楽して成果につなげる! 複数ソーシャルメディア統合運用術
LINEの企業運用ノウハウ①:LINEの基本とトークの送信4つのTIPS ポイントは“友だち目線”

LINEの圧倒的なリーチ力を最大限に活かすのは、ある意味真逆の“友だち目線”が運用のカギ

企業のソーシャルメディア運用担当者を対象に、「複数ソーシャルメディアの統合運用」をテーマに連載を担当している、メンバーズの小野寺翼と申します。

連載3回目のテーマは「LINEの企業活用」です。

LINEといえば、スマートフォンを軸としたコミュニケーションツールです。若年層を中心に人気が高く、メッセージのやり取りをメインにインフラとして定着しつつあるツールです。基本は生活者同士がつながる使い方なのですが、企業と生活者がつながることもできます。ユーザー数の増加にともない、LINEをマーケティングに活用する企業も増えてきています

LINEの強みは何といっても国内最大のリーチ力にあります。連載第1回で紹介したとおり、LINEの国内ユーザー数は5,800万人で、当連載で扱う5つのソーシャルメディア中、国内一のユーザー数を誇ります。スマートフォンベースのコミュニケーションツールとして普及している点が前提にあるからでしょう。この最大ユーザー数を前提にした、大規模なリーチの力が、LINEのマーケティング活用における何よりの武器といえるでしょう。

まず、LINEの基本ですが、大きく分けて、以下の4つの画面より構成されています。これらの機能は、ちょうどLINEの画面最上部に4つのアイコンとして配置されています。

  • (1)「友だち」:つながっている友だちを一覧表示する
  • (2)「トーク」:友だちごとに、直接の会話(チャット)のメッセージを見る
  • (3)「タイムライン」:他ユーザーのホーム投稿(一斉配信)の内容を見る
  • (4)「その他」:設定の変更、LINE GAMEなど周辺サービスの利用

LINE運用は「トーク」と「タイムライン」に大きく分かれる

企業がLINEで情報発信する場合、以下の2パターンが存在します。

1.「トーク」を活用したメッセージ送信

企業アカウントが、友だち(フォロワー)にメッセージを送ることで、そのユーザーのLINEの「トーク」画面に表示されます。LINEユーザーは、友だち同士のメッセージと同様の感覚で、企業アカウントからメッセージが届くわけです。

トークの強みは、次の2つです。

LINE「トーク」の強み
  • 友だちとまったく同じように表示されるフラットさ
  • 大規模なリーチ力

先述の国内最大のユーザー数はもちろんですが、開封率の高さも上記のことが理由です。スマートフォンでの閲覧がメインのため、企業からのメッセージが届くと、プッシュ通知でお知らせが届きます。そのため、届いた友だちはメッセージの着信に気付きやすく開封率も高くなります(通知をオフにしている場合を除く)。

企業運用の目線でLINEのトーク機能を考えるなら、重要なお知らせを配信するといった利用がまず思いつきます。キャンペーンやセールの告知に活用し、スマートフォンからサイトに送客することもできるし、クーポンや店舗に関するお知らせを送ればオンライン・オフラインの店舗送客にも成果を発揮します。

ただし、興味のないメッセージばかりが届くと、そのアカウントの通知をオフにされてしまいますし、ブロックをされてしまう場合(実質的な削除)もあるので、受け手がどう感じるかを考えながら頻度や内容を決めていくことが、LINEのタイムライン運用では大切です。

2.「タイムライン」を活用したホーム投稿

企業アカウントが自身のホーム画面に投稿すると、企業とつながっている友だち(ユーザー)の「タイムライン」画面に情報を届けられます。

タイムラインの強みは、次の2つです。

LINE「タイムライン」の強み
  • 公開範囲を選択し、一斉配信できる
  • 「いいね」「コメント」「共有」など、ユーザーの反応を数値で計測できる

ホーム画面への投稿では、公開する範囲を決めて(特定ユーザーとだけ)画像や文章を共有することも可能です。

また、トークでのメッセージと異なり、ユーザーの受け取りは受動的ですが、「いいね」「コメント」「共有」という3種類のアクションを取ることが可能です。自分以外の他ユーザーにも情報が公開されているので、いいね数や共有数もわかります。

メッセージ送信によるトークが“直接ユーザー1人に話しかける”イメージなのに対して、ホーム投稿によるタイムライン表示は広く友だちにむけた“控えめな近況報告”というイメージです。

また、生活者が情報を評価でき、自身の友だちに共有できるといった面から、Facebookページの情報発信に似ています。企業運用では、情報配信より「友だちとの関係構築」に比重を置いた活用が見込めるでしょう。

今回は、この2つのうち、まず「トーク」でのメッセージ送信の運用ノウハウを解説します(「タイムライン」のノウハウは次回お届けします)。

成果につなげるLINE運用4つのTIPS トークメッセージ送信編

ここからは、LINE運用を行ううえで、知っておくべきTIPSを紹介します。今回の記事「トークを活用するメッセージ送信編」で4つ、次回「タイムラインを活用するホーム投稿編」で3つ、計7つのTIPSを、それぞれ事例を交えながら紹介しましょう。

メッセージ送信TIPS 1
「友だち目線」で有益な情報を送ろう

LINEでのメッセージ送信は、サイトや実店舗への送客に成果を発揮します。

その一方、大規模なリーチを獲得できるLINEだからこそ、企業による情報発信には細心の注意が必要です。仮に「企業目線の宣伝」ばかりが一方的に送られてきたら、“友だち”ならどう感じるでしょう。うるさいと感じブロックしてしまうのではないでしょうか。

LINEのメッセージは、基本的には友だち同士のコミュニケーションの場です。その点をしっかり押さえて、「友だち目線」を意識しましょう。

たとえば「Suica」では、友だち目線で有益(おトク)なキャンペーン情報を紹介しています。

「Suica」アカウントとのトーク画面

LINEのメッセージを使って、Web上で展開しているお得なセールやキャンペーンに送客したり、実店舗で使えるクーポン画像やお得な情報を紹介して店舗送客につなげたりするという事例もよくあります。

ただし、そこで大切なのは、「情報をプッシュする」のではなく、「有益な情報だから、友だちに教えてあげるよ」というスタンスが重要なのです。

メッセージ送信TIPS 2
最初に見られるのは「最後のメッセージ」

メッセージでは、テキストやリッチメッセージ(画像)を同時に3パターンまで配信できます。そして、友だち側では、企業が配信した順にメッセージが表示されます。

そこで大切なのが、「メッセージをどういう順で送るのか」です。

たとえば、「ローソン」の事例では、3種類のリッチメッセージや動画を同じタイミングで配信しています(下図)。では、この3つのメッセージのうち、友だちが最初に目にするのはどの情報でしょうか?

ローソンが配信した3つのメッセージのうち、最初に見られるのはどれ?

正解は3番目の動画です。理由は簡潔で、ファーストビューに表示されるのは最新の情報(最後に配信したメッセージ)だからです。

我々の調査結果でも、同時に複数のリッチメッセージを配信した場合、最後に送った(つまり最初に表示される)リッチメッセージのクリック数がもっとも高い傾向にあります。同タイミングで複数のメッセージを送る場合、もっとも送客につなげたい情報を最後にするといった具合に配信順を検討してみましょう。

メッセージ送信TIPS 3
友だち全員に届く「挨拶メッセージ」を大切に

公式アカウントと友だちになると、1通目のメッセージが自動で送られてきます。この「最初のメッセージ」が、実はとても重要です。なぜなら、友だちになってくれたユーザー全員に、必ず配信され、ほぼ確実に読まれるメッセージだからです。

人間関係も第一印象が重要であるように、この第一印象となる挨拶メッセージを大切にしましょう。たとえば、友だち目線で有益な情報を提供して好印象につなげるという方法があります。

「電子マネーnanaco」では、最初の挨拶と同時に、おトクなプレゼントキャンペーンを紹介しています。

「電子マネーnanaco」は、最初の挨拶と同時にお得なキャンペーンを紹介

実は、このようにキャンペーンを紹介する方法には、もう1つのメリットがあります。別サイトへの移動というアクションをしてもらうことで、スタンプダウンロード目的などで一時的に友だちになっただけのユーザーでも、「ブロック」への意識を外せるという点です。

逆に、「すき家」の事例のように、最初の挨拶で「通知オフ」を案内するという方法もあります。

「すき家」は最初に「通知オフ」を案内

これは、最初のブロック防止と長期的なブロック防止にもつながります。将来的な配慮という意味で、「メッセージのたびにプッシュ通知が表示されると煩わしい」と感じる友だちにも、親切な案内です。

メッセージ送信TIPS 4
オリジナルデザインの入力欄「リッチメニュー」を活用

トークの返信には、「リッチメニュー」(オリジナルアイコンを利用した入力欄)を設定できます。通常の文字入力ではなく、アイコンをユーザーがタップして、返信することができます。この返信に応じて、LINEに指定のアクションを実行させることができます。

リッチメニューは、ユーザーがメッセージを観たときに自動表示されます。ファーストビューで画面の下半分程度を占有するため、通常のメッセージが読みづらくなるデメリットもありますので、その点も考慮し検討してみてください。

「リッチメニュー」のアイコンをタップした際の動作としては、「キーワード(固定メッセージ返信)」と「URL(ページに移動)」の2種類を指定できます。

キーワード:固定のメッセージを返信する

「DHC」の事例では、リッチメニューを使って、「おみくじ」を実現しています。6つのアイコンにキーワードを割り当てており、ワードごとに設定された運勢が返ってきます。

リッチメニューでタップしたアイコンごとに異なるメッセージが自動で送られる機能を利用した「おみくじ」

URL:指定したページに移動する

「Suica」の事例では、アイコンにスタンプダウンロードページやキャンペーンページへのリンクを紹介し、送客につなげています。

リッチメニューのアイコンをタップするとWebページにジャンプ

他ソーシャルメディアで展開している情報を、LINEに載せるなら?

ここまでで、4つのTIPSと、LINEの特性を紹介してきました。

それ以外の運用TIPSとして、「他メディアで展開している情報をLINEで発信する場合のTIPS」を紹介しておきましょう。

それは、メッセージで「複数リンク」を指定するというものです。

FacebookやTwitterで告知している、これぞというキャンペーンがあるならば、それをリッチメッセージで配信して紹介しましょう。そして、リッチメッセージでは1枚の画像に複数リンクを指定するのです。この機能を使えば、複数の情報を1メッセージに集約して送れます。

たとえば「ローソン」の事例では、Facebookの画像とTwitterの画像を1枚の画像にしたメッセージをLINEで配信することで、双方のキャンペーンを同時に配信しています。

LINEの画像はFacebookの画像側をクリックするとFacebookに、Twitterの画像側をクリックするとTwitterにジャンプするようになっている

なお、LINEは他ソーシャルメディアと異なり、企業アカウントの場合、契約プランごとに配信数の上限が設定されています。LINEの特性を踏まえたうえで、厳選した「これぞ」という情報を、LINEのリーチ力を武器に発信して成果につなげましょう。

LINEのトークでは、自社とつながってくれる、たくさんの「友だち目線」を大切にした運用を

今回の、「トーク」を活用したメッセージ送信について、運用TIPSをまとめると、次のとおりです。

LINEのトーク活用ポイント
  • 友だち目線で有益な情報を送る意識を持とう
  • 一番見られるのは、最後のメッセージ
  • 必ず届く、最初のメッセージを大切に
  • オリジナルのキーボード「リッチメニュー」を活用

このなかでも、運用で一番大事なのは「友だち目線」です。公式アカウントの友だちは何かしらのきっかけでその企業やブランドに興味を持ってくれた人たちです。「新商品」や「セール」に関するお知らせ、ときには割引クーポンの配信などもよいでしょう。ただ、これらの情報が企業目線の一方的な押しつけになっていないことが重要です。商品の魅力やシズル感を引き出し「友だち目線」でも魅力を感じられるか? セールやクーポンであればおトク感といった有益さを伝えられているか? こういった視点から確認してください。

繰り返しますが、LINEは国内最大のユーザー数を持ち、多くの友だちにリーチできるメディアです。多くのユーザーに届くメッセージだからこそ、この「友だち目線」を大切に運用してみてください。

◇◇◇

次回は「ホーム投稿を使ったタイムライン活用」について、3つのTIPSを紹介します。

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