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スマホでSEO&コンバージョン促進するための“マイクロモーメント”4種の対策 などSEO記事まとめ10+4本

グーグルの提唱する「マイクロモーメント」に効く施策を具体的に紹介

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グーグルが提唱する「マイクロモーメント」は、モバイルユーザーの「何かをしたい気持ち」が起きた瞬間をつかまえるためのマーケティング概念だ。どういう施策を行えばスマホユーザーを引き寄せ、コンバージョンに連れて行けるのか。グーグルのアドバイスを紹介する。
ほかにも、グーグル検索関連最新情報まとめ、アメブロのAMP裏事情、検索アナリティクスの新機能などなど、SEO関連情報をまとめてお届けする。

今週のピックアップ

スマホでSEO&コンバージョン促進するための“マイクロモーメント”4種の対策
★★★★☆ 4種類の瞬間を捉える (Google Small Business)

スマートフォンユーザーを対象にしたマーケティングとしてグーグルは"Micro-Moments"(マイクロモーメント)という用語を最近よく使う。

Micro-Momentsとは、一言でいえば、「~をしたい」と人々が欲した瞬間だ。その瞬間を的確に捉えることがスマートフォンのマーケティングでは欠かせないというのがグーグルの見解だ。

  • I-want-to-know moments ―― 「知りたい」と欲した瞬間
  • I-want-to-buy moments ―― 「買いたい」と欲した瞬間
  • I-want-to-go moments ―― 「行きたい」と欲した瞬間
  • I-want-to-do moments ―― 「やりたい」と欲した瞬間

という4種類のMicro-Momentsそれぞれの瞬間を捉えるためにどのように施策すればいいかのヒントを、中小企業のビジネスを支援するための情報を提供しているグーグルの公式ブログが教えてくれた。

Know ―― 「知りたい」と欲した瞬間への対応施策

  • 顧客の疑問を予測し、最も関連性が高い回答を提供しておく
  • 必ず、ユーザーが答を見つけやすいようにしておく
  • ユーザーが探していたこと以上の情報を提供する ―― 意思決定のプロセスすべてにおいて情報を提供し続ける

Buy ―― 「買いたい」と欲した瞬間への対応施策

  • 顧客それぞれが実際に検索で使っている言葉でメッセージを届ける
  • オンラインとアプリ、実店舗を含むユーザー行動をすべて計測する

Go ―― 「行きたい」と欲した瞬間への対応施策

  • 広告ではキーワードに場所に関連した言葉を使う
  • メッセージでは、場所に加えて、商品やサービスが店舗で購入・利用できること示す
  • 「営業時間」「行き方」「値段」など、どこに行こうか決めるときに顧客が重視しそうな情報を伝える

Do ―― 「やりたい」と欲した瞬間への対応施策

  • オンライン動画を使う ―― YouTubeでのハウツー検索(~のやり方、~の仕方、~の方法)が毎年70%伸びていることから考えると、顧客の役に立つハウツー動画を作成することを検討すべき
  • オンライン動画は、スマートフォンを含む、どんなデバイスからでも視聴できるようにする

一部は広告特有だが、大部分はSEOを含むサイト運用一般に当てはまる施策だ。スマホユーザーは今後もっともっと増えると予測される。サイト運営のヒントにしてほしい。

もちろん、サイトはモバイルフレンドリーにしておくことを忘れないように。

日本語で読めるSEO/SEM情報

【グーグル公式まとめ】検索関連の最新情報×8
★★★★★ どれも注目したい新しい機能や技術 (Google Developers Japan)

グーグルが実現している最新のテクノロジーなどを紹介するカンファレンス「Google I/O(グーグル・アイオー)」を、グーグルが5月に米サンフランシスコで開催した。

カンファレンスでの発表内容から検索関連のトピックを整理して紹介するまとめ記事を、グーグルの開発者向け公式ブログが公開した。

トピックはぜんぶで8つある。

  • リッチカードの導入
  • Search Console の新しいレポート機能
  • リアルタイム インデクシング
  • Accelerated Mobile Pages(AMP)で Google 検索を高速化
  • 構造化データ テストツールのアップデート
  • App Indexing の新サービスへの移行(と新機能追加)
  • アプリ ストリーミング
  • ドキュメントのリニューアル

このコーナーですでに紹介したものも含まれているが、どれも最新の情報なので、まとめてチェックしておくといい。

アメブロのAMP裏事情 ―― なぜAMP対応したのか? その成果は?
★★★☆☆ アメブロの技術者が明かしてくれた (Technical Creator Hub)

アメーバブログのインハウスSEOを担当している木村氏による、アメブロのAMP対応後の成果を紹介した記事をしばらく前に取り上げた。今回は、アメブロの技術部門に所属する原氏によるAMP対応についての記事を取り上げる。

  • AMP対応した理由
  • AMP対応に際して気を付けたこと
  • AMP対応してどうだったか?

という流れで、たとえば次のようなことを、わかりやすく紹介してくれている。

表示速度は一番のユーザー体験である

対応時には「記事に集中しやすいデザインに」ということをコンセプトとしました

AMPにはカルーセルなどインタラクション用の要素も用意されています。アメブロではアクセスランキングのモジュールに使いました。

近いうちのAMP対応をあなたが検討しているなら、参考になるだろう。

無害なサイトがグーグルに危険扱いされた珍しいケースとその原因
★★★☆☆ 実際にありうるので要注意 (グーグル ウェブマスター ヘルプフォーラム)

マルウェアや望ましくないソフトウェアがサイトで検出されたサイトは、グーグルのセーフブラウジングで危険なサイトだと判断される。そして、Search Consoleに警告があがってくる。

しかし、何も問題のないサイトが「有害なコンテンツ」だと判断された“珍しい”ケースが実際に起こったので、紹介する。

珍しいケースというのは、サイトからダウンロードできるようにしているファイルが、「一般的にダウンロードされていない」ファイルとして識別された場合だ。

この例では、単にCSVファイルをダウンロードできるようになっているだけで、しかもそのCSVは中身が空だったようだ。

ヘルプ記事ページの一番下には、次のように説明されている。

Google セーフ ブラウジングにまだ認識されていないバイナリを Chrome でダウンロードしようとした場合、そのバイナリについて、一般的にダウンロードされておらず危険を及ぼす可能性がある、という警告メッセージが表示されることがあります。このような場合、Google セーフ ブラウジングによってバイナリが無害であることが確認されると、警告は自動的に解除されて表示されなくなります。

つまり、ウェブにそれまでなかったような“珍しい”ファイルがダウンロード可能な場合は、安全であることの判断がつくまでは危険扱いしておくという仕組みだ。

この事例が実際にこれに該当していたのかは不明だし、めったにないケースに違いない。しかし、実際にあり得ることではあるので、事例として知っておくといいだろう。

AMPページが有効かどうかを一括でチェックできるツール
★★☆☆☆ 大規模サイトでは便利かも (hitode909の日記)

複数のAMPページを一括でチェックして、ルールに沿ったAMP向けHTMLになっているかを検証してくれる独自ツールを公開してくれた人がいた。

正確には、「サイト内のすべての」ではなく「XMLサイトマップに記載されているURLに対応する」AMPページを確認する仕組みだが、1ページずつ確認しなくていい点は、非常にありがたい。

コマンドラインで利用するツールなので、それなりの知識が必要だが、大規模サイトでAMPを実装しているなら便利そうだ。

自分では扱いきれなくても、この情報を制作会社や開発者に伝えれば、定期的にAMPページをチェックする仕組みを作ってくれるはずだ。

改善の余地がまだ残されているようなので、作者にフィードバックを送ってさらに洗練してもらうのもいいだろう。

App Indexingのクロールがうまくいかないときにチェックすべきこと
★★☆☆☆ グーグル社員によるアドバイス (グーグル ウェブマスター ヘルプフォーラム)

App Indexingのクロールがうまくいかないサイト管理者が、ヘルプフォーラムで次のように質問した。

ディープリンクは機能するが、検索結果からのAppIndexingが機能しません。
search consoleのアプリプロパティのクロールステータスが以下となっています。
「インデックスに登録するページがアプリ内に見つかりませんでした」
→クロールステータスが表示されない原因は何が考えられるでしょうか?

質問のもっと詳しい内容は投稿を見ていただくとして、グーグル社員のEriko氏が次の点をチェックするようにアドバイスした(一部、読みやすいように筆者が編集)。

1. Intent filter で指定している path について

AndroidManifest.xml 内の intent filter の設定で、android:path= をご使用かと思います。こちらはあえて特定のページに限って App Indexing の実装をテストされているような状況でしょうか。

path の場合、指定したパターンに完全一致したディープ リンクのみが App Indexing の対象となります。ページによっては、インデックスされるまでに多少時間を要するものもありますので、もし数ページのみで試されているようであれば、pathPrefix を使って対象となるページを増やしてみて頂けるとよいかと思います。

2. ディープ リンクについて

定義されているディープ リンクは、ウェブの URL と一致しているものでしょうか? もしウェブの URL と一致している場合には、ウェブサイトとアプリの関連付けさえ行われれば App Indexing API を使用しなくともインデックスが行われるはずです。

もし一致しているようであれば、原因は App Indexing API とは別のところにあるかと思います。

3. App Indexing API で送信している情報について

こちらのページに従って、Android Debug Bridge を使用してログを確認して頂くと、API から送信している情報がおわかりになると思います。

そちらをご確認頂いて、送られている URI が正しく動くものかどうか今一度ご確認頂ければと思います。

(こちらに関しては、2. で記載したとおり、もしウェブ URL とディープ リンクが一致している場合にはたとえ API で送信している情報が誤っていたとしてもインデックスはされるはずです)

この記事を書いている時点では、質問者の問題は完全には解決できていないようだ。しかしながら、App Indexingのクロールが正常でない場合は、Eriko氏のアドバイスはトラブルシューティングの手助けになりそうだ。

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