成長しては下がる日本の企業Webサイト運営を改善、「日本ウェブ戦略担当者協議会」が始動

日本の企業Webサイトが継続して成長できる基盤を作り上げていく

一般社団法人日本ウェブ戦略担当者協議会(JIWS)の創立記念セミナーが8月7日に開催され、代表理事の石井研二氏(HARMONY 取締役)が協議会の方針を語った。同協議会は、ウェブ戦略担当者資格試験の実施・運営などを通じて、正しいWebサイト運営の知見を広げ、企業Webサイトで成果を上げるための基盤作りおよび人材育成を進める。

代表理事の石井 研二氏

Web担当者同士の交流団体はすでにいくつかあるが、経験を持ち寄るだけでなく、入ってすぐ役立ち元が取れる、実際に企業サイトを改善できる協議会にしていくと、代表理事の石井氏は語る。

企業にとってWebサイトの運営は重要な業務の1つだが、社内の人事ローテーションによって、経験がない担当者がWeb部門に配属されることは珍しくない。引き継ぎが十分でない場合もあり、右肩上がりで成果を上げてきたWebの成長曲線が停滞してしまうこともある。石井氏によれば、Webの利活用が成熟した今でも、企業によってはWeb担当者より派遣スタッフの方が詳しいことが現実にあるという。

経験の長い担当者でも、独学であるため「本当にいいのか? 非効率ではないか?」と心配しながらやっている。企業の担当者がかわっていくのは当たり前だが、問題は引き継ぎがされていないこと。本来ホームページの仕事とは、普通にこなして成功していくもの。初めて担当になった人が、当たり前に仕事をこなし、明日から仕事を加速できるような標準化された運営手法を会員社とともに見つけていく。

自社のWebサイトは何ページあるのか、だれをターゲットにしていて、どのようなSEOや集客施策をしてきたのか。日本の企業Webサイトの多くは、十分な引き継ぎがされることなく、リニューアルや人事異動を機に、前任者が積み上げてきた成果を下げては伸ばすという状況を繰り返してきた。こうした現状を改善するため協議会では今後、次のような活動をしていく。

  • 定期的な勉強会の開催
  • 宿題的な実践
  • 報告会

この他、Webサイト運営の共通知識や業務プロセスなどを身に付ける、「ウェブ戦略担当者資格」を設ける。Webサイト管理運営の基礎知識を身に付ける「3級」から上位の「2級」「1級」試験のほか、独立を目指すコンサルタントや広告代理店・制作会社向けの「上級」試験を設ける。

これらの活動によって、Web担当者が普通に仕事をして成果を上げ、それによって担当者の給料が上がっていく、そのためのベースを作っていく。また、「すぐに元が取れる」と石井氏が述べるように、「パフォーマンスチェックツール」「HTMLチェックツール」「目標等管理ツール」など、会員向けの業務ツール提供のほか、事例集などの年鑑の発行も予定しているという。

現在、協議会の会員募集を開始しており、有料の「正会員」と「準会員」のほか、無料会員として「会場会員(会場スポンサー)」と企業として日本の企業・団体のサイト運営を手助けする「賛助会員」を募る。公式サイトで詳細資料を申し込める。

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