初代編集長ブログ―安田英久

マーケの極意は「PDCAサイクル」でなく「知好楽」サイクルなのかもしれない!?

最近、仕事を楽しんでますか?
Web担のなかの人

今日は、Webやマーケの仕事で成功する人の秘訣について。そのポイントは「PDCA」ではなく「知好楽」ではないかと、孔子の言葉を見て思ったのです。

最近、仕事を楽しんでますか? 孔子いわく「楽しんでやるヤツが強いんだよね」ということなのです。論語に、こんな言葉があります。

子曰、知之者不如好之者、好之者不如楽之者

論語とかいうと年寄りの説教っぽいのですが、まぁ聞いてくださいよ。要は、「物事を知ってるやつよりも、好きなやつのほうが強い。好きなやつよりも、楽しんでるやつのほうが強い」という感じの言葉なのです。

この観点は「知好楽」と表現されることもあります。

「知」はわかりやすいですが、「好」と「楽」の違いがイメージしづらいかもしれません。私の解釈では、「好」の部分は、「自ら動いて好きになってきている」感じで、「楽」の部分は、「楽しい」という状態ではなく「楽しむ」というさらに能動的かつ積極的な感じだととらえています。

この「知好楽」、言われてみればそのとおりなんですよね。本当にWebのことやマーケの世界が好きで仕事をしてる人って、多少のことに負けないし、どんどん新しいことを学んで吸収していけるんですよね。

このあたりは、開発者やエンジニアの世界でも同じだと思います。変化が激しく、常に新しい概念や仕組みが出てくる世界で活躍する人は、それを学んで自分のものにするための勉強や時間が苦にならない人なんですよね。

で、そういう人は、情報を人に説明したり理解させたりすることにも意欲的だし、そうして他の人とコミュニケーションを重ねることでさらに理解や考えが深まり、それをブログや記事や講演でアウトプットしたりするのも楽しんでできるので、どんどん活躍するようになっていくと。

さて、マーケティングの世界では、「PDCAサイクル」という言葉があります。要は、改善していくために考えて実行して結果のデータをもとにまた改善するという動きを繰り返していくことで、どんどん成果を伸ばしていくというものですね。

でも、個人的には「知好楽サイクル」も同じかそれ以上に重要なんじゃないかな、と思っています。

物事を知る
 → それが好きになる
 → 夢中になって楽しむ
  → もっと調べたり学んだりする
  → もっと好きになって、夢中になれる

というのがどんどんらせん状に延びていく感じですね。

元の孔子の言葉にはこうした循環というニュアンスはありませんが、実際に仕事をして延びている人を見ていると、そんな風な「知好楽サイクル」があるように思われます。

聞くところによると、サッカーの「なでしこジャパン」を率いていた佐々木監督も「知好楽」を語っていたということです。

プロの世界は「結果を出してなんぼ」だと言われます。それはもちろん当然のことなのですが、専門性の高い世界では、そこに「好きこそものの上手なれ」を超えて「自らその世界を楽しむ」姿勢が強みになるんですね。

あ、もちろんアレですよ。楽しんでるだけではダメで、ちゃんと学んで消化して自分の考えや工夫を入れる動きも必須ですよ。そうじゃないと「好楽好楽サイクル」になって落語家さんみたいになっちゃいますからね。

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