Googleアナリティクス セグメント100選
毎年継続購入してほしい製品のユーザーを分析して、さらなる売上増につなげるには?(第67回)

1年に1度、更新・購入をしてもらう製品・サービスで、前年度のサイト訪問、購入状況を分析して、次年度の集客戦略に活用する方法を解説する。

1年に1度、更新・購入をしてもらう製品・サービスで、前年度の状況を分析し、大幅な売上増を目指す集客施策を練り上げたい。

バレンタインやクリスマスなど年に一度しかないイベントは、関連商戦の販売業者にとって、その成否は死活問題だろう。また、年賀状ソフトや会計ソフト、アンチウイルスソフトなど、1年に1度の更新モデルを提供しているようなサービス事業者も年度変わりの時期が非常に重要な時期になるだろう。

そんな1年に1度のイベントも、きちんと前年の反省を今回に活かすべく、分析と施策を練り上げただろうか。いつものことと惰性に流されて、今ひとつの効果しか出していないのではないか。こういったモデルでは、また思い出してもらう、あるいは継続してもらうということが大事だ。

そこで年に1度迎えるイベントの重要なユーザー群を分析し、しっかり対処したいときに利用できるセグメントを紹介しよう。

  • 特定の時期(たとえば年度末)にコンバージョン(トランザクション)したユーザー

なぜ継続が重要かといえば、新規ユーザーの獲得コストは、既存顧客維持コストの何倍にもなるからだ。ネットの集客環境は1年でガラッと変わることはあるだろうが、しっかり前年の反省をもとに準備をすれば、多少の失敗はあっても後悔することは少なくて済む。

年度末にコンバージョンしたユーザーを分析するセグメントの作り方

標準に用意されているセグメントには今回紹介するセグメントは存在しないので、新しいセグメントを作成していく必要がある。

まずレポート画面の上部にある「+セグメント」(図1赤枠部分)のエリアをクリックしよう。ブラウザ表示の横幅が狭い場合は、すべてのセッション(図1青枠部分)の下に並んで表示される。

図1:「+セグメント」をクリックする

「+セグメント」(図1赤枠部分)のエリアをクリックすると、図2のようなセグメントの機能が表示されるので、左上にある「+新しいセグメント」(図2赤枠部分)をクリックして新規セグメントを作成していこう。

図2:セグメント機能(グリッド表示)
注:一覧表示(図2青枠部分)を選択している場合や、自分ですでにカスタムセグメントを作成している場合などでは、図2と同じ見え方にはならない。

新しいセグメントを作成する初期画面では「ユーザー属性」(図3赤枠部分)が選択されているが、今回作成するセグメントでは「条件」(図3青枠部分)を選択しよう。図3はその「条件」を選択した画面だ。

図3:「条件」分類のセグメントの画面

今回のセグメントの条件設定は、図3緑枠部分で行う。

今回設定するセグメントは「特定の時期にコンバージョンしたユーザー」で、これは図4のような設定内容になる。

図4:「2014年3月にコンバージョンしたユーザー」セグメントの設定内容

ユーザーベースのセグメントなので、フィルタは「ユーザー」「含める」と指定(図4赤枠部分)しよう。

「特定の期間」で絞り込みを行うときに選択するディメンションが「セッション日(YYYYMMDD)」図4青枠部分)だ。ここでその「特定の期間」を指定する。今回の例では2014年3月の1ヵ月間を選択したかったので、図4緑枠部分のように「次の期間内」「2014/03/01」「2014/03/31」と指定したが、もちろん各自のニーズにあわせて設定してほしい。

さらに、[AND]図4黒枠部分)をクリックし、下に現れる設定項目で、「目標の完了数」「ユーザーごと」「>」「0」を選択する(図4紫枠部分)。これで指定した期間に1度でもコンバージョンしたことがあるユーザーを指定することになる。複数目標設定している場合は、該当の目標の完了数を選択しよう。指標名の最後に「(目標×の完了数)」と付いたものがあるはずだ(×は目標設定の番号)。

このような内容を指定して、「2013年度末コンバージョンユーザー」というセグメント名を付け、「保存」をクリックしよう(図3黒枠部分)。

年度末にトランザクション(購入)したユーザーを分析するセグメントの作り方

Googleアナリティクスでトランザクション情報を使ってeコマースサイトのデータを分析にするには、あらかじめ「eコマースのトラッキングコード」を設定しておく必要がある。詳しくは、以下の記事を参照してほしい。

「特定の時期にトランザクション(購入)したユーザー」は、同様にして図5のように設定しよう。

図5:「2014年3月にトランザクションしたユーザー」セグメントの設定内容

最後の条件指定が異なるだけだ。コンバージョンは「目標の完了数」だったが、トランザクションであれば「トランザクション数」の指標を選択(図5赤枠部分)すればよい。あとはすべて図4と同じだ。

前々年度末(2014年3月)時点のユーザーの状況を確認しておくには?

次にこのセグメントの活用方法を見ていこう。まず基準になる2014年3月時点の状況を確認しておこう。2014年3月を対象期間にし、[ユーザー]>[サマリー]レポートに該当のセグメントを掛ける(図6赤枠部分)。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[ユーザー]をクリックする
  3. メニューが開くので、[サマリー]を順にクリックする
  4. 今回作成したセグメントを「適用」する(図6赤枠部分)
図6:[ユーザー]>[サマリー]レポートに該当のセグメントを掛けた画面

まず上部の折れ線グラフから読み取れるのは、コンバージョンしたユーザーの集客が、中旬の時期(図6青枠部分)に集中していることだ。

コンバージョンしたセッションのセグメントと比較すれば、正確に状況が把握できるはずだが、このケースではおそらく、集客と同時にすぐコンバージョンした割合が高いのではないかと想像できる。少し検討を要する商品・サービスであれば、このピークの後にもダラダラとそれなりのアクセスが期待できそうなものだからである。

このサイトで扱っているのは、確かに競合と比較するようなサービスでもないので、多分集客の流れでそのままコンバージョンまで誘導できているのではないか、この3月中旬の集客はおもにメルマガなのではないか、などと考えながら次に見ていくデータを選択していこう。

前々年度末コンバージョンしたユーザーがどこから訪問してきていたのか、分析するには?

次に同年同月の[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照元/メディア]レポートに該当のセグメントを掛ける(図7赤枠部分)。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[集客]をクリックする
  3. メニューが開くので、[すべてのトラフィック]>[参照元/メディア]を順にクリックする
  4. 今回作成したセグメントを「適用」する(図7赤枠部分)
図7:[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照元/メディア]レポートに該当のセグメントを掛けた画面

コンバージョン数の多くは上位3位までの「参照元/メディア」で占められていた(図9青枠部分)。具体的には「ソーシャルメディア」「検索エンジン」「ノーリファラー」である。

この例では当初の予想と反して、メルマガによる集客がほとんど確認できず、ソーシャルメディアの影響が大きいということがわかった。

もう少し踏み込んで分析するには、「参照元」と「ランディング ページ」の組み合わせを見ればよい。図7の[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照元/メディア]レポートで「セカンダリ ディメンション」に「ランディング ページ」(図8赤枠部分)を指定したのが図8だ。

図8:[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照元/メディア]レポートの「セカンダリディメンション」に「ランディング ページ」を選択し、該当のセグメントを掛けた画面

「参照元/メディア」と「ランディング ページ」の組み合わせ(図8青枠部分)で見れば、

  • ソーシャルからどのページへ誘導したのか
  • 検索エンジンからはどのページに来るのか

というこまでわかるので、ユーザーのサイト訪問動機がより生々しく想像できる。

前々年度末にコンバージョンしたユーザーは、どのページを閲覧したのか、分析するには?

そして次は同年同月に閲覧したページを見ていこう。[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートに該当セグメントを掛ければよい(図9赤枠部分)。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[行動]をクリックする
  3. メニューが開くので、[サイト コンテンツ][すべてのページ]を順にクリックする
  4. 今回作成したセグメントを「適用」する(図9赤枠部分)
図9:[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートに該当セグメントを掛けた画面

ランディング ページや申し込み関係のページが多くあるのは当然として、

  • その他にどのようなページを見ているのか
  • コンバージョンに対して後押しをしたページがどこなのか

を調べておこう。ヘルプページやFAQ、利用規約のようなページは重要なのか、ほかにユーザーが気にしてみているコンテンツがあるだろうか(図9青枠部分)。滞在時間(図9緑枠部分)の長い気になるページはないだろうか? ページの価値(図9黒枠部分)が意外に高いページはないだろうか?

前年度末(2015年3月)のコンバージョン状況を確認するには?

次はこれらに対して、前年度末である2015年3月(図10赤枠部分)の状況はどうだったのかを反省してみよう。当然何割かは継続契約するはずだから、[コンバージョン]>[目標]>[サマリー]レポートに該当セグメントを掛けた(図10青枠部分)。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[コンバージョン]をクリックする
  3. メニューが開くので、[目標][サマリー]を順にクリックする
  4. 該当のセグメントを「適用」する(図10青枠部分)
図10:[コンバージョン]>[目標]>[サマリー]レポートに該当セグメントを掛けた

しかし何と継続モデルなのに1年後はゼロ(図10緑枠部分)。信じがたいが現実は受け入れなければいけない。1年前コンバージョンしたことで完全に気を許してしまったようだ。

[ユーザー]>[サマリー]レポートに該当のセグメントを掛け、年度末から5ヵ月後の8月前後を見てみよう(図11)。

本来は年度末から12ヵ月の推移を見たいのだが、ユーザーベースのセグメントは最大3ヵ月までしか表示できないので、ここでは変化のあった部分を抽出した。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[ユーザー]をクリックする
  3. メニューが開くので、[サマリー]を順にクリックする
  4. 今回作成したセグメントを「適用」する(図11赤枠部分)
  5. 期間を「2014/07/01 - 2014/09/30」に変更する
  6. 指標を「ユーザー」に変更(図11緑枠部分)
  7. 表示単位を「月」に変更(図11黒枠部分)
図11:[ユーザー]>[サマリー]レポートに該当のセグメントを掛け、年度末から5ヵ月後である8月頃を表示した画面

すっかりアクティビティが急に減少していることがわかった。なぜこの時に気が付いて手当しなかったのか悔やまれる。

もし3割でも更新してくれていたのであれば、前々年度末で見てきた集客状況とコンテンツの閲覧状況と前年度末のそれを比較して、1年後に追加でおこなった施策の成果の検証と反省をおこなうところだ。今回の例ではそれも叶わなかった。新規顧客開拓コストは既存顧客維持コストの何倍にもなるということを肝に銘じて、毎回反省を欠かさないことが重要だ。読者のみなさんは、この例を他山の石としていただきたい。

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