企業ホームページ運営の心得
モバイルフレンドリー対応まで1か月、ダメなレスポンシブWebデザイン発注先の見分け方

RWDでひとまずの対応だけでも……というときに使える発注先の見分け方
Web 2.0時代のド素人Web担当者におくる 企業ホームページ運営の心得

コンテンツは現場にあふれている。会議室で話し合うより職人を呼べ。営業マンと話をさせろ。Web 2.0だ、CGMだ、Ajaxだと騒いでいるのは「インターネット業界」だけ。中小企業の「商売用」ホームページにはそれ以前にもっともっと大切なものがある。企業ホームページの最初の一歩がわからずにボタンを掛け違えているWeb担当者に心得を授ける実践現場主義コラム。

宮脇 睦(有限会社アズモード)

心得其の401

モバイル対応まったなし

Wavebreakmedia Ltd/Wavebreak Media/Thinkstock

祝401回とお祝いムードで自画自賛したいところですが、一部のWeb担当者にとって頭の痛い問題が差し迫っております。それは「4.21」。この日を目処に、グーグルがスマホの検索結果で「モバイルフレンドリー(スマホ閲覧に対応している)」なサイトであるかどうかが、影響するようになると公式に発表したからです。詳しくは、鈴木謙一さんの人気連載「海外&国内SEO情報ウォッチ」で紹介されています。

モバイルフレンドリーとは、スマホ閲覧に対応しているということ。詳しくは鈴木さんの記事をご覧いただくとして、未対応ならスマホからの検索結果で、大きく順位を落とすかもしれません。締め切りまで残り1か月を切っており、いまから対応して間に合うのかといえば「間に合わせる」だけなら十分可能です。ただし、本稿で紹介する「ダメ業者」に発注しなければ。

短期決戦ならレスポンシブWebデザイン

グーグルは「モバイルフレンドリー」について、動的な(プログラムによる)振り分けや、別アドレスで専用サイトを用意することも認めていますが、「ウェブマスター向けモバイルガイド」では「レスポンシブWebデザイン(RWD)」を推奨しています。

モバイルフレンドリーでさえあれば、対応方法による優劣はないようですが、「4.21」までの「短期決戦」ならグーグルも推奨するRWDが最適解です。

RWDとは、ざっくりといえば、端末の画面幅(ブラウザ)にあわせて「CSS」を切り替え、デザインを最適化する手法です。利点は保守性の高さ。たとえば、レストランがメニューを変更したとき、RWDなら1つ(のHTMLソース)を修正するだけで「パソコン」「タブレット」「スマホ」に対応しますが、専用サイトを別々に用意している場合は、すべてのページを更新しなければなりません。

やる気次第で予算はピンキリ

デメリットは「予算」です。専用サイトを用意するのと比較してコストは抑えられますが、スマホとタブレットのデザインを制作するため、当然それなりの予算がかかります。

RWDでは、レイアウトを切り替える条件を「ブレイクポイント」と呼び、パソコンとスマホだけなら2つのデザインで済みますが、スマホ、タブレットそれぞれの縦横を切り替えるとすれば、都合5つのブレイクポイントが必要で、さらにスマホ端末ごとの「最適化」まで求めれば、端末の数×2(縦横)のデザイン処理が必要となります。一方、「スマホ風」に表示させるだけでひとまずはよしとするなら、コストはもちろん「納期」も短縮できます。

つまり、予算はピンキリ。莫大な予算を計上する業者から、そこそこの金額で仕上げるところもあり、どちらが正しいかというより、

どこまでやるか

で議論百出となり、打ち合わせの段階で迷走するのです。しかし「4.21」に間に合わせるなら、答えは1つ。「スマホ風」にする、これが当面の目標となります。「邪道」ですが。

ダメな業者6つの特徴

以上を踏まえた上で、実際に耳にした「ダメ業者」の特徴を6つ紹介します。

  1. 時間がかかりすぎる

    今回は締め切りに間に合わせるための業者探し、論外です。それを伝えても尚、「4.21」を越える納期を提示するような業者とつき合う先に待つのは、デメリットだけです。

  2. 実績がない

    もう1つの論外。RWDの理屈はとても簡単ですが、短期間に仕上げるには経験が不可欠です。

  3. アクセス解析をしない

    細かな分析はともかく、端末ごとのアクセス数の確認すらしないような業者も論外です。仮にスマホからの閲覧がゼロなら、「4.21」に間に合わなくても大丈夫だからです。パソコンからの検索結果には影響しないとされています。

  4. 見積もりが高すぎる業者

    費用の多寡に基準はありませんが、「スマホ風」にするだけの見積もりとは、応急処置的な雨もりの修理依頼です。これに、建て替えの見積もりを出すような業者も信用できません。次の「その後」と同じ目論見が疑われます。構造的に「一時凌ぎ」すらできないケースもありますが、トップページ(正確にはホームページ)や主要コンテンツだけをRWDで作り直すだけなら、少ない予算でも短い納期でも可能です。

  5. 「その後」の提案がない業者

    「とりあえずスマホ風」とは、一時凌ぎ的な邪道対応ですから、「その後」に抜本的な対策が必要です。この提案がない業者は、仕上がりに自信がないことから、「作り逃げ」を考えている可能性も疑われます。

  6. コンテンツを削ろうとする

    抜本的な対策でも大切なこと。パソコンと比較して、小さな画面のモバイル端末では表示できる情報量が限られると、コンテンツの削減を提案する業者は実在します。しかし、RWDはパソコンでの閲覧も想定しています。グーグルは「フレンドリー」を評価するのであり、情報量の減少を歓迎はしませんし、サイトの訪問者もおなじです。コンテンツを削減して喜ぶのは、作業量の減る業者だけです。ちなみにこれは「ガラケーサイト」のころにも起きたことで、コンテンツの「短文化=軽薄化」に拍車をかけました。

RWDとは、いつかの轍

見かけだけの対応は邪道です。しかし、グーグルの「モバイルフレンドリーテスト」を合格できるのは実証済みです。そして、ここで紹介した「ダメ業者」の見極めは、抜本的にRWDを構築する際はもちろん、継続的に取引する業者を選択する際にも有効です。

私はRWDに懐疑的でした。というよりWebのムーブメントは、定番化するまで放置しておくというのが経験からの教訓だからです。一方で、当社管理サイトでも順次対応していったのも経験から。テレホーダイの「モデム」から「ISDN」となり、「ADSL」が普及して「光」となったように、スマホ回線が「高速化」していったからで、それにともない対応が「楽」になったから。そしてこの「楽」が「短期仕上げ」のコツです。

今回のポイント

今すぐモバイルからのアクセス状況をチェック

一時凌ぎならまだ間に合う

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