衣袋教授の新・Googleアナリティクス入門講座

問題ページはどこにある? GAで個別のページを分析してサイト改善に役立つヒントを得よう[第41回]

「それぞれのページがどのくらい、どう見られているのか?」の利用実態を知れば、サイト改善に役立つヒントを得られる。「量」「質」「成果」の3つの視点で見ていこう。

今回は、個別のページの利用実態を知り、サイト改善に役立つヒントを得るための方法を紹介する。前回、ディレクトリレベルで全体を把握したのをさらに深掘りして見ていく方法だ。

個別のページでも「量」「質」「成果」の視点でそれぞれの指標を見ていく。「成果」で見る「ページの価値」を利用するには、第21回の記事を参考に目標に「値」を設定しておく必要がある。

この記事で学べること:
  • ページごとに「量」「質」「成果」を分析する
  • 「ページの価値」指標の有効な見方がわかる

個別のページは「すべてのページ」レポートを見るのが基本

さっそく[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポート(図1赤枠部分)を見ていこう。

図1:[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポート
図1:[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポート

図2が[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートの下部にあるデータ一覧表示部だ。

図2:[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートの下部
図2:[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートの下部

各ページをURLで区別する「ページ」とタイトルタグの内容の違いで区別する「ページタイトル」の2種類のディメンションがある(図2赤枠部分)。通常は「ページ」でよいが、タイトルタグが上手に分類できていて日本語の方がわかりやすいという場合は「ページタイトル」を選択しても構わない。

このレポートでは7つの指標(図2青枠部分)をページ(あるいはページタイトル)別に見ていく。「ディレクトリ」レポートにはなかった「閲覧開始数」と「ページの価値」の2つの指標が加わっている。この7つの指標をどのように活用したらよいのかを解説していこう。

例によって、この7つの指標を大きく3つに分類する。そう、「量」と「質」と「成果」の指標の3つだ

「量」が多い順の表示がデフォルト

ページの「量」を評価する指標は、表の左側にある次の2つだ。

  • ページビュー数
  • ページ別訪問数

ページ別訪問数は「同じセッション内で何度見られても1回としかカウントしない」という重複を省く特徴があるが、基本的にはこの2つは「多く見られたかどうか」を評価する指標だ。

一般的には多く見られているコンテンツほど重要という判断になる。デフォルトで「ページビュー数」が多い順に並んでいるので、量的に重要なページが上から順に並んでいるということだ。

「質」の指標は4つ。ページの役割にふさわしい数字かをチェックする

次の4つが、見られ方の特徴やユーザーの各ページ閲覧の「質」を評価する指標だ。

  • 平均ページ滞在時間
  • 閲覧開始数
  • 直帰率
  • 離脱率

「閲覧開始数」と「ページビュー数」のギャップを見る

「閲覧開始数」は、「そのページからセッションが始まった回数」を表している。「閲覧開始数は少ないが、ページビュー数が相対的に多いページ」を探してみよう。図3のようにページビュー数の列の%(図3赤枠部分)と閲覧開始数の列の%(図3青枠部分)を比較し、乖離の大きいページを探せばよい。図3の例では、4行目と5行目のページ(図3緑枠部分)は閲覧開始になる割合が低いのに、ページビュー数の割合が高いページだと判断できる。

図3:[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートの下部
図3:[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートの下部

「閲覧開始数が少ないが、ページビュー数が多いページ」とは、つまり「1訪問(セッション)内で2番目以降に見られているページ」ということだ。各種ページから該当ページに誘導するナビゲーションがどうなっているか、サイト内検索の結果にきちんと出てくるか、サイトマップでわかりやすい位置に表示されるかといった点を確認しよう。

実際、上記2つのページはグローバルナビゲーションにリンクが表示されているページなので、どのページからも行きやすくなっていた。グローバルナビゲーションにあるページだから、結果的に自然に誘導されたといえるかもしれないが、いずれにせよ問題がないことが確認できた。

「直帰率」は「加重」で量的な重み付けをして見る

続いて「直帰率」が高いページ、つまり「他のページへ回遊をしてくれず、改善が必要かもしれないページ」を効率よく見つける方法を説明しよう。

「直帰率」の指標名(図4赤枠部分)をクリックすると、図4のように確かに直帰率の高い(図4青枠部分)ページの順に並び替わる。しかし、その母数となる閲覧開始数を見ると「1」や「2」となっていて(図4緑枠部分)、そのままでは改善活動を行う対象を選ぶには効率が悪く、ふさわしくない。

図4:直帰率で並べ替えをした[すべてのページ]レポート
図4:直帰率で並べ替えをした[すべてのページ]レポート

そこで、表の上にある「並べ替えの種類」のプルダウン(図4黒枠部分)をクリックし、「加重」(図4茶枠部分)をクリックしよう。すると図5のように、量的な重み付けをしたうえで、直帰率の高いページを表示してくれる図5赤枠部分)。こうすればある程度の量があり、かつ直帰率が高いページから並べてくれるので、上位のページから改善の余地のありそうなページを探そう。

図5:「加重」を選択すると量的に重み付けをしたうえで並び変わる
図5:「加重」を選択すると量的に重み付けをしたうえで並び変わる

図5の例では、3行目のページは平均ページ滞在時間が長く、たとえばブログなどで更新記事だけをリピーターが読んで満足して帰った「よい直帰」に該当するページのように思える。一方、その下の4行目は逆に滞在時間が短く、これは記事をじっくり読んで満足したわけではない「改善が必要なページ」だと予想できる。

実際に該当ページを見て内容を確認して判断しよう。1列目の「ページ」の列にある矢印のマーク(図5黒枠部分)をクリックすると、該当のページをすぐに表示できる。

Googleアナリティクス以外のヒートマップ系のツールを使うと、次のような情報を知ることができる。各ページの問題発見にはそういうツールも併用して、分析の役に立てることをおすすめしておこう。

  • そのページのどこが見られているのか
  • どこがクリックされているのか
  • どこまでスクロールされているのか

離脱率は「離脱してはいけないページ」のみをチェックすればOK

残る質の指標は「離脱率」だ。離脱ページはセッション最後のページのことで、必ず1訪問に1ページ存在する。しかし、サイト閲覧行動を最後から見る見方は難しいので、個人的にはこの指標はあまり活用したことがない。

強いて言えば、カート投入から購入完了までのステップの中のページ、つまり「途中で離脱してはいけないページ」で離脱率が高ければ、そこは確実に問題となっていると考えられる。そうした限られたページに焦点を当てて、離脱率の高いページがないかをチェックしよう。

しかし、そうした特定のページ以外では、どこで閲覧が終わってもおかしくはない。一度トップページに戻ってほかに見るページがないことを確認してから離脱する人もいるだろうし、ページを見尽くしてたまたまそのページでセッションが終了している場合も多数あるだろう。

多くの場合、離脱ページが即問題ページだとは言いにくい。離脱してはいけないページに絞って効率よくあたりをつけよう。

「平均ページ滞在時間」は前回のディレクトリ単位で見る際にも説明したとおりだが、「ページの役割にふさわしい滞在時間の長短になっているか」を見ていくとよい。閲覧開始数や直帰率などほかの指標と組み合わせながら見ていこう。

「成果」を表す「ページの価値」はページ同士を相対的に比較する

最後の指標は成果指標の「ページの価値」だ。ページの価値の定義や活用法については、第21回の記事で詳細を解説しているので参考にしてほしい。

「ページの価値」に値を表示するには、ビューの「目標」に金額換算価値を設定しておく必要がある。目標が価値換算しにくい場合も、1,000円などの値を仮に置いておくのがよい。複数の目標を設定している場合は、それぞれの相対的な価値(1対5など)をある程度想定して設定しておこう。

「ページの価値」は、わかりやすく言えば「そのページの1ページビューが生んだ価値」のことだ。ある訪問(セッション)でそのページを見てコンバージョンしたら、それらの各ページにコンバージョン価値と同額をそのまま付与して、その1ページビューあたりの平均値を算出したものだと考えていただきたい。

計算の仕組み上、当然ながらコンバージョンに近いページの価値が高く、コンバージョンから遠いトップページなどのページの価値は低くなる。そのような特徴を理解したうえで、ページの価値が不自然に低かったり高かったりするページがないか、同じレベルのページ間で相対的に比較してみるといった使い方をしていただきたい。

たとえば、意外にページの価値が高いページには、どのページからでも気が付く(あるいは利用しやすい)リンクが貼ってあるのではないだろうか。となると、コンバージョンに重要だと思われるのに現状はページの価値が低いページがあれば、そこにも同様のリンクを設置すると有効かもしれない。

注意しなければいけないのは、「ページの価値」の指標は、コンバージョンしたセッションにおいて各ページの貢献値が計上されるので、時間をかけて検討する必要のあるサービスや、時間をかけて醸成されるブランディング効果を測る指標としては適切ではないということだ。

なぜなら真剣に検討中のセッションも、適当に見たセッションも、結果的にはコンバージョン価値は同じ「ゼロ」としか評価されないからだ。「ページの価値」は、「1回の訪問中」という短期的な視点でコンバージョンに貢献したページを発見するのに適した指標ということになる。

セッションでなく人(同じ人の複数セッションを束ねる)レベルで、中期的に成果を追っていく分析手法については連載の別の回で解説するつもりだ。

◇◇◇

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