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グーグルが考える「高品質なサイト」とは――検索品質評価ガイドラインから探る①YMYLとE-A-T

グーグルがどういったページを高品質(あるいは低品質)と見ているか、検索結果の上位に表示させたいページとはどういう種類のものか
Moz(旧SEOmoz) 2016/2/29(月) 7:00 tweet93このエントリーをはてなブックマークに追加 印刷用
この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

多くのSEO担当者にとって、グーグルの「検索品質評価ガイドライン」を目にすることは、グーグルの検索順位決定アルゴリズムをのぞき見るようなものだ。

ガイドラインを読んだからといってグーグルの検索結果で1位に表示されるための秘策が得られるわけではないが、グーグルがどういったページを高品質(あるいは低品質)と見ているかや、検索結果の上位に表示させたいページとはどういう種類のものかについて、驚くほど深い洞察が得られるのは間違いない。

グーグルは2015年11月、異例にも検索品質評価ガイドライン完全版公開した。これに先立ち、The SEM Postでは流出したガイドラインを入手して内容を分析していた

グーグルは2013年に同ガイドラインの要約版を公開したことがあるが、検索品質の評価者に配布されているガイドラインの完全版をそのままの形で公開したのは今回が初めてだ。

※Web担編注 グーグルに問い合わせたが、日本語版の公開予定はないとのこと。

まず心しておかなければならないのは、品質評価者自身は、評価するサイトの検索順位に一切関与していないことだ。そのため、品質評価者がウェブサイトに低いスコアを付けることはあっても、その低い評価が実際のグーグル検索結果にそのまま反映されることはない。

※Web担編注 少しわかりづらいが、順位付けはアルゴリズムによってなされ、それによって作られた検索結果がガイドラインに照らしてどういう状態になっているかを確認するのが品質評価者。評価者からのフィードバックによって、アルゴリズムが調整される。

むしろ、グーグルは品質評価者を試験的に使っていて、こうした試みをしながら検索結果の品質を評価している。

このガイドライン自体は、検索者が何を探していて、グーグル検索をするときに何を見つけたがっているかについて、グーグルの見解をまとめたものだといえる。ここで最高評価を受けるようなサイトが、グーグルが検索結果の上位に表示させたいと思うサイトやページとなるのだ。そのため、検索アルゴリズムに直接関連してはいなくても、グーグルがアルゴリズムによってどのようなサイトを上位に表示させたがっているかがわかるのだ。

この文書は160ページあり、膨大な数の検索結果やページの例が挙げられており、なぜそれが良いのか、あるいは悪いのか、各段階の例が個々に詳しく説明されている。

この記事では、新たに公開されたこれらのガイドラインの中でも、SEO担当者やウェブマスターが知っておくべき特に重要なポイントを挙げていこう。

資産や人生(YMYL:Your Money or Your Life)のページ

新たに公開されたガイドラインの中で、SEO担当者が初めて目にしたのが、「Your Money or Your Life」(YMYL:資産や人生)のページという概念だ。このタイプのページはユーザーの生き方に大きな影響を及ぼすため、グーグルでは最高水準に分類している。

病気の症状に関するウェブサイトを作ったり、退職プランや子供の養育費などについてアドバイスを提供したりするのは、誰がやってもかまわない。しかしグーグルは、検索者の資産や人生に影響を及ぼすこの種のページは、できるだけ高品質なものを確実に提供したいと考えている。

言い換えれば、これらの分野で「ユーザーの幸福、健康、財産によくない影響を及ぼす可能性のある」低品質のページであれば、できるだけ検索結果の上位には表示させたくない、というのがグーグルの考えだ。

これらの市場分野を扱うウェブページやウェブサイトを運営しているなら、ホッケーチームのファンページや炊飯器を使ったレシピに関するページよりも高い水準をグーグルから求められることになる。

さらに注目すべきことに、グーグルは、オンラインストアなどショッピングの要素を持つウェブサイトもすべて、品質評価の上ではYMYLに該当すると見なしている。そのため、販売プロセスを間違いのないセキュアなものにしておくことも評価のポイントとなる。

評価者がそのサイトで安心して注文したり、個人情報を送信したりする気にならないようであれば、高い評価は付かないだろう。評価者が安心できないと感じるなら、訪問者も同じように感じる可能性はきわめて高い。つまり、サイトの所有者は、それを修正するよう対策を講じる必要があるということだ。

YMYLの対象になる市場分野

グーグルは、このYMYLカテゴリに該当する5つの分野について詳述している。自分のサイトがいずれかの分野に当てはまる場合や、該当するサイトの中にウェブページを持っている場合は、特に注意して、参考資料や専門家の意見、有益な補助コンテンツや追加コンテンツを使ってコンテンツの裏付けを示す方がいいだろう。

  • ショッピングまたは決済処理ページ

    これに該当するのは、ネットで請求書の支払いをしたり、オンラインバンキングを利用したり、電子送金したりするサイトだけにとどまらない。注文や決済情報を受け付けるオンラインストアもすべて当てはまる。

  • 資産関連情報ページ

    資産関連情報ページに該当するウェブサイトには低品質のものがたくさんある。グーグルは「投資、税金、退職プラン、住宅購入、大学の学費、保険加入など」の分野がこのタイプに入ると見なしている。

  • 医療関連情報ページ

    グーグルはこのタイプのページを、症状や医薬品に関する標準的なページにはとどまらないと見なしており、特定の病気や症状に苦しんでいる人向けに作られた、栄養素に関するサイトやきわめて特化された健康関連サイトなども対象にしている。こういったサイトは、症状に苦しんでいる本人が開設している場合も多い。

  • 法律関連ページ

    Google AdSenseやアフィリエイト収入から利益を得ようとしているウェブマスターが、法律に関するサイトを作っている例は頻繁に目にする。ただしグーグルは、あらゆる種類の法律関連情報ページをYMYLに分類しており、これには、移住、親権、離婚などに関するページのほか、遺言書の作成に関するページも含まれる。

  • あらゆる「その他」の分野

    そしてもちろん、必ずしも上記に挙げたカテゴリに当てはまらないページやサイトでも、YMYLに分類されるものはたくさんある。そうしたページでも、誤った情報によって検索者の幸福、健康、財産に悪影響を及ぼしかねないことに変わりはない。たとえばグーグルは、養子縁組や車両の安全情報などのトピックもこのカテゴリに分類している。

グーグルは品質ガイドラインの中で頻繁にYMYLページに言及しており、このタイプのサイトの基準を他より高くする重要性を繰り返し強調している。

専門性、権威性、信頼性(E-A-T:Expertise / Authoritativeness / Trustworthiness)

E-A-T(Expertise / Authoritativeness / Trustworthiness:専門性、権威性、信頼性)は、多くの人がウェブサイトの総合的価値と考えているものだ。そのサイトは専門性に欠けていないか? 権威性に欠けていないか? 信頼性に欠けていないか? これらはすべて、ウェブサイトやウェブページの全体的な品質という点で評価者が念頭に置くよう求められている項目であり、YMYLカテゴリに該当する場合は特に重要となる。

E-A-Tは一般に、SEO担当者にとって優れた目安ともなる。自分の知識であれ寄稿者の知識であれ、サイトに高い専門性を持たせたいのはみんな同じだ。また同時に、それだけの専門性を備えている理由も示したい。各ページの執筆者にそうした専門性のお墨付きを与えているのは、その実績だろうか、関連分野の学歴だろうか、それとも他の資質だろうか。必ずそれを盛り込んで示すようにしよう。

権威性も同じようなことだが、ただしこれはウェブサイトの観点から見るものだ。グーグルは、そのトピックについて高い権威性を備えたウェブサイトを求めている。こうした権威性は、執筆者の専門知識から得られる場合もあれば、フォーラムのようなものでは、コミュニティの歴史という品質によってもたらされる場合もある。

信頼性についても、グーグルは評価者に次のことを判断するよう求めている。

そのサイトは信頼できると思わせるものか? それとも、やや曖昧で、ウェブサイトが伝えようとしていることを信じるのは難しいと思わせるものだろうか?

E-A-Tが必要な理由

これはまた、品質評価者や彼らのE-A-Tに関する見方だけにかかわる問題ではない。こういった品質評価者が存在しなかったとしても、サイトにおいて念頭に置いておくべきものだ。

すべてのウェブサイトは、サイトのE-A-T値がいかに高いかを示すか、あるいはE-A-T値を高めるために何ができるかを明らかにする必要がある

それは、寄稿者を招きいれるということだろうか。あるいは、単に著者の経歴や「著者について」ページなどを更新すれば済むのか。品質評価者が求めているE-A-Tだけでなく、サイトを訪れる一般ユーザーが求めているE-A-Tも備えていることを示すには、どうしたらいいだろうか?

それがフォーラムなら、投稿者は一般に公開されたプロフィールページで自身の証明書を示すことができるようになっているか? 該当の市場分野に特化した実績があれば、プロフィール項目を追加できるようになっているか? それができれば専門性を示す上で非常に役立つし、フォーラムへの投稿者も専門家として紹介されれば喜ぶだろう。

結局のところ、これは高品質のコンテンツという概念そのものに帰着する。ページを訪れた検索者に対して、誰かE-A-T値の高い人(または企業)によって作成されたページであることを一目で伝えられるなら、それは大きな権威を備えたコンテンツであることを検索者に示せるだけでなく、他の人に勧めたり共有したりしてもらえる可能性もはるかに高くなる。訪れた人々のソーシャルネットワークの輪の中で、信頼できる正確な情報を共有しているという確信を与えることになる。

ウェブマスターには幸いなことに、グーグルは、正式な専門性が弱い場合でもどうすれば権威になれるかを考察している。誰かを専門家と見なすにあたって、グーグルは学位といった正式な学歴を求めているわけではない。権威かどうかを評価する際、グーグルが考慮するのは、優れた詳細なレビュー、フォーラムやブログで共有されている実績、さらには人生経験といったものすべてなのだ。

補助コンテンツ

補助コンテンツには、今なお多くのウェブマスターが苦労している。テクノロジにあまり詳しくない人にとっては、サイドバーに表示するヒントなどの補助コンテンツを、標準のWordPressブログなどに追加するのも、それほど簡単ではないことがある。

ただし、補助コンテンツに技術的なノウハウが必要だというわけではない。類似の記事などでも問題ない。おすすめコンテンツを追加することで、役に立つ補助コンテンツを提供できるプラグインもたくさんある。

ただし、ここで肝要なのが「役に立つ」ものであることを忘れないでほしい。特にZergNet形式のランディングページに誘導するといったような、おすすめ記事という形での広告ネットワークなどは、普通、役に立つとは見なされない。

各々のページに追加できる補助コンテンツについて考えてみよう。画像、関連記事、サイドバーコンテンツなど、ページを訪れた人にとって役に立つと思われるものなら、すべて補助コンテンツだ。

ページ上の何かを二次的コンテンツと見なせるかどうかを判断するには、ページを見てみよう。メイン記事でも広告でもないものは、すべて補助コンテンツと見なすことができる。これにはもちろん、強力なナビゲーションも含まれる。

この記事は、①~③の3回に分けてお届けする。今回は「YMYLサイト」「E-A-T」「補助コンテンツ」について説明したが、次回②では、「ページデザイン」「広告とE-A-Tに関するさらなる要件」「低品質のページと見なされる理由」について見ていく。→中編を読む

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