Googleアナリティクス セグメント100選
メルマガを配信停止するユーザーが突然増えた! その原因を探りたい(第59回)

メルマガ配信停止ユーザーが無視できないぐらい増えたときに、その原因を探り、メルマガやサイトを改善するためのヒントを得たい。

メルマガ配信停止ユーザーが無視できないぐらい増えたときに、その原因を探り、メルマガやサイトを改善するためのヒントを得たい

Web解析で重要なのは、計数評価という反省を次の施策に生かすことだ。反省には2つの方向性がある。

  • 1つは、成功要因を探って、それを拡大、横展開していくこと。
  • 1つは、失敗に学び、同じ過ちを繰り返さず、できれば改善のヒントを得るようにすること

今回は、メールマガジン(メルマガ)に関して、その失敗から学ぶ方法の1つの取り組みを紹介する。

eコマースサイトでもメディアサイトでもB2Bサイトでも、その会社(サイト)が発行しているメルマガは重要なマーケティングツールだ。潜在顧客を顧客化するためのツールになるし、また、既存顧客をロイヤルカスタマー(お得意様)にするためのツールにもなる。

いずれにしても、メルマガに登録してくれている顧客とは、継続的な接点を持つことができるため、サイト側としては、できるだけ長いあいだ登録しておいてもらいたい、というのが本音だろう。

サイトによっては、メルマガの配信停止・登録解除をさせないために、解除手続きを難しくしているところもあるようだが、それは本末顚倒だろう。

解除手続きはできるだけ簡単にし、むしろ、ユーザーが嫌になったタイミングを正確にキャッチし、こちらの何が悪かったのか、何か改善に使えるヒントはないのかを正しく分析する方がよほど有効なのではないだろうか。

そこで今回紹介するのは、以下のセグメントだ。

  • 特定の年月にメルマガ登録解除を行ったユーザー

「特定の年月」というのは、たとえば「2015年5月」というように、1か月単位で指定して、そのユーザーが過去どのような行動を取っていたかを分析するためのセグメントだ。

ただ注意していただきたいのは、ある程度のボリュームがなければ失敗のパターンも把握しにくいので、最低でも、登録解除がひと月に数十件あって、分析する意味のある場合に実施していただきたい。メルマガ登録と解除の出入りが激しいような場合に、より有効な分析になるだろう。

メルマガ登録解除を行ったユーザーを分析するセグメントの作り方

標準に用意されているセグメントには今回紹介するセグメントは存在しないので、新しいセグメントを作成していく必要がある。

まずレポート画面の上部にある「+セグメント」(図1赤枠部分)のエリアをクリックしよう。ブラウザ表示の横幅が狭い場合は、すべてのセッション(図1青枠部分)の下に並んで表示される。

図1:「+セグメント」をクリックする

「+セグメント」(図1赤枠部分)のエリアをクリックすると、図2のようなセグメントの機能が表示されるので、左上にある「+新しいセグメント」(図2赤枠部分)をクリックして新規セグメントを作成していこう。

図2:セグメント機能(グリッド表示)
注:一覧表示(図2青枠部分)を選択している場合や、自分ですでにカスタムセグメントを作成している場合などでは、図2と同じ見え方にはならない。

新しいセグメントを作成する初期画面では「ユーザー属性」(図3赤枠部分)が選択されているが、今回作成するセグメントでは「条件」(図3青枠部分)を選択しよう。図3はその「条件」を選択した画面だ。

図3:「条件」分類のセグメントの画面

今回のセグメントの条件設定は、図3緑枠部分で行う。

今回作成したいセグメントは「特定の年月にメルマガ登録解除を行ったユーザー」だ。「特定の年月」はたとえば2015年5月ということにしよう。図4のように設定する。

図4:「2015年5月にメルマガ登録解除を行ったユーザー」セグメントの設定内容

ユーザーベースのセグメントなので、フィルタは「ユーザー」「含める」と指定(図4赤枠部分)しよう。

「特定の期間」で絞り込みを行うときに選択するディメンションが「セッション日(YYYYMMDD)」図4青枠部分)だ。この設定画面でその「特定の期間」を指定する。今回の例では2015年5月の1か月間を選択したかったので、図4緑枠部分のように

  • 「次の期間内」「2015/05/01」「2015/05/31」

と指定した。

さらに、[AND](図4黒枠部分)をクリックし、下に表れる設定項目で、

  • 「ページ」「完全一致」「/mail/delete.php」図4紫枠部分)

とする(「/mail/delete.php」の部分は、自社サイトの「メルマガ配信解除作業完了ページ」のパス名を指定してほしい)。これで2015年5月にメルマガ解除したユーザーを指定したことになる。

このような内容を指定して、「2015年5月のメルマガ解除ユーザー」というセグメント名を付け、「保存」をクリックしよう(図3黒枠部分)。これで新規セグメント作成作業は終了だ。

メルマガ解除ユーザーが過去3か月、どれくらいサイトを訪問してきていたか、分析するには?

まずは、2015年5月にメルマガ解除ユーザーの過去3か月のサイト訪問状況から調べてみよう。[ユーザー]>[サマリー]レポートに先ほど作ったセグメントを掛け(図5赤枠部分)、メルマガ解除当月を含めた過去3か月を対象期間に設定しよう(図5青枠部分)。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[ユーザー]をクリックする
  3. メニューが開くので、[サマリー]をクリックする
  4. 「2015年5月のメルマガ解除ユーザー」セッションのセグメント(図5赤枠部分)を適用する
  5. レポート期間に過去3か月を指定する(図5青枠部分)
図5:[ユーザー]>[サマリー]レポートに該当セグメントを掛けた画面

残念ながらユーザーベースのセグメントは最大3か月(正確には93日)しか掛けられないので、これを何度か繰り返して過去1年以上の訪問状況を確認する作業を続けよう。これを行うことによって、メルマガ解除ユーザーのサイト利用状況がどのあたりから減少傾向を見せたのかを確認するのだ。

メルマガを解除したユーザーは、いつメルマガ登録していたのか、確認するには?

次に、メルマガを解除してしまったユーザーが、どのタイミングでメルマガに登録していたのか確認しておこう。

この情報を調べるには、メルマガ登録を目標設定してあれば(図6)、コンバージョン系のレポートで簡単に確認できる。

図6:「目標」の設定

以下では、メルマガ登録が目標設定されていることを前提に解説する(そうでなければ、サイトコンテンツ系のレポートでメルマガ登録URLにフィルタするなどして確認してほしい)。

目標の設定方法

念のために、目標設定に関して簡単に補足しておこう。レポート上部の「アナリティクス設定」をクリックし、ビューの設定(図6赤枠部分)の列にある項目の中の「目標」(図6青枠部分)をクリックする。

そこで出てきた画面の左上にある「+新しい目標」をクリックすると、図7のような目標設定の画面になる。

図7:新しい目標の設定画面

ここで目標の名前を付け(図7赤枠部分)、「タイプ」の選択肢から「目標」図7青枠部分)をクリックし、「次のステップ」図7緑枠部分)をクリックする。

もし「メルマガ登録完了ページ」が「/mail/thanks.php」だった場合は、図6緑枠部分のように、このページを目標に記述すればよい。ここは各自のサイトのパス名を指定してほしい。

コンバージョン系で見るレポートは[コンバージョン]>[サマリー]レポートに該当セグメントを掛けた(図8赤枠部分)ものだ。これもやはり中長期の傾向を見る必要があるので、面倒だが3か月ずつ集計期間を選択(図8青枠部分)して数値をつなげていってほしい。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[コンバージョン]をクリックする
  3. メニューが開くので、[目標][サマリー]をクリックする
  4. 「2015年5月のメルマガ解除ユーザー」セッションのセグメント(図8赤枠部分)を適用する
  5. レポート期間に過去3か月ずつ指定する(図8青枠部分)
図8:[コンバージョン]>[目標]>[サマリー]レポートに該当セグメントを掛けた画面

他の目標も設定してある場合は、グラフ左上のプルダウン(図8緑枠部分)からメルマガ登録の目標だけを選択すればよい。「目標1」に設定してあるのであれば、「目標1の名前(目標1の完了数)」という項目があるはずなので、それを選択しよう。そのうえで折れ線グラフ(図8黒矢印)の各月の数値を記録していけばよい。

バラつきが結構あるのだと思うが、すぐに飽きてメルマガ解除してしまったユーザーと、長年寄り添ってくれたユーザーがどんなバランスで存在しているのかを確認しておきたい。

メルマガ解除ユーザーが、どれぐらいメルマガのリンクをクリックしてくれていたのか、確認するには?

次はメルマガに記載されたリンクによるサイトへの訪問行動の変化を見ていこう。これも3か月単位で中長期にトレンドを把握していく。

ただし、この分析をするには「ダミーパラメータ」という方法を利用して、リファラ(参照元)情報とは別の方法でメールマガジンからの訪問であることをGoogleアナリティクスのデータに反映させるようにしている必要がある。

その詳細については、下記を参照してほしい。

以下では、ダミーパラメータの設定がされていることを前提に解説する。

[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照元/メディア]レポートで、メルマガによるサイト訪問の項目(たとえば「参照元/メディア」の組み合わせが「magazine/email」など)を選択(図9赤枠部分)したうえで、集計期間を3か月間(図9青枠部分)にして、このセグメントを掛けよう(図9緑枠部分)。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[集客]をクリックする
  3. メニューが開くので、[すべてのトラフィック][参照元/メディア]をクリックする
  4. 「参照元/メディア」(折れ線グラフの下のデータ一覧表示部)の項目のうち、該当の「magazine/email」をクリックする(図9赤枠部分で絞り込まれたことが確認できる)
  5. 「2015年5月のメルマガ解除ユーザー」セッションのセグメント(図9赤枠部分)を適用する
  6. レポート期間に過去3か月ずつ指定する(図9青枠部分)
図9:[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照元/メディア]レポートでメルマガからの集客に絞って、該当のセグメントを掛けた画面

メルマガ解除の時期に近づくにつれて、メルマガからの訪問が少なくなり、関心が薄れていっているのが自然だと思うが、はたしてそのとおりに行動しているのだろうか。見るべきポイントとしては、

  • どの程度前からメルマガからの訪問は落ち始めているか
  • たとえばRSSなど違う方法によるサイト訪問が増えていたりしないか

などが挙げられる。もし違う方法によるサイト訪問が増えているのであれば、利用手段を変えただけでメルマガ解除が必ずしも悪いことだとは断定できないかもしれない。

メルマガ解除ユーザーの見ていたコンテンツに、時間の推移による変化は見られるか、確認するには?

そして最後は[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートに、このセグメントを掛けよう(図10赤枠部分)。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[行動]をクリックする
  3. メニューが開くので、[サイト コンテンツ][すべてのページ]をクリックする
  4. 「2015年5月のメルマガ解除ユーザー」セグメント(図10赤枠部分)を適用する
図10:[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートに該当のセグメントを掛けた画面

メルマガ登録の頃とメルマガ解除の頃を比較してみて、ユーザーの見ているコンテンツ(図10青枠部分)に違いがあるだろうか。いくつか時期をずらして比較してみよう。

またメルマガで紹介しているコンテンツとの乖離(かいり)はあるだろうか。単にアクティビティが段々薄くなっているだけだろうか。さまざまな仮説に照らし合わせて見てみるとよいだろう。

ユーザーベースのセグメントは、一度に掛けられる期間が3か月と短いので、中長期の動きを追っていくのは面倒だし、今回はさらに「セッション日(YYYYMMDD)」のセグメントで指定できる期間が最大1か月と短い。メルマガ解除の時期による傾向の違いがあると想定できる場合は、さまざまな時期のメルマガ解除セグメントを作成していかなければならないという面倒さもある。

このようなことから、冒頭にも書いたようにメルマガ解除ユーザーが無視できないほど多く出現して、事業にある程度のインパクトを及ぼすのでなければ、いたずらに分析のための分析をする必要はないだろう。

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