売れるネットショップ開業・運営

「BEAFの法則」で売れるネットショップLPを作る! 意味や活用方法を解説

「BEAF(ビーフ)の法則」とは、マーケティングの用語で頻出する「FABE分析」を変形させたものです。この法則を使えばネットショップやECサイト、LPにおける「縦長商品ページ」の構成をよりよく改善することができます。BEAFに含まれるそれぞれの要素の意味やユーザーにとってどのような効果があるのかを詳しく解説していきます。
売れるネットショップ開業・運営eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。
※この記事は、書籍 『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』 の内容の一部を、Web担の読者向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。
この記事は第3章「店舗コンセプトを生かした接客の法則」のトピック「看板商品を育てる」の記事です。重要度★★★緊急度★★★

縦長商品ページは「BEAF」で作る

BEAFは「FABE」の変形

BEAFの構成は、セールストークやマーケティングの用語で頻出する「FABE分析」を変形させたものだ。本文で述べているとおり、来店客の心理に即して提案するために、各要素の順番が並び変わっている。

無名商品の魅力を語り、購入まで誘導する「縦長商品ページ」の構成について説明する。テレビ通販と同じで「話す順番」が大事だ。例えば、価格がウリでないのなら、冒頭で価格の話をしてはいけない。「今ならセットでこれも付いてきます」という話も、最後の方だ。売れる商品ページにするためには、単に「情報を詰め込んで長いページにすればいい」わけではなく、適切な情報を、適切な順番で提供しなければならない。

商品ページのあるべき構成・適切な順番は「BEAF」で表現できる。(1)Benefit(購入メリット)、(2)Evidence(論拠)、(3)Advantage(競合優位性)、(4)Feature(さまざまな特徴)この4要素を順番に並べればいい。これを、構成要素それぞれの頭文字を取って「BEAFの法則」と言う。

BEAFの法則
掲載順序掲載内容掲載ページ
1. Benefit 購入メリット商品利用シーンの描写、魅力的な写真など法則63
2. Evidence 論拠マスコミ実績、ランキング、「お客様の声」の引用など法則64
3. Advantage 競合優位性品質、価格、利便性など世間の相場と比べてアピール法則65
4. Feature さまざまな特徴色、サイズ、賞味期限、内容量、素材、成分など法則66

ページ冒頭の「B」では、商品の購入メリットを、商品利用シーンの描写や、端的なキャッチコピーで表現する。例えば牛肉を売るなら、生肉ではなく焼けている写真が必要。これに「箸で切れる柔らかさ、芳醇な肉汁」などと併記する。

続く「E」は、マスコミ掲載実績など「人気の論拠」を示す。「A」で類似商品との違いを明示し、最後に「F」で賞味期限などの詳細情報を詳しく提示しよう。なぜこの流れがいいのだろうか。

まず「右脳にアピール」し、次に「左脳を説得」する

BEAFの構成は、右脳・左脳で考えると分かりやすい。

まず最初の「Benefit(購入メリット)」の段階では、前述のとおり、写真とキャッチコピーを使った「イメージ」でアピールする。来店客の右脳に働きかけ「欲しいかも」という直感を引き起こすのだ。3秒で理解できるイメージを目指したい(具体的な方法は次の法則で説明する)。

しかし、人は欲しいと思った物をすべて買うわけではない。ここから理性、つまり左脳が動き始める。まず「そんなに良い商品なのだろうか」と疑う。そこで、人気の証明として「Evidence(論拠)」を見せる。「美味しい牛肉だから、グルメ雑誌で何度も紹介され、人気レストランにも卸していて、ランキングにも何度も入賞していますよ」などだ。これらの要素が、前述の購入メリットに現実味をもたらす。

しかしユーザーは次に「他にも似たような商品はあるだろう」と考える。そこで、類似商品に対しての優位性を主張する。例えば「この和牛は最高品質ですが、まだ無名なので松阪牛より断然手頃」など。ここまで読み進むと、かなり購入への意志は強まってくる。最後に「本当に買っても大丈夫だろうか」という気持ちに対して、賞味期限などの詳細情報を詳しく提示しよう。決断のために必要な情報を漏らさず伝えるのだ。

つまり、このBEAF構成では、ユーザーが反射的に考えることを予測し、先回りして情報を伝えているわけだ。これは商品ページに限らない。各要素をうまく要約できれば、モバイルページやメルマガ、広告原稿など、より短い文でも応用できるだろう。

商品ページを作成する際には、制作に入る前に、まずBEAFそれぞれの要素についてじっくり検討し、いったん文章で書いてみてから、制作作業に入ることを勧める。

ユーザーの「反射的な感想」を踏まえて、ページを構成する
ユーザーの「反射的な感想」を踏まえて、ページを構成する
来店客の「反射的な感想」を予測し、その感想への返答をあらかじめ書いておく。 すると、あたかも来店客と対話しているような展開になる。
テレビ通販と縦長商品ページの大きな違い
坂本氏

縦長商品ページはテレビ通販の構成と似ていますが、一部分が決定的に違います。それは「商品ページは見比べられている」という点。テレビは受動的にその画面を見続けます。ネットでは、自発的にいくつものページを見比べていきます。必然的に、他店舗を意識した比較広告的表現が増える一方で、「牛肉って美味しいですよね」というテレビ通販の冒頭にありがちなセリフはあまりいらなくなります。

そして、できるだけ早い段階で「端的に魅力」を伝える必要が生まれます。「BEAFの法則」における、Benefit(購入メリット)に続けてEvidence(論拠)が来る構成も、これを意識しています。テレビ通販事業者にとって「チャンネルを変えられる」のは怖いことですが、ネットショップの場合は「ユーザーが同時に複数のチャンネルを見ている」と思ってください。(坂本)

売れるネットショップ開業・運営

※この記事は、書籍『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。

ネットショップでモノが売れない、なぜ?
資金力ではありません。やり方が違うんです。

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何から手を付けていいのか分からない状態に光が射しました。

事実、多くのネットショップ店長からそんなコメントを頂いています。

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