時代は「SEO」から「SXO」へ ~海外最新サーチ事情・市場予測

2016年、SEOは「SXO:Search Experience Optimization」へと進化する

SEOは今後どのように変化するのか? 海外の状況を含めた最新情報を紹介

クロスフィニティ株式会社の松野と申します。弊社は、10年にわたりSEOコンサルティングを行ってますが、昨今「SEOが難しくなった」という声をよくお聞きします。

はたして、SEOは「難しくなった」のでしょうか? 私たちは決して難しくなったとは考えておりません。

しかし、環境の変化、つまりGoogleのアルゴリズムの進化によって、SEOが形を変えていることは事実です。

本連載では、日々、猛烈な勢いで変化するSEO領域について、海外の最新サーチ情報、コンテンツマーケティングに関する情報を紹介するとともに、その根底にある「SXO」(Search Experience Optimization:検索体験の最適化)の流れを考察するものです。

今回は、「SXO」に向けた環境変化と、今後のSEOとの向き合い方についてお話できればと思います。

  • Googleのアルゴリズムは、つねに進化・変化している
  • Googleが目指す未来は、「“サーチエクスペリエンス最適化”=SXO」
  • SXOでは、さらに「U・R・A」が重要になる

Googleのアルゴリズムは、つねに進化・変化している

2015年にGoogleは「RankBrain(ランクブレイン)」と呼ばれる、“機械学習をベースとした人工知能システム”を発表しました。RankBrainはもともと、Googleのエンジニアが手作業で構築していた検索アルゴリズムを改善するもので、2015年の発表時点で、Googleの1日における検索結果の15%を処理していたといいます。RankBrainは、「コンテンツ」「リンク」に続く、ランキング要素で3番目に重要な部分となっていると言えるでしょう。

Googleの検索アルゴリズムを改善するものとしては、2013年に発表された「ハミングバード」と呼ばれるものがあります。こちらは、検索クエリの「意図」を理解するアルゴリズムのコアシステムでした。

これに対してRankBrainは、より適切な検索結果を表示するために、過去の閲覧履歴など、さまざまなデータを学習しながら、ある検索クエリに対して、どの検索結果が最適であるかを判断するものだといわれます。つまり、検索クエリと検索結果の関連性、適合性をさらに高める役割であると言えます。特に、過去に一度も出てきていないクエリ、非常にニッチなロングテールクエリなどで、最適な検索結果・Webページを提供する手助けとして設計されています。

Googleが掲げる10の事実」で表明しているように、Googleは、“全世界のユーザー、全言語での情報へのアクセス提供”を目標としています。実際、現在の検索結果の半分以上は、米国外のユーザーによるものになっています。

こうした状況のもとGoogleは、RankBrainのような機械学習の側面に注力しています。これは「全世界のユーザー、全言語での情報へのアクセス提供」という目標をかなえるのに、「時間とともにコンピュータ学習していく仕組み」が今のところ最適だからだと言えます。

Googleが目指す未来は、「“サーチエクスペリエンス最適化”=SXO」

では、Googleのビジョンに、機械学習はどのように統合されていくのでしょうか?

おそらく、Googleは、「全クエリ・全ユーザーに単一的に対応するアルゴリズム」から脱却し、「各ユーザー個別のクエリに対応するアルゴリズム」へと変わりつつあります。その変化の中心に機械学習が位置づけられていくでしょう。

従来のアルゴリズムは、「エンジニアの手作業」による構築が、原則として中心だったと想定されます。そのため、「SEO」=「アルゴリズムを追いかける」ことが中心になりがちだったように思えます。ですが、今後、機械学習が洗練されていくことで、ユーザーの意図を捉えたコンテンツを提供し、サイトでのユーザー体験を追求していかなければ、検索エンジンは、そのサイトが検索クエリに適しているとは判断しなくなっていくでしょう。

ユーザーが能動的にアクションを起こす「検索」という行為は今後もなくならないでしょうし、サイトにとって検索エンジン経由のトラフィックは引き続き重要です。

その際、私たちにとって必要なのは、SEOを「サーチエンジンに対する最適化」として捉えるのではなく、「検索体験の最適化(Search Experience Optimization)」と捉えることです。「パンダアップデート」「ペンギンアップデート」といった私たちを悩ませてきたアルゴリズムを追いかける現状から、「検索結果ページからコンバージョンに至るまでのユーザーの利便性」に目を向けていくことが重要だと考えられます。

SXOでは、さらに「U・R・A」が重要になる

こうしたSEOをめぐる状況の変化を踏まえ、検討すべき注力点として、私たちは、Usability(ユーザビリティ)・Relevance(レリバンス/適合性)・Authority(オーソリティ)からなる「U・R・A」があると考えています。

「U・R・A」は、以下のような要素を指します。

  • Usability(ユーザビリティ)

    SXOのフレームワークにおいて、基本の要素が「ユーザビリティ」です。優れたコンテンツは最終的にコンバージョンやユーザー体験の向上につながりますが、そもそもページの読み込みスピードが遅かったり、モバイル対応が遅れたりしているとしたら、ユーザーによい体験を提供することはできません。

    サイトで提供するコンテンツのパフォーマンスを最大化させるための土台として、ユーザビリティこそがもっとも優先度が高く、最初に考えるべき施策と言えるでしょう。

  • Relevance(レリバンス/適合性)

    土台であるユーザビリティを強固なものにしたら、次は、ユーザーのニーズ(クエリ)やインテント(意図)を理解したうえで、それらにマッチしたコンテンツを提供することが「レリバンス」において求められる要素です。

    ここで言う「適合性」は、キーワードの含有率のような、「キーワードに対する適合」というよりも、キーワードの先にあるユーザーの「意図」にいかに合っているかということです。ユーザーが検索した際の期待値を満たすようなコンテンツを提供することが重要です。

  • Authority(オーソリティ)

    優れたユーザビリティを土台に、ユーザーの意図を捉えたコンテンツを展開した後、最後に必要なのが、企業・サイトの評判を高め、Webにおいて、より良質な「関係性」を構築していくことです。

    その際、注意すべきは「リンクを獲得する」という発想です。ただし、従来のように「良い検索順位を得るためにリンクを集める」という発想ではなく、「優れたコンテンツとユーザーの関係性を強固にすることで、自然にリンクが集まってくる」という発想が重要です。

    確かに、リンクの概念は現在も重要であり続けますが、「Link Building(リンク獲得)」の発想から、「Relationship Building(関係性構築)」という考え方にシフトしていく必要があります。

リンクやソーシャルシグナルを集めることばかりに注力するのではなく、まずは、強固な技術基盤を築きユーザビリティを向上させ、その上でユーザーとの結びつきを強め、わかりやすいコンテンツを作っていくことが大切です。

また、検索体験の最適化に向けたフレームワークは次図のように表せます。従来のSEOで重視されてきた「検索エンジンに対する最適化」から「ユーザー」へと取り組みの注力点をシフトすることによって、Googleが目指す方向性と自社の取り組みを一致させることが可能だと考えます。

次回は、このSearch Experience Optimization(検索体験の最適化)を実現するための、7つのステップをご紹介いたします。

海外ゲストを交えた無料セミナー「Cross Forum 2017」を6/21に開催

本記事の筆者が所属するクロスフィニティ株式会社が、SEO・CRO(コンバージョン率最適化)領域に特化したイベント「Cross Forum 2017」を、国内外スペシャリストを招き6月21日(水)に開催します。

SEOのセッションでは、SEOエンタープライズプラットフォーム企業である米seoClarityのミト・ガンジー氏やクロスフィニティ松野亘のセッションを実施します。

コンバージョン率改善ソリューションのセッションでは、レオパレス21の大谷氏による最新事例の紹介や、「DLPO」を開発するデータアーティストの作左部氏、「VePlatform」を提供するVe Japanの石黒氏、ポップインサイトの池田氏を招いてパネルディスカッションを行います。

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