初代編集長ブログ―安田英久

しょこたんはSEOの達人だった? 検索に強いしょこたんぶろぐをデータで調べてみた(追記修正あり)

しょこたんは、ロングテールSEOを実践しているのではないかと思い、データで調べてみたところ……。
Web担のなかの人

しょこたん(中川翔子さん、@shoko55mmts)のブログは、ロングテールSEOを実践しているのではないか。「検索するとしょこたんの画像が出てくる生物たち」というtogetterを見てそんな風に思い、データで調べてみました。

結論からいうと、しょこたんは、ロングテールSEOに向いたブログの書き方をしているブロガーさんでした※追記参照。さすが芸能人ブログ最初期から続けているだけのことはありますね。

※2013-07-16 19:00追記&全体修正のお知らせ

しょこたんブログの各記事のタイトルは、その記事の中身と関係ない単語ですよ

という指摘があり、確認してみたところ、確かにユニークなタイトルの記事ではそういう状態でした(もちろん、タイトルと中身が合っている記事もたくさんありますが)。

各ブログ記事の中身まで読み込んでいなかったため、気づいていませんでした。失礼いたしました。

そのため、記事全体の論旨が少し変わってしまいます。

「しょこたんブログはコンテンツと関係のないタイトル付けをしているのでそのまま真似はできないけれども、そうではない自然な形でキーワードのバリエーションを広げる工夫をすると、ロングテールSEOに良いですよ」

といった記事だととらえて頂ければと。この記事の本文に関しても、追記した部分以外にも、一部その論旨にのっとって修正いたしました(この下線が付いているスタイルが修正部分です)。

まさかの内容と無関係のタイトル付け、気づかずで失礼いたしました。

しょこたんブログをヒントに、ロングテールSEOのポイントを挙げると、以下の2点があります。

  • 商材に直接関係するキーワード以外もうまくコンテンツ織り込むこと
  • 記事数を増やすだけでなく、サイト全体で語彙のバリエーションを増やす(特にタイトル)
検索するとしょこたんの画像が出てくる生物たち

週末にこんなTwitterまとめが注目を集めていました。

  • 検索するとしょこたんの画像が出てくる生物たち
    http://togetter.com/li/532406
    ※リンク先は昆虫とかいろんな写真があるので、苦手な人は注意

さまざまな生き物の名前で画像検索をすると、しょこたんの写真が出てくるというもの。

たとえば、「アルビノスッポン」「ニチリンヒトデ」「ギガントキプリス」「スカシカシパン」「ウルトラブンブク」「タコノマクラ」などなど……。

それがどんな生き物なのか想像できないものばかりですが、たしかにいろんな検索キーワードで画像検索したときに、しょこたんの写真がヒットしています。

ポイント1:商材に直接関係するキーワード以外もうまくコンテンツ織り込むこと

このまとめを見て「ロングテールSEOっぽいな」と感じたのは、素直に「ブログを書く」と考えているだけでは出てこないキーワードがいろいろあったからです。

そもそも「ロングテールSEO」とは何かというと、SEOでどんなキーワードをどうやって狙うのかの考え方。

昔からあるSEOは、たとえば「FX」や「生命保険」のような検索数が多い「ビッグキーワード」でトップページを検索1位にするという方向のもの。競合も多く、「勝つか負けるか」の戦略ですね。

それに対して、検索数はそんなに多くなくてもビジネスにつながる可能性のあるキーワードでの検索を、さまざまなコンテンツページで獲得していくようにするという、多様なキーワードが対象となるようにするのがロングテールSEO。

商材そのもののキーワード(商品名とか商品ジャンル)だけでなく、商材に結びつくニーズや悩みのキーワードや、さらにそのニーズや悩みに関連する周辺キーワードでの検索で、うまくコンテンツページがヒットするようにコンテンツを作っていくわけですね。

ロングテールSEO

そういう意味では、しょこたんの周辺語彙混ぜ込み力はスゴイな、と……。

もちろん、企業だと「アルビノスッポン」の記事を書いてもコンバージョンさせるのは難しいですが……。

※2013-07-16 19:00追記 記事冒頭の追記を参照。周辺語彙は自然にコンテンツに含まれるようにしましょう。

ポイント2:記事数を増やすだけでなく、サイト全体で語彙のバリエーションを増やす(特にタイトル)

で、思うだけでは何なので、実際に他のブログと比べてどうなのか、データで見てみましょう。

  • しょこたんブログ
  • 他の芸能人ブログ
  • 他の政治家ブログ
  • Web担の記事

からランダムに抽出した一定数の記事あたりの一意な単語数(単語バリエーション数)を調べてみました。

さて、結果は……

900記事あたりのユニーク(一意の)単語数
 タイトル本文
しょこたんブログ4413077
他の芸能人のブログA3233105
他の政治家のブログ4944574
Web担の記事121810099
※単語数の調査にはmecabを使った形態素解析を使い、Wikipediaや顔文字のデータを辞書に含めています。調査対象はブログ本文部分とし、検索キーワードに関係のない単語をできるだけ除外するために、3文字以下の単語は除外しています。

1ブログが数行の場合もそれなりに多いしょこたんブログですから本文の単語数はそんなに多くないですが、タイトルの単語バリエーション数は、他の芸能人ブログ(それなりに有名な人)よりも多く、多様なトピックを扱う市議さんのブログに迫る勢いです(Web担は記事もタイトルも長いので、やはり単語数が多くなります)。

この傾向は、サンプリングする記事数が増えれば増えるほど際だってきます。

つまり、しょこたんブログは単に記事数が多いだけでなく、その記事数に見合ったトピックのバリエーションがあるということです(当初思ったほど突出していたわけではなく、それなりに、ですが)。

※2013-07-16 19:00追記 記事冒頭の追記を参照。タイトルの単語バリエーションが多いのは、本文と関係のない単語を混ぜ込んでいたからでした。

やはり、本人の興味が多岐にわたっていることが関係しているのでしょうか。

実際に目視でレビューしていても、しょこたんブログは各記事のタイトルにユニークな(一意の)単語が含まれていることが多い印象があります。「●月●日」や「ありがとう」などの薬にも毒にもならないタイトルではなく、冒頭のtogetterに出ているような「それは何を意味するの?」というタイトルのブログ記事が数多く見られるのです。

やはりSEOではタイトルは命ですからねー。

◇◇◇

もちろんSEOという意味での強さでは、しょこたんという知名度があり、amebloというプラットフォームを使っているからこそできていることもあるでしょう。

しかし、この記事で示したようなしょこたんのロングテールSEO術は、ある側面からは参考になる部分があるのではないでしょうか。

とはいえ……しょこたんのブログで一番強い点は、長い間、本人が楽しんでコンテンツを出し続けてきた蓄積なんですよね……。

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