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iPhone 5cは人気がないの?……ケータイが一番売れる3月の人気機種ランキング

iPhone 5sとiPhone 5cの人気機種ツートップが崩壊しiPhone 5cが後退しXperiaにその座を明け渡した。

この記事は、ドコモ・ドットコムが発行するモバイルビジネス・マーケティング情報誌「スマートフォンレポート」の一部を、Web担当者Forum向けに特別公開したものです。

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iPhone 5sとiPhone 5cの人気機種ツートップが崩壊しiPhone 5cが後退しXperiaにその座を明け渡した。また、キャリア別シェアは依然としてドコモがトップだが、高額キャッシュバックキャンペーンで他キャリアへの流出が相次いだ。

今回は2014年5月に発表された「スマートフォンレポート vol.12」から、調査報告1「スマートフォンの購入状況(2014年2~3月) ~キャッシュバックを軸にしたキャリアのシェア争いが激化~」の調査レポートをお届けする。

1年で一番携帯電話が売れる3月の人気機種ランキング
iPhone 5cの不人気が明らかに

携帯電話業界において、毎年3月は1年で最大の商戦期と呼ばれており、入学や就職など4月から新生活を送るユーザーを中心に多数の携帯端末が購入され、市場が最も活性化する月である。

直近半年において、各月のスマートフォン購入数を比較しても、3月はクリスマス商戦がある12月を上回り、全体の約4分の1を占めるほどである。この結果からも、3月の商戦期が各キャリアにとって最も重要な月ということがお分かり頂けるであろう。特に今年は4月からの消費税増税に伴い、例年以上にユーザーの需要が高まったことが推察される(図1)。

図1:スマートフォン購入時期

注目すべき3月の端末購入動向についてだが、調査結果から機種毎の購入状況を見てみると、TOP3は引き続き各キャリアから発売されている「iPhone 5s」が占め、相変わらずの人気の高さを示した。

ただし、これまではドコモの「iPhone 5s」がトップを守ってきたものの、3月においては僅差ではあるがソフトバンクモバイルがドコモを初めて上回り、トップとなっている。

その一方で、1月まで「iPhone 5s」に次ぐシェアをキープしていた「iPhone 5c」はシェアを落としている。発売から半年が経過し、廉価版である「iPhone 5c」の人気が徐々に低下している傾向が顕著になったと言えよう。その「iPhone 5c」に代わって人気を集めたのが、ドコモの「SO-02F:Xperia Z1 f」や「F-01F:ARROWS NX」、auの「SOL23:Xperia Z1」等といったAndroid端末で、「iPhone 5s」に次ぐ結果となった(図2)。

図2:購入機種TOP10(3月を基にソート)

高額キャッシュバックでドコモから他キャリアに乗り換えたユーザー

続いて端末購入傾向をキャリア別で見ると、2、3月ともにドコモが4割前後でトップシェアを獲得し、auが3割前後、ソフトバンクモバイルが2割強という結果となった。年代別で見ると、20、30代ではドコモのシェアが高い一方、10代と50代においてはau、ソフトバンクモバイルがシェアを伸ばすといった傾向が見受けられた。

その要因としては、複数回線のMNPによる高額キャッシュバック施策に惹かれて、学生とその両親といった家族単位でキャリアを乗り換えたケースが多かったのではないかと考えられる。

実際、TCAの発表から契約者数動向を見ると、3月においてはドコモが9万3800件の流出、auが5万2300件、ソフトバンクモバイルが4万6100件の流入となっており、ドコモから他キャリアへMNPを行ったユーザーが多かったことが証明されている。

すなわち、ドコモにおいては端末購入者が多かった一方で、au、ソフトバンクモバイルにおいては他キャリアからの乗り換え購入が多かったことが想定される(図3)。

図3:2014年2月、3月のスマートフォン購入状況[キャリアのシェア]

3月までのスマートフォン市場を振り返ると、キャッシュバックを目玉に押し出した異様な市場が形成されたように感じられる。端末の機能や販売価格、通信料等といったキャリアのサービスに大きな差異がないことが結果として価格競争を呼び、キャッシュバックという販売促進施策が、あたかもキャリアが提供するサービスとしてユーザーに受け止められていたのではないだろうか。

キャッシュバック施策はあくまで販売促進施策であり、一時的な効果しか生み出さないようにも感じられ、やはり利用し続ける上でのサービス面でいかに他社と差別化を図ることが出来るかが鍵になるのではないだろうか。

実際、4月に入って、ソフトバンクモバイルから音声定額とパケット定額をパックにしたプランが、ドコモからは通話定額やデータ通信量の家族間シェアのサービスがそれぞれ発表され、大きな話題となっている。今後は各キャリアがキャッシュバックの金額を競うのではなく、サービス内容を純粋に競い合う市場が形成されることを期待したい。

スマートフォンの購入実態及び利用状況の把握調査

調査対象15~69歳男女 60,000サンプル
※性年代別人口構成比に合わせて60,000サンプルを回収
調査地域全国
調査実施期間2014年4月2日(水)~4月7日(月)
調査方法インターネットリサーチ
調査実施機関株式会社ドコモ・インサイトマーケティング

この記事は、ドコモ・ドットコムが発行するモバイルビジネス・マーケティング情報誌「スマートフォンレポート」の一部を、Web担当者Forum向けに特別公開したものです。

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「スマートフォンレポート」は、独自調査の分析レポートや、NTTドコモへのインタビュー、またモバイルビジネスを展開する上で鍵となるメールマーケティングや広告展開等についての記事を掲載する隔月発行のモバイルビジネス・マーケティング情報誌です。

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