企業ホームページ運営の心得

祝・連載500回! コラムを支えたネタを仕入れるための心得

連載500回達成を記念し、ミヤワキ流のネタを仕入れる心得を紹介
Web 2.0時代のド素人Web担当者におくる 企業ホームページ運営の心得

コンテンツは現場にあふれている。会議室で話し合うより職人を呼べ。営業マンと話をさせろ。Web 2.0だ、CGMだ、Ajaxだと騒いでいるのは「インターネット業界」だけ。中小企業の「商売用」ホームページにはそれ以前にもっともっと大切なものがある。企業ホームページの最初の一歩がわからずにボタンを掛け違えているWeb担当者に心得を授ける実践現場主義コラム。

宮脇 睦(有限会社アズモード)

心得其の500

ただひたすらに感謝

psphotograph/Thinkstock

連載500回を迎えることができました。ひとえに読者のご声援のおかげです。ありがとうございます。また、好き勝手なネタを見逃してくれる安田編集長と、拙稿をブラッシュアップする池田デスクに感謝を捧げます。

連載を重ねるにつれて、Webの歩みはゆっくりと確実に、ときに劇的に変化していきました。読者のみなさんとの交流はその代表。連載初期はコメント欄でのやりとりが主でしたが、いまはTwitterやFacebookで交流しています。

そして親しくしているユーザーから「実は昔からWeb担の連載を読んでいました。ありがとうございます」とお礼を言われることもしばしば。お礼を言わなければならないのはこちら。ネットでの交流からも「ネタ」を仕入れているからです。

今回は、前人未踏の連載500回達成を勝手に記念し、ミヤワキ流の「ネタを仕入れる心得」を紹介します。

老職人とアナリティクス

SNSでの交流を通じ、数多くのネタやヒントを得ています。世代も環境もない交ぜのネットだからこその出会いもあります。

Webに関する疑問や質問、不満はもちろん、なんてことはない日常のつぶやきから、業務上の溜息までもがネタになります。もちろん、見聞きしたすべてがネタになることはありませんが、頭の中の「引き出し」にしまっておくと、別の知識と結びついてネタとなることがあるのです。

いまどきGoogle Analyticsを使わないなんて信じられない

あるとき、SNS上で嘆く若いWeb関係者を見かけました。サイトのアクセスカウンタを自作していた時代を知るものとして、時代は変わったものだと感じ「引き出し」にしまっておきます。

これが、ずいぶん前にヤスリ職人へのコンテンツ取材で聞いた「昔の職人は道具も自分で作った」という話と結びつきます。100円ショップでヤスリが買えるようになった時代を喜びつつ、特殊なヤスリや工具を作る技術が失われていることを惜しんでいたのです。

同じ業界だけとは限らない

最新の技術があれば、過去の工作物など何でも再現できるわけではなく、失伝した技術は少なくありません。テレビ番組「開運なんでも鑑定団」で、国宝級との評価に疑義が唱えられた「曜変天目茶碗」も失われた技術で作られています。

国宝級の歴史はなくても、Webの世界にも忘れられつつある技術やマーケティング手法があります。かつては常識でも、知らない人がいればネタになります。「Google Analytics」がある時代を当然とする世代にとって、HTMLを手打ちしていた時代の小技・小ネタは「失われつつある技術」、これをネタにしました。

職人だろうと売り子だろうと、それぞれに経験や心得があります。無関係に思える話でも「一芸に秀でる者は多芸に通ず」と格言にあるように別業種にも通じます。だから参考にするのはWeb関係者とは限りません。

バカ正直には伝えない

昨年夏の「そば屋の出前」もそんなネタです。自宅の冷蔵庫が故障したときの、メーカーの修理窓口の応対と、現場の作業員とのやり取りを中心にまとめました。コラムでは、

お客に希望を与えつつ、瞬間的に猶予を作り出すための「嘘も方便」。構造は、蕎麦屋の出前の「いま、でました」とまったく同じです

と指摘しました。これも、どこかのサービスマンのツイートがネタ元です。記憶を頼りに正確に再現するなら、次のような感じです。

バカ正直に訪問予定を伝えると1分遅れただけで客は文句をいう。だから到着予定時間はサバを読む。10分サバを読んで5分早く着いたら「5分早く来た」って客は勘違いするわけだ

私の営業時代のクレーム処理の経験にも符合し、一般論になり得ると引き出しにしまっていたものです。

ブランディングの失敗

少々、意地悪なネタの拾い方ですが「ブログ」もネタの宝庫です。

あるWeb屋の社長は労働環境を改善するために「週休三日」を宣言し、プレスリリースまで流していたのですが、しばらくすると「徹夜明けの朝風呂」と題するエントリーを投稿します。

納期に間に合わせるために、かなりの頻度で徹夜していることが告白されていました。労務管理やセルフプロデュースの失敗例のネタとして活用しています。気になるエントリーを見つけたら、時系列で追い、定期的に訪問してみるといいでしょう。

もちろん、リアルからもネタを仕入れます。取材どころか、日常会話にネタが転がっていることもしばしば。わずかでも疑問点があれば、一歩踏み込んで話を聞くと、意外なネタが転がっていることがあります。

「へぇ」で終わらせない

親戚の集まりで義母が、子供の頃の思い出を語るとき、必ずといっていいほど登場するのが「ちょーすけ」という人物の話。半世紀以上も昔のことを憎らしそうに語ります。

いつもは「へぇ」と聞き流していましたが、あるとき「どんな人でしたか?」と尋ねてみます。背格好など人物像への答えを期待していたのですが、義母からの答えはこうでした。

ドリフターズのいかりや長介

義母の目の前の家に住むガキ大将だったようです。親戚なら誰もが知っているエピソードで説明を省いていたのです。他愛のない話ですが、疑問や違和感を尋ね、確認したから知ったこと。もちろんネットでのネタの仕入れにも通じます。

ネットでもリアルでも多くの人と交流を重ね、無節操に脳内の引き出しに放り込み、たどり着いたのが500回。交流を楽しんだあとの執筆作業は、友だちが帰り、ひとり残されたホームパーティーのような孤独に包まれたもの。

毎週積み重ねる原稿を「こち亀」に重ね、「じみへん」に励まされ、「赤兵衛」を横目で見つつ、「総務部総務課山口六平太」のように……どれも連載が終了していました。あとは「ゴルゴ13」ぐらいでしょうか。

今回のポイント

ネットの交流で「引き出し」を増やす

小さな疑問を放置しない

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