初代編集長ブログ―安田英久

自社のメールがGmailでどれだけスパム判定されてるか、グーグルのPostmaster Toolsで調べてみた

自分のドメイン名から送ったメールが、Gmailのシステムでどの程度迷惑メール判定されているのか、ドメイン名の評判はどうかなどを確認できるツール
Web担のなかの人

今日は、メールマーケティング関連の話題です。自分の送ったメールがGmailでどれぐらい迷惑メール判定されているかがわかるツール「Postmaster Tools」をグーグルが公開しているので、使ってみました。

グーグルは、自分のドメイン名から送ったメールが、Gmailのシステムでどの程度迷惑メール判定されているのか、ドメイン名の評判はどうかなどを確認できるツール「Postmaster Tools」を7月に公開しました。

今日は、Postmaster Toolsを使ってどんなデータを確認できるのか、実際に日々利用しているドメイン名で登録して確認してみましたので、まとめてお届けします。

確認できるデータは7種類

Postmaster Toolsに登録すると、次のようなデータを確認できます。

  • 迷惑メール報告率(Spam Rate)
  • IPアドレスの評判(IP Reputation)
  • ドメイン名の評判(Domain Reputation)
  • 迷惑メールフィードバックデータ(Feedback Loop)
  • メール送信認証トラフィック(Authentication)
  • 暗号化トラフィック(Encryption)
  • 配信エラー(Delivery Errors)

迷惑メール報告率(Spam Rate)

Gmailユーザーが迷惑メール報告したメールの率が表示されます。ありがたいことに、このドメイン名では0%でした。

IPアドレスの評判(IP Reputation)

メール送信に利用しているIPアドレス範囲が、Gmailのスパムフィルタでどれぐらい「スパム送信元」だとみなされているかがわかります。こちらもまったく問題ないですね。

ドメイン名の評判(Domain Reputation)

メール送信元アドレスのドメイン名が、Gmailのスパムフィルタでどれぐらい「スパム送信元」だとみなされているかがわかります。こちらは、アドレス詐称の影響が含まれるのか、最高レベルではないですね。

迷惑メールフィードバックデータ(Feedback Loop)

送信したメールのうち、@gmail.comアドレスで迷惑メール報告されたことを判定する「Feedback Loop」の仕組みを利用している場合にのみ、データが表示されます。

このドメイン名ではFeedback Loopを設定していないので、データが表示されていません。

メール送信認証トラフィック(Authentication)

送信されたメールのうち、SPF・DKIM・DMARCのいずれかで認証されたメールトラフィックの率です。

暗号化トラフィック(Encryption)

TLSで暗号化されたメールトラフィックの率です。Gmailに送信されたメール、またはGmailから送信されたメールが対象です。

配信エラー(Delivery Errors)

メールがエラーだったり一時的に配信が失敗したトラフィックの情報を表示します。

Postmaster Tools利用の注意点

Postmaster Toolsを使うには、次のような注意点があります。

  • データの対象となるのは、「受信者がGmailで受け取ったメール」です。メールマガジン配信システムなどのGmail以外のツールから送ったメールでも、受信者がGmailで受信していれば、Postmaster Toolsのデータに含まれます(この点、明確ではなかったので、グーグルさんに確認しました)。

  • データは送信メールアドレスのドメイン名ごとに確認できます。

  • ドメイン名の情報をPostmaster Toolsで確認できるように登録するには、そのドメイン名のDNS設定を変更して登録を認証する必要があります(TXTレコードまたはCNAMEレコード)。そのため、DNSを管理している人に作業を依頼する必要があります。

  • Googleアカウントごとに、データを確認したいドメイン名をそれぞれPostmaster Toolsに登録する必要があります。

  • ツールで表示されるのは、SPFまたはDKIMで認証されたトラフィックのみで、かつ一定量以上の送信量がなければデータは表示されません。また、ツールに登録してドメイン名を認証した後のデータしか確認できません。

  • Postmaster Toolsのためにドメイン名をDNSで認証すると、そのGoogleアカウントで、そのドメイン名に対するSearch Consoleでのサイト所有権も自動的に付与されるようです。そのため、メールの状況を確認する人がWebサイトの関連データにアクセスすると問題がある環境では利用に注意が必要です。

  • インターフェイスやヘルプは、現時点ではすべて英語です。また、データの日付はUTCです。

さて、御社のドメイン名からのメールは、Gmailでどう扱われているのでしょうか? 機械学習で賢くなったといわれるGmailのスパムフィルタでの自社メールの状況、確認しておくのはいかがでしょうか。

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