いちばんやさしいデジタルマーケティングの教本(全11回)

デジタルマーケティングとは? デジタルの足跡を活用してマーケティングをすること #1

マーケティングのデジタル化とは一体どういうことなのか? 解説していきます(第1回)。
いちばんやさしいデジタルマーケティングの教本

この記事は、書籍『いちばんやさしいデジタルマーケティングの教本』の一部をWeb担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

最近では「デジタル」という言葉のみならず、IoT、AI、Fintech、AR、VRといったデジタル関連のワードがいたるところに氾濫し、そのマーケティング活用が叫ばれています。そもそも、マーケティングのデジタル化とはどういうことなのか、改めて考えてみましょう。

Chaper 1 デジタルとマーケティングの関係を改めて整理しよう
Lesson 01 [デジタルマーケティングの背景]
デジタル化がマーケティングに与える影響を理解しよう

○デジタル化したサービスはデジタルの足跡を残す

今日、特にメディアやコンテンツの世界ではデジタル化されていないサービスを探すほうが難しいのではないでしょうか?

新聞などの紙メディアでも制作過程はデジタル化されており、紙面での提供もあればWebでの記事提供も行われています。デジタルでサービスが提供されるときには、提供されているときの状況や、提供した相手、提供経路などのサービス状況が同時にデータとして記録されています。

例えば、音楽をダウンロードするときには、ダウンロードした日時や曲の内容はもちろん、どのようなデバイスを使ってダウンロードして聴いているのか、どのくらいの頻度でダウンロードするのか、過去にどのような曲をダウンロードしたのかなど、ダウンロードという行為そのものがデータ化されています。いわば「デジタルの足跡」が残るといえるでしょう。

▶デジタル音楽販売の例 図表01-1
音楽データを購入する場合には、通常会員登録が必要で、販売事業者のサーバーには、「誰が」「いつ」「何を」買ったのかといった購入データが蓄積される。

○デジタルマーケティングでは、デジタルの足跡を活用する

音楽をダウンロードしたユーザーの性別や年齢などのプロフィール情報と、どの曲を買ったかという行動データを集積して分析していけば、どのような年齢の人がどのような音楽が好きなのか、いつダウンロードしているのかといった、ユーザーの趣味や嗜好に近づくことができます。

そうすると次の段階では、「この人はこんな音楽が好きだろうから、こういうアーティストや曲をおすすめすればダウンロードしてくれるだろう」というように、それぞれのユーザーに合わせたアプローチをすることができます。これが「デジタルの足跡」を活用したデジタルマーケティングです

▶デジタル音楽販売のデータ利用例 図表01-2
デジタルコンテンツを利用した多数の顧客のデータが蓄積されると、それをもとにさまざまなマーケティング施策が可能になる。

○デジタル活用が新しい価値を生む

デジタル化社会では、あらゆるサービスの提供場所でデータが取得されています。サイトの閲覧状況やコンテンツの利用状況ばかりではなく、ECサイトでの購入履歴やコンビニの利用データ、クレジットカードやポイントカードの履歴、スマートフォンではGPS情報などの移動記録など、私たちが何かするごとにそれはデータ化されているといっても過言ではないでしょう。

さらにそれらのデータはネットワークを通じてリアルタイムでやり取りされ、クラウド技術やAIテクノロジーによってさまざまな連携処理が可能になってきています。それまで別々に存在していた個別のデータが統合されるようになり、新たな価値を生むようになってきたともいえます。

このようにユーザー行動をはじめとする各種のデータを集積し分析し、マーケティングに活用していこうというのがデジタルマーケティングの基本的な考えです。

  • 著者:田村 修
  • 発行:株式会社インプレス
  • ISBN:9784295002307
  • 価格:1,980円+税

いちばんやさしいデジタルマーケティングの教本
人気講師が教えるメディアと販促の新しい基礎

デジタル施策担当の仕事の基礎を1冊で整理

大好評「いちばんやさしい教本」シリーズから、「デジタルマーケティング」の実践書が登場です。

入り口が見えにくい「デジタルマーケティング」の仕事の全体像を、実務と教養の両面から整理し、Webサイト運営やインターネット広告の領域で次々に登場する最新技術を正しく吟味するために、一冊で全体の「見取り図」を提供します。

トリプルメディアの分類に沿った課題解決法や、顧客ステータスや消費行動などマーケティングの基礎を学ぶことで、仕事を深められます。これからデジタルマーケティングを学ぶ学生や新人担当者だけでなく、実務の担当者も、この本でデジタル施策に自信が付きます!

用語集
AR / VR / いちばんやさしいデジタルマーケティングの教本 / オウンドメディア / クラウド / スマートフォン / ダウンロード / デジタルマーケティング
この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

ワイヤーサービス
プレスリリースを、メディアに配信し、さらにサービス事業者のWebサイトや提携メデ ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]