売れるネットショップ開業・運営

自店舗の強みを分析し、店舗コンセプトを考える | 売れるネットショップの法則40

ユーザーはたくさんのネットショップを見比べるので、店の強みは「一瞬で」伝える必要がある
売れるネットショップ開業・運営eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。
※この記事は、書籍 『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』 の内容の一部を、Web担の読者向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。
この記事は第3章「店舗コンセプトを生かした接客の法則」のトピック「店舗コンセプトを決める」の記事です。重要度★★★緊急度★★☆

店舗コンセプトを定義する

コンセプトは必須

商圏内の実店舗商売と違い、ネット通販はいわば「商売の全国大会」なので、何がしかアピールできる特徴がなければ苦戦することになる。業界ナンバーワンの強みでなくてもいいので、何をウリにするかを考えてほしい。

キャッチフレーズも必須

ユーザーは、自分が探している「ちようど良い店・商品」を見つけるために、猛スピードで数多くのネットショップに次々と訪れては、一瞬で見切りを付けて去っていく。キャッチフレーズは、「一瞬で伝わる自己紹介」であるべきだ。

店の存在意義

常連さんの顔やライバル店の姿をイメージしていると、「自分が何者か」「なぜ支持されているのか」がだんだん見えてくる。コンセプトとは、大げさに言えば「世の中における自店舗の存在意義」とも言えるだろう。

ユーザーは、一度にたくさんのネットショップを見比べるので、店の強みは「一瞬で」伝える必要がある。店舗ページを開いた瞬間に見えるよう、ページ上部に「強みを表すキャッチフレーズ」を掲載するのがお勧めだ。キャッチフレーズとは例えば、「革職人が作る皇室御用達の逸品」「問屋直販だから豊富な品揃えと激安価格」などだ。

本書では、「他店より当店で買うべき理由(強み)」を端的にまとめたものを「店舗コンセプト」、店舗コンセプトを伝わりやすい1フレーズにしたものを「キャッチフレーズ」と呼んでいる。

店舗ページを作り込む前にコンセプトやキャッチフレーズを決めておけば、試行錯誤の時間が短くて済み、統一感のあるネットショップが作れるだろう。

ところてんの伊豆河童
自店舗にとって一番大切な要素は何かを突き詰めた上で、必ず目に入るページ最上部に掲載している。
ところてんの伊豆河童

本業での風景からコンセプトを想像する

実店舗があるなら、常連さんの顔を思い出してみてほしい。その人は「どんな人」だろうか?「どんな商品」をよく買っているだろうか? 似たような店が他にもあるだろうに、「なぜ」あなたの店で買ったのだろうか? どんな人が、どんな商品を、なぜあなたの店で買ったのか。

例えば、あなたのペット用品店に、わざわざ遠くから来る常連さんがいるとしよう。無添加で良質なペットフードを買っている。なぜ遠くから来るのかと聞いてみると……「ウチの犬は年を取って体調を崩しがちだ。近所に自然食を扱うペットショップがないから、この店に通っている。種類が多いし、相談すれば詳しく教えてくれて便利」といった感じで、お店の強みは、実は常連さんに聞くのが一番早かったりする。

QPC分析で自店舗の強みを見つける

店舗の強みは「キューピーちゃん」で考えると分かりやすい。品質(Quality・クオリティー)、価格(Price・プライス)、利便性(Convenience・コンビニエンス)で、QPCだ。店舗の強みは、大抵このQPCのうちどれか1つ(もしくは2つ)になる。下の表を参考に、どの要素が一番強いかを考えてみよう。

競合他店と比べると、必然的に自店舗がQPCの中のどれが一番強いかが見つかる。もちろん競合はネットショップに限らない。ユーザーの周囲にある実店舗も想定しよう。そして、強みの「論拠」を書き加えると、伝わりやすく説得力のある店舗コンセプトができる。詳しくは下図を参照してほしい。

また、店の強みとは決して絶対的なものではない。「大手メーカーの量産品が安い激安店」も「高価だが手作りの製造直販」も、それぞれ素晴らしいものだ。違うタイプの店の良さを認められれば、自店舗の強みも自然と見えるだろう。

店の強みを見つけるヒント
品質(Quality)の要素
品質手作り、天然、無添加
売り手・作り手パティシエ、医者、世界チャンピオン、職人
人気行列ができる、雑誌掲載、皇室御用達、○○受賞
伝統老舗、明治○年創業、この道○年の店長
本場感北海道、イタリア、代官山、南の島、オホーツク海
鮮度水揚げしたその日に発送、注文を受けてから職人が手作り
価格(Price)の要素
仕入れ問屋直販だから安い、産地直送、現地買い付け
裏事情アウトレット、規格外サイズ、業務用品だから安い
利便性(Convenience)の要素
納期即納、翌日発送
品揃え全○品の品揃え
専門性卓球用品なら何でも揃う店
◆QPCを踏まえたキャッチフレーズ例

※QPCいずれかに絞らなければいけないわけではない。

  • 品質をアピールする例

    人気パティシエが作る、雑誌で話題の北海道スイーツ専門店
    ノルウェー在住○年の店長が選んだ、北欧家具&雑貨の店

  • 価格をアピールする例

    問屋直販で中間マージンカット!テレビで話題の生活応援ショップ

  • 利便性をアピールする例

    メーカー直販だから出来る即日配送!厨房機器が全○品の品揃え

売れるネットショップ開業・運営

※この記事は、書籍『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。

ネットショップでモノが売れない、なぜ?
資金力ではありません。やり方が違うんです。

「商品タイプ別」のネットショップ開業・運営ノウハウとは?

例えば、剣道用品のような「ニッチ商品」と、無名の自社ブランド商品、価格競争の激しい有名メーカー品では、有効な「売り方」はまったく違います。

本書では、取扱商品を4タイプに分類し、各タイプの強みを生かした集客・ページ接客・リピート促進手法を紹介します。

【自分の店の強み】を知れば、混乱していた頭もすっきりし、優先順位が明確になり、それまで空回りだった歯車も噛み合います。

目からウロコ が落ちました。ショップの立ち位置が明確になりました。
何から手を付けていいのか分からない状態に光が射しました。

事実、多くのネットショップ店長からそんなコメントを頂いています。

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