「PDFのアクセシビリティ機能」、Webサイト運営者の約6割が利用。ガイドラインも同程度が順守【アドビ調べ】

「代替テキストや説明文の付与」を約4割が実施。

アドビは、「PDFファイルのアクセシビリティ」に関する調査結果を発表した。Webサイトの運営に直接携わり、PDFを業務利用している会社員300人が回答している。

AcrobatなどのPDFツールには、「アクセシブルなPDFであるかをチェックする機能」「読み上げ順序の設定」「文書構造のタグ付けによりPDF内の情報を整理・データ化する機能」など、アクセシビリティを強化するさまざまな機能が備わっている。

約6割の企業がアクセシビリティガイドラインを適用

まず「PDFの作成・管理ツールに含まれるアクセシビリティ機能を業務で使ったことがあるか」を聞くと、「頻繁に利用している」24.2%、「ときどき利用している」35.5%で、計59.7%が利用していた。

「頻繁に利用している」と回答した層の企業規模を見ると、「従業員300名以下の企業」は12.3%、「301名以上の企業」は36.1%と約3倍の開きがあった。

さらに「作成・提供しているPDFコンテンツにおいて、WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)などの合理的な配慮を担保するためのアクセシビリティのガイドラインが適用されているか」を聞くと、「すべてのPDFに適用されている」28.7%、「一部のPDFにのみ適用されている」29.7%と、全体では58.4%の企業がアクセシビリティガイドラインを適用していた。

こちらも企業規模で見ると、「従業員300名以下の企業」46.5%、「従業員301名以上の企業」70.1%とやや開きがある。大企業ほど利用者数も多いため、配慮が進んでいるようだ。

具体的に「PDFコンテンツのなかで、アクセシビリティに配慮して行っていること」を聞くと、「代替テキストや説明文の付与」36.9%、「しおり/ブックマークの付与」34.8%、「カラーコントラストの調整」33.8%、「文書内に検索可能なテキストを作成」32.4%が上位。

PDFのアクセシビリティを確保するためには、検索可能なテキストの作成、画像に対する代替テキストの付与、見出しや段落などの適切な構造化など、細かな設定が求められる。そこで「企業のウェブアクセシビリティはAIを活用することで向上すると思うか」と聞くと、「とても思う」32.0%、「どちらかというと思う」45.7%と、約8割が、AIによる生産性向上に期待していた。

調査概要

  • 【調査対象】企画・マーケティング、販売促進、総務、デザイン・クリエイター、情報システムなどの部署に所属しており、自社のWebサイトの作成や更新等の業務に直接関わっている会社員
  • 【調査方法】インターネット調査
  • 【調査時期】2023年11月6日~7日
  • 【有効回答数】300人(従業員数300名以下と301名以上で、150名ずつ)
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