Googleアナリティクス セグメント100選
コンバージョン率10倍!? B2Bサイトでユーザーがシナリオどおり動いているか確かめる方法(第56回)

想定した行動シナリオと動線が、実際のユーザーの動きとズレていないか、シナリオの効果はどうかを確認するセグメントを紹介

B2Bサイトで、ユーザーがどれぐらいユーザーシナリオどおりに行動しているのか、確認したい。

B2Bビジネスでは、商談成立までのプロセスは多岐にわたる。展示会や無料セミナーなどのオフラインでのイベント参加から、Webサイトにおけるホワイトペーパーのダウンロードや資料請求、また、電話セールスや具体的な提案での訪問などのオフラインと、オンラインやオフラインを行き来しながら顧客とコミュニケーションする接点や順番は複雑化している。

Webサイトに限定しても、何らかのユーザー行動の順番をある程度想定して行動動線を意識してしてサイトを作成しているのではないだろうか。

そこで今回は、ユーザーが本当に、そんなユーザー行動シナリオどおりに行動してくれているのか、そしてシナリオどおりに行動したユーザーのコンバージョン率は他と比べてどうかを確認するのに適したセグメントを紹介する。

  • B2Bサイトで「ページA」(たとえば事例ページ)を見たあとに「ページB」(たとえば詳細ページ)を見たユーザー

たとえば、想定しているどの行動シナリオのパターンでも、Webサイトでのユーザー行動の順番が、次のようなものだったとする。

「導入事例ページ」を見たあとに「商品/サービスの詳細仕様ページ」を見るはずだ

そうした場合、上記のセグメントのページAを「導入事例ページ」、ページBを「商品/サービスの詳細仕様ページ」とすることで、ユーザーの行動がシナリオどおりかを確認できるわけだ。

なお、ページA、ページBの部分は、自社の実施しているオンラインやオフライン含めた各種施策やWebサイトで展開しているコンテンツに応じてアレンジしてほしい。

ユーザー行動シナリオどおりに行動してくれているのかを確認するセグメントの作り方

標準に用意されているセグメントには今回紹介するセグメントは存在しないので、新しいセグメントを作成していく必要がある。

まずレポート画面の上部にある「+セグメント」(図1赤枠部分)のエリアをクリックしよう。ブラウザ表示の横幅が狭い場合は、すべてのセッション(図1青枠部分)の下に並んで表示される。

図1:「+セグメント」をクリックする

「+セグメント」(図1赤枠部分)のエリアをクリックすると、図2のようなセグメントの機能が表示されるので、左上にある「+新しいセグメント」(図2赤枠部分)をクリックして新規セグメントを作成していこう。

図2:セグメント機能(グリッド表示)
注:一覧表示(図2青枠部分)を選択している場合や、自分ですでにカスタムセグメントを作成している場合などでは、図2と同じ見え方にはならない。

新しいセグメントを作成する初期画面では「ユーザー属性」(図3赤枠部分)が選択されているが、今回作成するセグメントでは「シーケンス」図3青枠部分)を選択しよう。図3はその「シーケンス」を選択した画面だ。

図3:「シーケンス」分類のセグメントの画面

今回のセグメントの条件設定は、図3緑枠部分で行う。

今回作成したいセグメントは「導入事例ページ閲覧のあとに商品/サービスの詳細仕様ページを見たユーザー」だ。図4のように条件指定しよう。

図4:「導入事例ページ閲覧のあとに商品/サービスの詳細仕様ページを見たユーザー」セグメントの設定内容

今回はユーザーベースのセグメントなので、

  • 「フィルタ」は、「含める」「ユーザー」図4赤枠部分)

を選択する。

  • 「シーケンスの開始」は「すべての接点」図4青枠部分)

とする。その下の

  • 「ステップ1」は、「ページ」「先頭が一致」「/case/図5緑枠部分)

とする。「/case/」ディレクトリのページ群には「商品/サービスのユーザー導入事例」があるものとして、その導入事例ページを見たという意味になる。

続いて、その下の「ステップを追加」図4黒枠部分)をクリックする。ここは「の次のステップは」「の直後のステップは」の2つの選択肢があるが、ここでは単純な閲覧の前後関係だけの緩い条件とするため、「の次のステップは」を選択(図4黒枠部分)する。

その下の

  • 「ステップ2」は、「ページ」「先頭が一致」「/product/detail/」図5黄枠部分)

とする。「/product/」ディレクトリのページ群には商品/サービス紹介ページ群が格納されており、その下の階層の「/product/detail/」に詳細仕様ページがあるものとして、その商品/サービスの詳細仕様ページを見たという意味になる。

このような設定を行えば、集計期間中の閲覧ページの読まれた順番の条件でセグメントできる。たとえば同じセッション内におけるページ閲覧の順番が合致してもよいし、セッションが別でも閲覧の順番が合致していればよいセグメントということだ。

気を付けたいのは、長期検討商材で、ユーザー行動シナリオが長期間にわたる場合を想定しているなら、集計対象期間を長めに取る方がよいということだ。検討期間や前後の閲覧間隔が短いと想定できるのであれば、1か月程度の集計期間でも問題ないだろう。

これでそのセグメントの名前を「事例ページ→商品詳細ページ」とでも名付けて、「保存」ボタン(図3黒枠部分)をクリックする。これで新規セグメント作成作業は終了だ。

該当セグメントの量的な重要度を、相対的に確認するには?

次にこのセグメントの活用方法を見ていこう。まずは[ユーザー]>[サマリー]レポートに該当のセグメントを追加で掛けよう(図5赤枠部分)。今回のケースでは短期商材ではないので、少し長めの3か月間を集計対象期間に設定してみた。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[ユーザー]をクリックする
  3. メニューが開くので、[サマリー]をクリックする
  4. 今回作成したセグメントを「適用」する(図5赤枠部分)
図5:[ユーザー]>[サマリー]レポートに該当のセグメントを追加で掛けた画面

該当セグメントが相対的にどの程度のボリューム感があるのか(図5青枠部分)をまず確認しておく。この例では、思いどおりのシナリオ通りに行動する人はそれほど多くはなく、全体の6%程度だった。

続いて、「ページ/セッション」や「平均セッション時間」「直帰率」「新規セッション率」の指標(図5緑枠部分)を全体と該当セグメントで見比べておこう。

シナリオに沿って、導入事例ページ閲覧のあとに商品/サービスの詳細仕様ページを見たという、おそらく理想形に近い人たちが対象になるので、当然「ページ/セッション」が多く、「平均セッション時間は」長く、「直帰率」は低く、「新規セッション率」は低いのが普通だが、実際のところそうなっているだろうか。

該当するユーザーはどの集客チャネルから来訪しているのかを確認するには?

次次はこのシナリオどおりに行動するユーザーを連れてきた集客チャネルはどこか、[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照元/メディア]レポートに該当セグメントを追加で掛けよう(図6赤枠部分)。該当セグメントの特徴がわかるように、「すべてのセッション」セグメントより前に該当セグメントを掛けるのがよい。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[集客]をクリックする
  3. メニューが開くので、[すべてのトラフィック][参照元/メディア]を順にクリックする
  4. 今回作成したセグメントを「適用」する(図6赤枠部分)
  5. 「すべてのセッション」セグメントを「適用」する
図6:[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照元/メディア]レポートに該当のセグメントを追加で掛けた画面

上記のセグメントの順番に掛ければ、該当セグメントの割合の高い順に並んでいるので、全体と比較して該当セグメントの含有率(図6青枠部分)が相対的に高い割合になっている「参照元/メディア」がないかを確認しよう。

この例では、ソーシャルメディアからの集客が該当セグメントの割合が相対的に高く、こちらは「事例ページ」閲覧の方に対する集客のきっかけになっているのではないかとの仮説がでてきた。

とは言っても、上位2位までで全体の方は7割、該当セグメントを掛けた方でも6割を占め、1位は検索エンジン、2位はノーリファラーだった。おそらく、事例ページは検索エンジンで見つけて直接閲覧、商品詳細ページはサイトをブックマークなどしておいてからの訪問での閲覧だったのではないかと考えられる。

さらにコンバージョンは、資料請求などのWebサイトでの行動シナリオの最終局面を設定しておけば、前段のシナリオを通過した人の成果までの全貌を見渡すことが可能だ。今回のケースでは、該当セグメントを掛けた方のコンバージョン率が10倍くらい高いという思惑どおりの結果図6黒枠部分)になっていた。

該当するユーザーがよく閲覧しているページに、意外なページがないか確認するには?

次に[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートに該当セグメントを掛けよう(図7赤枠部分)。こちらも該当セグメントの特徴がわかるように、「すべてのセッション」セグメントより前に該当セグメントを掛けるのがよい。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[行動]をクリックする
  3. メニューが開くので、[サイト コンテンツ][すべてのページ]を順にクリックする
  4. 今回作成したセグメントを「適用」する(図7赤枠部分)
  5. 「すべてのセッション」セグメントを「適用」する
図7:[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートに該当のセグメントを追加で掛けた

上位閲覧ページには当然、該当セグメントの条件対象になっている「事例ページ」と「商品詳細ページ」が存在している(図7青枠部分)はずで、それ以外に注目すべきページの閲覧がないかを見るのが、ここでの目的だ。意外ではなかったページとしてはトップページが1位に存在していた(図7緑枠部分)。

集客のところで「商品詳細ページはサイトをブックマークなどしておいてからの訪問での閲覧だったのではないか」との仮説を立てたが、サイトのトップページをブックマークしたと考えれば合点がいく。これはこじつけかもしれないが、仮説検証で1つ1つこのように傍証を繰り返していこう。

Googleタグマネージャでユニバーサル アナリティクスを実装する方法を詳しく解説する講座(2016/4/19)申し込み受付中。詳細とお申し込みはこちらから

この記事が役に立ったらシェア!
tweet51このエントリーをはてなブックマークに追加
みんなが読んでるWeb担メルマガで、あなたも最新情報をチェック
  • SEOやアクセス解析のなどノウハウをゲット
  • 事例やインタビューも見逃さない
  • 要チェックのセミナー情報も届く
  • 編集長コラムを一足先に読める
日本赤十字社 東日本大震災 義援金募集
みんなが読んでるWeb担メルマガで、あなたも最新情報をチェック
  • SEOやアクセス解析のなどノウハウをゲット
  • 事例やインタビューも見逃さない
  • 要チェックのセミナー情報も届く
  • 編集長コラムを一足先に読める

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

CPA
顧客獲得単価を意味する略語。新規顧客を獲得するのに、1人あたりいくらかかったかを ... →用語集へ

連載/特集コーナーから探す

インフォメーション

Web担のメルマガを購読しませんか?
Web担の記事がコンパクトに毎週届くメールマガジン「Web担ウィークリー」は、10万人が読んでいる人気メルマガ。忙しいあなたの情報収集力をアップさせる強い味方で、お得な情報もいち早く入手できます。

Web担に広告を掲載しませんか?
購読者数10万人のメールマガジン広告をはじめとする広告サービスで、御社の認知向上やセミナー集客を強力にお手伝いいたします。

サイトマップ
RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]

GOLD SPONSOR
さくらインターネット株式会社株式会社KDDI ウェブコミュニケーションズ株式会社日本レジストリサービスオープンテキスト株式会社トランスコスモス株式会社株式会社ハイパーボックスDomain Keeper
SPONSOR
株式会社キノトロープ株式会社アイレップ株式会社ニューズ・ツー・ユーシックス・アパート株式会社ウェブアンテナ株式会社サイバーエージェント富士通株式会社Sitecore