Googleアナリティクス セグメント100選
サイト内回遊分析を、簡単・短時間にGoogleアナリティクスでできるセグメントを紹介(第50回)

ユーザーフローなどの逐一のページ遷移分析を使わずに、サイト内の回遊状況を把握する方法を解説する。

ユーザーのサイト内回遊状況を把握して、回遊を促進するためのヒントを発見したい。ただし、複雑で手間も時間も掛かる方法ではなく

サイトの回遊状況を適切に把握することは、意外と難しい。ユーザーフローなどの逐一のページ遷移分析は、細かすぎて問題点や特徴把握が難しいと、筆者は感じている。

コンテンツの閲覧特性は「ランディングページ」と「そこからの回遊のパターン」が重要になるのだが、[行動]>[サイト コンテンツ]>[ランディング ページ]レポートで1ページ1ページその特性を把握していたら、こちらも細かすぎてキリがないという問題を抱えている。

では、[行動]>[サイト コンテンツ]>[ディレクトリ]レポートではどうだろうか? こちらも、ある程度大雑把にコンテンツ閲覧の傾向を見ることはできるが、残念ながらこのレポートはユーザーの関心の高いコンテンツを相対的に把握するくらいまでのことしかできない。

最近は「コンテンツ グループ」という機能で、ページのグルーピングを自由にできるようにもなっているが、セグメント機能を使ってコンテンツ回遊を促進するためのヒントを発見するためのうまい方法はないものだろうか。

そこで今回考えたのが次のセグメントだ。

  • ランディング ページが特定ディレクトリのセッション

つまり、特定のグループのコンテンツから閲覧し始めた人に絞って、サイト内の回遊を分析・比較すれば楽なのではないかということだ。

「ランディング ページが特定ディレクトリのセッション」セグメントの作り方

標準に用意されているセグメントには今回紹介するセグメントは存在しないので、新しいセグメントを作成していく必要がある。

まずレポート画面の上部にある「+セグメント」(図1赤枠部分)のエリアをクリックしよう。ブラウザ表示の横幅が狭い場合は、すべてのセッション(図1青枠部分)の下に並んで表示される。

図1:「+セグメント」をクリックする

「+セグメント」(図1赤枠部分)のエリアをクリックすると、図2のようなセグメントの機能が表示されるので、左上にある「+新しいセグメント」(図2赤枠部分)をクリックして新規セグメントを作成していこう。

図2:セグメント機能(グリッド表示)
注:一覧表示(図2青枠部分)を選択している場合や、自分ですでにカスタムセグメントを作成している場合などでは、図2と同じ見え方にはならない。

新しいセグメントを作成する初期画面では「ユーザー属性」(図3赤枠部分)が選択されているが、今回作成するセグメントでは「条件」(図3青枠部分)を選択しよう。図3はその「条件」を選択した画面だ。

図3:「条件」分類のセグメントの画面

今回のセグメントの条件設定は、図3緑枠部分で行う。

今回作成したいセグメントは「ランディング ページが特定ディレクトリのセッション」だ。図4のように条件指定しよう。

図4:「ランディング ページが特定ディレクトリのセッション」セグメントの設定内容

今回はセッションベースのセグメントなので、

  • 「フィルタ」は、「セッション」「含める」図4赤枠部分)

を選択する。その下の条件は、

  • 「ランディング ページ」「先頭が一致」「/example/」図4青枠部分)

とする。「/example/」ディレクトリ配下のページから閲覧を開始した訪問という意味だ。つまりランディング ページは1つでなくて複数あるが、同じディレクトリ配下、いわば兄弟ページたちでグルーピングしたということだ。

セグメントは何か主要な1つのディレクトリに関して作るのではなくて、複数のセグメントを作成したうえで、それらを比較するというアプローチになる。図4はその1つのディレクトリの場合のサンプルということだ。

これでそれぞれのセグメントの名前を「LPが/example/」とでも名付けて、「保存」ボタン(図3黒枠部分)をクリックする。これで新規セグメント作成作業は終了だ。以下の例では、

  • LPが/basic/(基本情報のページ群)
  • LPが/category/(カテゴリ一覧のページ群)
  • LPが/appli/(アプリ情報のページ群)

という3つのセグメントが作成してある前提で話を進める。

各セグメントの量的な重要度を、相対的に確認するには?

次にこのセグメントの活用方法を見ていこう。まずは[ユーザー]>[サマリー]レポートに該当の3つのセグメントを掛けよう(図5赤枠部分)。該当セグメントを掛けた結果、各セグメントが相対的にどの程度のボリューム感があるのか(図5青枠部分)を確認し、まずはそれぞれの量的重要度を確認しておく。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[ユーザー]をクリックする
  3. メニューが開くので、[サマリー]をクリックする
  4. 今回作成したセグメントを「適用」する(図6赤枠部分)
図5:[ユーザー]>[サマリー]レポートに該当の3つのセグメントを追加で掛けた

次にそれぞれの「ページ/セッション」や「平均セッション時間」「直帰率」「新規セッション率」の指標(図5緑枠部分)を見較べておこう。「直帰率」が低ければ回遊も増えるので、「ページ/セッション」は相対的に多くなっているはずだ。まずは回遊されるランディング ページのありかを、ざっくりとここで確認しておこう。

図5の例は、もともと回遊されないサイトのデータなので、「ページ/セッション」の指標は数字が低く、かつあまり差がない。こういう例ではあまり時間を掛けても有効な分析がしにくいのでさっさと諦めるというのも手だ。必ずしも有効な分析結果を求めるために時間を費やさないという判断も時として重要になる。

一部のヘビーユーザーのせいで、平均値が押し上げられているセグメントがないか確認するには?

それはさておき、次にチェックするのは、[ユーザー]>[行動]>[ユーザーのロイヤルティ]レポート(図6)だ。「ページ/セッション」の指標は、セグメントが掛かったとしても、その平均値を計算しているので、バラつき(分布)を見ておくことが重要だからだ。

1訪問あたりの閲覧ページ数を意味する「訪問時のページ数」のディメンションを選択(図6赤枠部分)して、該当の3つのセグメントを掛け(図6青枠部分)、ヘビーユーザーに大きく影響を受けているようなものがないかを確認しておこう(図6緑枠部分)。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[ユーザー]をクリックする
  3. メニューが開くので、[行動][ユーザーのロイヤルティ]を順にクリックする
  4. 「訪問時のページ数」をクリックする(図6赤枠部分)
  5. 今回作成したセグメントを「適用」する
図6:[ユーザー]>[行動]>[ユーザーのロイヤルティ]の「訪問時のページ数」レポートに該当の3つのセグメントを掛けた

このレポートは、「訪問時のページ数」順(図6黒枠部分)に、それぞれのセグメントのセッション数(図6緑枠部分)が表示されていて、実際のレポートは縦にずっと長くなる。このレポートでは、たとえば一番下の「訪問時のページ数が20以上」(図6では見ることができない)がもっともヘビーユーザーの集まるカテゴリーだが、そこが多数あるために平均値を上げていないかを確認する程度でよい。

コンバージョン率が高いのは、どのランディングページから閲覧を開始した訪問かを確認するには?

そして、熱心にサイト内を訪問しているだけでなく成果に結びついたのかということが大事なので、次は集客チャネルと成果を同時に見ることができる[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照元/メディア]レポートに該当の3つのセグメントを掛けよう(図7赤枠部分)。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面左側にあるメニューで、[集客]をクリックする
  3. メニューが開くので、[すべてのトラフィック][参照元/メディア]を順にクリックする
  4. 今回作成したセグメントを「適用」する(図7赤枠部分)
図7:[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照元/メディア]レポートに該当の3つのセグメントを掛けた画面

eコマースサイトであれば「コンバージョン」のプルダウン(図7紫枠部分)は「eコマース」を選択しよう。目標設定を複数している場合は、1つ1つを選択して、どの目標に対して成果を上げているのかを別々に見るのがよいだろう。

そのうえで、どのランディングページから閲覧を開始した訪問が、コンバージョン率が高いのか図7青枠部分)を比較しよう。この例では、3つ目のセグメントを掛けたコンバージョン率が他の2つの倍と抜きんでている(図7緑枠部分)ことがわかった。

コンバージョン率が高いユーザーはどのチャネルから来ているのか、確認するには?

次はこの成果を上げているチャネルはどこか、図7の表の明細部分を見ていくことにする。

図7(再掲):[集客]>[すべてのトラフィック]>[参照元/メディア]レポートに該当の3つのセグメントを掛けた画面

この例では「google / organic」つまりグーグル検索から来た場合のコンバージョンが高い(図7黒枠部分)ことにすぐ気が付く。こうなれば次はどのキーワードなのか、といったドリルダウンをしていけばよい。ある特定のキーワードだけで生じている現象なのか、全般的に成功しているのかで、考えられる施策は変わってくるだろう。

「特定のディレクトリがランディング ページ」である場合に成果が出ているということがわかったので、もう1つの分析の方向性として、今度はその成果を出しているのが「特定のディレクトリの中のどのランディングページなのか」を確認していこう。具体的には[行動]>[サイト コンテンツ]>[ランディング ページ]レポートでページ別に確認する(本稿では割愛する)。冒頭にお話ししたように、この[ランディング ページ]レポートをいきなり見に行くのではなく、まずはディレクトリ単位でざっくりあたりをつけることで、効率よく分析を進めていけるということだ。

◇◇◇

扱っている商品やサービス、記事のカテゴリーでディレクトリが分けられていれば、eコマースサイトやB2Bサイト、メディアサイトなどでもこの方法は応用できるのではないだろうか。また企業サイトなどであれば、サービス紹介、プレスリリース、企業ブログなどをグルーピングの単位として(そのグルーピングでディレクトリが分けられていればという前提はあるが)横並びにして比較して見ることができないだろうか。各自で自社サイトの分析に活かせないかどうかを考えてみていただきたい。

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