Googleアナリティクス セグメント100選
ビジネスユーザーの行動パターンをGAのセグメントで調べて、メルマガ送信時間を最適化するには?(第81回)

情報収集が目的のユーザーに、最適なタイミングでメルマガを送信できるように、セグメントを使って活動時間を調べる方法を解説する。

情報収集が目的のビジネスユーザーに、最適なタイミングでメルマガを送信して開封率を高めたい。そのために、Googleアナリティクスのセグメントを使って活動時間を調べたい。

今回は、ビジネスユーザーの情報収集行動をGoogleアナリティクスのデータから分析して、どの時間帯にメールマガジンを配信するとメールを見てもらいやすいのか、調べてみたい。

前回は、加藤公一レオさんの「eコマースサイトで購入数を伸ばすためにフォローメールを送信するなら、お客様の購買意欲がもっとも上がる時間帯、つまり過去実際に購入した時間帯に合わせよう」という説を検証するためのセグメントを作ってみた。実際にセグメントを適用したサイトでは、確かにそのような傾向が見られた。さすがだ。

では、ネットショップ以外のサイトでは、利用時間帯のパターンはどうだろう。一般的なニュースやエンタメ情報を扱うサイトだと、昼休みの時間や夜の自由時間だけでなく、朝や日中の移動時間にモバイル環境などでも利用しそうなので、一定の行動パターンは絞りにくそうな気がする。

一方で、仕事に関する情報を得ることが目的のユーザーは、会社へ出勤時した直後の午前中の早め、あるいは退出前の夕方など、1人ひとりはある一定の行動パターンを取っていることが多いのではないだろうか。ということで今回は、仕事関係の情報収集ユーザーが閲覧しているようなサイトで、やはり同様の時間帯別利用行動パターンがあるのかを検証してみたい。

具体的には、下記の2つのセグメントを作成してみる。

  • 午前中の時間帯に閲覧したユーザー
  • 午後の時間帯に閲覧したユーザー

実はどちらも平日というセグメントでさらに絞り込みたいが、セグメントだけではそれができないので、時間帯だけで絞り込む。

B2B系のサイトなどで検証した結果、もし特定の時間帯に利用しているユーザーがあまり他の時間帯で利用していないのであれば、メルマガやプロモーションのメールを、行動時間帯に合わせて、それぞれ異なる時間に配信するなど、ユーザー1人1人の行動パターンに合わせて施策を行うことが重要だということになるだろう。以下の記事もあわせて参照していただきたい。

セグメントを作るために、ユーザーの利用時間帯を確認しよう

まずは、検証するサイトにおける実際の時間帯別利用行動を見てみることから始めたい。以前、筆者の「Google アナリティクス入門講座」で、時間帯別にまとめるカスタムレポートをご紹介した。

これを今回分析対象とするサイトに適用したのが図1だ。「時間帯」タブ(図1赤枠部分)のレポートが時間帯別にまとめた集計になっている。

図1:時間帯別に集計したカスタムレポート

このサイトでは午前10時台にピークがあり、午後は夕方まで全般的に利用されているというパターン(図1青枠部分)になっていることがわかる。それほど変化はないと思うが、いちおう、さらにここから平日で絞り込んで平日の時間帯別利用パターンを鮮明にしてみたい。

ところが冒頭にも触れたように、セグメント機能には平日を指定するために必要な「曜日」あるいは「曜日の名前」ディメンションが選択できない。そこで、このカスタムレポートにフィルタを掛けてしまおう。まずこのカスタムレポートの左上にある「編集」ボタン図1緑枠部分)をクリックする。新しく現れた編集画面が図2だ。

図2:カスタムレポートの編集画面

このカスタムレポートの設定内容詳細については解説を省かせていただくが、このレポートに「平日」の絞り込みを加えるために、「+フィルタを追加」(図2赤枠部分)をクリックする。

この編集画面は図1で見ていた「時間帯」タブ(図1赤枠部分)でないレポートタブが選択されている(図2青枠部分)が、フィルタ機能はすべてのレポートタブに適用されるので、この画面の「+フィルタを追加」(図2赤枠部分)をクリックすればよい。

「+フィルタを追加」(図2赤枠部分)をクリックして現れたプルダウン表示の中の検索ボックス(図3赤枠部分)に「曜日」と入力すれば、図3のように選択できるディメンションの候補が表示されるので、「曜日」図3青枠部分)を選択する。

図3:「+フィルタを追加」をクリックして「曜日」ディメンションを追加する画面

出てきた条件指定画面(図4)では、「一致」「曜日」「正規表現」「[1-5]」と指定(図4赤枠部分)しよう([1-5]はすべて半角)。

図4:フィルタの条件指定

「曜日」ディメンションでは、0から6までの数字が各曜日を表している。0が日曜日、6が土曜日なので、数字の1(月)~5(金)までを指定できれば平日を指定したことになる。正規表現では「[1-5]」が1~5のいずれかの数字を意味するので、このような指定をすれば平日に絞り込みをしたことになる。

これで「保存」ボタン(図4青枠部分)をクリックすれば、先ほどのカスタムレポートのすべてのタブでこのフィルタが適用される。改めて、適用された状態で「時間帯」タブを表示したのが図5だ。

図5:平日に絞り込まれたカスタムレポート

図1から大きく変化はないが、多少なりとも図5の方が傾向が鮮明に出ている。このサイトでは午前中は9時台~11時台、午後は14時台~16時台あたりがピークと見てよいだろう。作るセグメントはこの「9時台~11時台」と「14時台~16時台」にしよう。

「午前中の時間帯」「午後の時間帯」に閲覧したユーザーを分析するセグメントの作り方

標準に用意されているセグメントには今回紹介するセグメントは存在しないので、新しいセグメントを作成していく必要がある。

まずレポート画面の上部にある「+セグメント」(図6赤枠部分)のエリアをクリックしよう。ブラウザ表示の横幅が狭い場合は、すべてのセッション(図6青枠部分)の下に並んで表示される。

図6:「+セグメント」をクリックする

「+セグメント」(図6赤枠部分)のエリアをクリックすると、図7のようなセグメントの機能が表示されるので、左上にある「+新しいセグメント」(図7赤枠部分)をクリックして新規セグメントを作成していこう。

図7:セグメント機能(グリッド表示)
注:一覧表示(図7青枠部分)を選択している場合や、自分ですでにカスタムセグメントを作成している場合などでは、図7と同じ見え方にはならない。

新しいセグメントを作成する初期画面では「ユーザー属性」(図8赤枠部分)が選択されているが、今回作成するセグメントは2つとも「条件」(図8青枠部分)を選択しよう。図8はその「条件」を選択した画面だ。

図8:「条件」分類のセグメントの画面

「午前中の時間帯(9時台~11時台)に閲覧したユーザー」セグメントの設定方法

セグメントの条件設定は、図8緑枠部分で行う。1つ目の「9時台~11時台に閲覧したユーザー」セグメントの設定が図9だ。

図9:「9時台~11時台に閲覧したユーザー」のセグメント

ユーザーベースなので、フィルタは「ユーザー」「含める」と指定(図9赤枠部分)すればよい。そしてその下は「9時台~11時台」という条件を指定したいので、まず「時」「=」「09」と指定(図9青枠部分)し、右横にある「OR」(図9緑枠部分)をクリックする。その下の条件指定を「時」「=」「10」図9紫枠部分)とし、同様に11時の指定も行う。「9時台~11時台に閲覧したユーザー」というセグメント名を付け、「保存」をクリックしよう(図8黒枠部分)。

1桁の時間帯で注意しなければならないのは、「時」「=」「9」としても9時台とは認識してくれないところだ。基本的に1桁の時間帯は、数値の「9」でなく、文字列の「09」として扱われているのだ。ただし「時」「≥」「9」のような不等号で9時以降を指定することは可能で、この場合は数値として認識してくれるようだ。

「午後の時間帯(14時台~16時台)に購入したユーザー」セグメントの設定方法

2つ目の「14時台~16時台に閲覧したユーザー」のセグメントも同様にして作成しよう(図10)。

図10:「14時台~16時台に閲覧したユーザー」のセグメント

セグメントの準備はこれで完了だ。

情報収集ユーザーにも時間帯別の利用行動パターンがあるのか、セグメントを使って検証するには?

それでは、平日に絞り込んであるカスタムレポート(図5)に、「9時台~11時台に閲覧したユーザー」のセグメント(図11赤枠部分)と「14時台~16時台に閲覧したユーザー」のセグメント(図11青枠部分)を追加で掛けたレポートを見てみよう。それが図11だ。

図11:平日に絞り込んであるカスタムレポートに、2つののセグメントを掛けた画面

「9時台~11時台に利用したユーザー(オレンジ色の折れ線)」はその他の時間帯での利用は少なく、逆に「14時台~16時台に利用したユーザー(緑色の折れ線)」は午前中の利用は多くない。このサイトのユーザーに関して言えば、利用時間帯はそれほど変動することなく、行動パターンは固定化されていることが伺えた。

このサイトでは固定の曜日や時間にメルマガを出すようなことをしていないが、冒頭にも触れたように個々人の利用パターンに寄り添ったきめ細かいメール配信をすることで、多くの利用を誘導できるかもしれない。

ただ、気を付けなければいけないのは、1ユーザーあたりの訪問頻度だ。集計対象期間内における1ユーザーあたりの訪問頻度が1,2回など非常に低い場合は、そもそも該当時間帯に利用したユーザーが1度しか訪問していない可能性が高くなるので、図11のような現象は単に「当たり前」な結果だと言えるかもしれないという点だ。ある程度訪問頻度が高いサイトで試してほしい。

◇◇◇

2015年の連載は今回で最後で、次回は2016年1月7日から連載を再開する。引き続きご愛読いただきたい。

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