は同5.7%減でした。第2四半期はオンラインも含めて取引数が同5%減少しています。

売り上げが振るわないなか、メイシーズは来年中に100店舗を閉店すると発表しました。現在ある店舗の13.7%を閉鎖し、コスト削減を図ります。メイシーズによると、100店舗の閉鎖で10億ドルの売り上げ損失になりますが、それを上回るオペレーションコストがカットできるようになります。

2016年第2四半期に関してアナリストに説明した際、カレン・ホグエットCFOは、「『Macys.com』を含む他の店舗による売り上げで、100店舗閉鎖に伴う売上損失をカバーできます」と語ったそうです(Seeking Alpha社の記録)。

業界の専門家たちは、メイシーズが100店舗閉鎖するのは時代の流れだと話します。

メイシーズのような古いリテイラーは、スピードボートレースを貨物船で戦っているようなものです。

すぐに戦略を変えることができないため、超過重量分を捨てようとしているわけですが、時代遅れのシステム、チーム、作業で運営されている貨物船は、結局はどうしようとも図体の大きな古臭い船なのです。

メイシーズのような企業は、現在と未来の消費者のニーズを捉え、素早く、効果的に応えていくために、どのように技術やビジネスを設計しなければいけないか、抜本的に考え直さなくてはいけません

ソフトウェア開発などのThoughtWorks Retail社の顧客&イノベーション戦略担当ダイアン・イニス氏はこう語ります。もちろん、メイシーズも努力をしていないわけではありません。

メイシーズのホグエットCFOは、「メイシーズは、オムニチャネルリテールのリーダーになると決めています。店舗とオンラインの正しいバランスを見つけるつもりです」とアナリスト達に説明します。

また、アナリストからの質問に対してホグエットCFOは、こう話しています。

メイシーズの店舗はアマゾン(「北米トップEC事業社 500 2016年版」 第1位)のような企業と競争するにあたり、競争力の高いサービスを展開していきます。さまざまな商品を提供しているメイシーズの店舗では、お客さまにすぐに満足をしていただくことが可能です。

多くのお客さまにとって、実際の色を確認し、生地を触り、試着することができるというのは、今もなお、買い物時の最重要事項なのです。

ウェブ分析サービスを提供するSimilarWeb社のデータによると、メイシーズのサイトには過去半年間に3億6310万人が訪問。月平均で6050万人、全体の58.8%がモバイル端末からアクセスしています。

メイシーズのアプリは、グーグルプレイで63位、アップルストアでは46位にランクイン。また、インターネットリテイラー社発行のレポート「モバイル Top500 2016年版」では19位にランクインしています。

モバイル経由の売り上げは2015年に12億6400万ドルで、2014年の7億900万ドルから60%アップしています。

モバイルアプリや技術的な改善のおかげで、コンバージョンが上がり、売り上げに寄与しています。使い勝手の悪さを取り除くことに集中して投資をしているのです。

ホグエットCFOはこう語っています。

2016年第2四半期実績
  • 純売上高 → 58億6000万ドル(前年同期の61億ドルから3.9%減)
  • 既存店ベースの売り上げ → 前年同期から2%減
  • 純利益 → 900万ドル(前年同期は2億1700万ドル)
2016年上半期実績
  • 純売上高 → 110億6400万ドル(前年同期の120億3400万ドルから5.7%減)
  • 既存店ベースの売り上げ → 前年同期から3.8%減
  • 純利益 → 1億2400万ドル(前年同期は4億1000万ドル)

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:米メイシーズの100店舗閉鎖から見える「店舗とEC」「オムニチャネル」の行方
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

Internet RETAILER

世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

マスメディア
マスメディアとは、「テレビ」「ラジオ」「新聞」「雑誌」など、一般大衆に向けた媒体 ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]