アフィリエイトに潜む闇! 広告主、アフィリエイターが気を付けなければいけない悪質行為

広告主側が知っておくべき4つの違法・悪質なアフィリエイトサイトとアフィリエイターが気を付けるべき悪質な広告主の事例を紹介する。

アフィリエイトに潜む闇を、15年以上にわたりアフィリエイト・ビジネスに携わり、現在は日本のアフィリエイト業界団体「日本アフィリエイト協議会」の代表理事も務めるクロスワーク株式会社の代表笠井氏が暴く。違法・悪質サイトを運営するアフィリエイターだけでなく、広告主側も責任を問われる可能性がある。リスク軽減のために、広告主側が知っておくべき4つの違法・悪質なアフィリエイトサイトとアフィリエイターが気を付けるべき悪質な広告主の事例を紹介する。

アフィリエイト・プログラムを超簡単におさらい

アフィリエイト業界の実態を暴く前に、簡単にアフィリエイト・プログラムについておさらいしておく。アフィリエイト・プログラムとは、成果報酬型のネットマーケティング手法の1つだ。このプログラムは、成果報酬型の広告のため、「製品が売れた」「顧客登録がされた」などの成果が出た分だけ費用が発生する。

そのため広告主側にとってROI(投資対収益)が明確であり、大手法人サイトから個人ブログなどのさまざまなジャンルの媒体に広告を出すことができるため広告事業者の多くがアフィリエイト・プログラムを利用している。

アフィリエイト・プログラムの解説図
アフィリエイト・プログラムの説明

広告主側が知っておくべき4つの違法・悪質なアフィリエイトサイト

アフィリエイトサイト運営者による違法行為や悪質行為が原因となって、その違法行為の責任を広告主側が取らされる場合がある。次に紹介する4つのサイトには注意が必要だ。

NG事例1誇大広告やステマ行為をするアフィリエイト

まずは、アフィリエイトサイト運営者による誇大広告やステマ行為だ。その行為とは、次のような無責任な宣伝方法のことだ。

  • 製品を使っていないにもかかわらず体験レビューを掲載する
  • 根拠のないクチコミサイトや人気ランキングサイトの運営する
  • 「100%」「絶対」「必ず」といった誇大広告とともに商品やサービスを紹介する

これらのような誇大広告は、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)で禁止されている。

さらに、悪質なケースになると知名度の高い企業の商標を悪用し、知名度の高い企業よりもアフィリエイト報酬が高い広告主の商品に誘導しているケースも見られる。たとえば、次のようなものだ。

  • 有名企業A社の商品を探している方は、効果・効能がさらに高いネット会社B社の商品の方がオススメ!
  • 人気のA社の商品は売り切れましたので、ネットショップB社で買いましょう!

知名度の高いA社の社名や商品名を使って消費者を集めて、高いアフィリエイト報酬を払っているB社に誘導することだ。これは、明らかに他社の商標を悪用したアフィリエイトサイトである。ちなみに後者のケースでは、A社側の商品は売り切れておらず販売継続中なのでさらにたちが悪い。

NG事例2薬事法違反をするアフィリエイトサイト

アフィリエイトサイトによる明らかな薬事法違反とは、たとえば、次のようなものだ。

  • この化粧品やサプリでアトピーが治りました
  • この健康食品で私は妊娠しました

薬事法の第66条に「何人も~(中略)虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。」とあるように、医師やその他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある表現を使って広告してはいけない。薬事法は広告主側だけでなく、アフィリエイトサイト側も薬事法の罰則対象になる。

薬事法違反で書類送検・摘発される広告主やアフィリエイターも増えて来ている。ちなみに、「この健康食品で私は妊娠しました!」という体験談を書いていたのは男性だった、という事例もある。

「薬事法に関わる不適表示・広告事例集」が東京都福祉保健局により公開されているので、広告主側のWeb担当者は、提携アフィリエイトサイト運営者が知らずに、このような表現をしていた場合は「こうした表現はダメですよ」と教えてあげてほしい。

NG事例3著作権を無視したサイト

アフィリエイト広告が抱える悪質行為に「著作権侵害」がある。著作権を侵害するサイトとは、著作者から許諾を得ずに、無料で音楽をダウンロードできるようにしているサイトや無料で映画を配信するサイトなどだ。

このような、違法音楽配信サイトを作成し、アフィリエイト広告を掲載して、1億円以上もの不正なアフィリエイト広告収入を得ていた悪質なアフィリエイターの事例がある。

また、FC2動画に映画ファイルを違法アップロードし、FC2社から収入を得ていたアフィリエイターが2013年度だけでも5人逮捕されている。この5人は全員、2013年末までに有罪が確定している。

NG事例4“悪質な情報”にだまされる人をターゲットにした情報商材

いままで紹介してきた誇大広告やステマ行為、薬事法違反、そして著作権侵害行為などを、アフィリエイト初心者に「稼げる方法」として教えてしまっている悪質な情報商材の問題も根深い。情報商材とは、その名の通り“情報”自体が商品として価格を設定され、主にネットを介して売買されるものだ。次のようなものが、悪質な情報商材にあたる。

  • 誇大広告や二重価格など問題のある方法で宣伝しているもの
  • まったく価値のない情報が高額で販売しているもの
  • 比較的低額な情報商材を購入した後に、高額な内職契約を勧誘するものなど

アフィリエイト業界では、情報商材排除の取り組みを行っている。しかし、排除された情報商材屋(インフォプレナー)が金欲しさに、間違ったノウハウや悪質行為をアフィリエイト初心者に売りつけている現状もある。国民生活センターからも度々、情報商材に対する注意喚起の発表も行われている。

過去には「FX(外国為替証拠金取引)で100%勝つ方法」と宣伝していたサイトにアフィリエイト広告を出稿していたFX事業者が、裁判所によって損害賠償責任を認められた事例もある。

これは「100%の勝率」などとうたったFX取引の情報商材を購入した男性が、情報商材の内容で損害を受けたとして損害賠償を求めた訴訟事例だ。訴えられたのは情報商材の販売者だけではなく、その情報商材販売者がアフィリエイトで紹介していたFX業者、つまりアフィリエイトの広告主も含まれている。地裁判決では情報商材者とFX事業者(広告主)の両方に賠償が命じられ、のちに和解が成立している。

今まで説明した4つの悪質行為は「アフィリエイターが勝手にやったこと」では通用しない。提携して広告費を払っている以上、広告主側はアフィリエイトサイト運営者の宣伝方法についても責任を持つ必要がある。広告主側のWeb担当者は、アフィリエイトで売り上げを上げることだけを考えるのではなく、アフィリエイトが絡む訴訟やブランドイメージ低下といったリスク対策も行わなければならない。

アフィリエイター側も苦言を呈す、広告主や広告代理店のモラルの問題

ここまでアフィリエイトサイト運営者側による違法行為や悪質行為を紹介してきた。しかし、残念ながら日本のアフィリエイト業界では、広告主側や広告代理店が違法サイトや悪質サイトに積極的に広告を出しているケースもあるようだ。

日本アフィリエイト協議会事務局の相談窓口には、善良なアフィリエイトサイト運営者から「広告主やASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)、代理店から次のような提案が来る」と相談が寄せられている。

  • クチコミランキング1位に掲載してくれたら報酬を倍にします
  • 弊社商品を普段から愛用していると書いてください
  • 競合他社よりも弊社商品の方をオススメしてください

本来、アフィリエイトサイトとは、消費者にとって有益な情報を掲載するものだ。しかし、広告主から依頼されて、消費者をだます目的で虚偽の情報を掲載することは、アフィリエイターとしてやっていはいけない行為だ。日本アフィリエイト協議会では、こうした悪質サイトや違法サイトの情報提供や、問題のあるサイトに広告を積極的に出稿している広告主をリストアップし協議会内だけでなく、行政や他団体にも情報提供していく予定だ。そのリストに載らないためにも、広告主には真っ当なアフィリエイト運用を心掛けて頂きたい。

売り上げアップとリスク軽減の両方を目指す広告主・アフィリエイターにお勧めする日本アフィリエイト協議会

では具体的にアフィリエイト・プログラムで売り上げアップとリスク軽減の両方を目指したい広告主・アフィリエイターは、何をどうすればいいのか?

その解決方法として、日本アフィリエイト協議会に加盟することを勧めている。協議会では、次のようなプラス面の施策、マイナス面を減らす取り組みについての情報共有を積極的に行っている。

プラス面の施策
  • アフィリエイトを売り上げアップにつなげるための知識と経験の共有
  • 優良アフィリエイターとのマッチング
  • 広告主のキャンペーン企画のサポートなど
マイナス面を減らす取り組み
  • 広告主側が注意すべき最新の不正アフィリエイト事例紹介
  • 問題のあるアフィリエイト事業者情報の共有など
◇◇◇

日本アフィリエイト協議会とは、アフィリエイト業界の健全な発展をサポートするアフィリエイトの業界団体で、日本で唯一、広告主・ASP・アフィリエイターの3者が集まり、官公庁や他団体と連携し活動している。アフィリエイト業界には今回紹介した事例以外にも、さまざまな問題がある。

しかしそれ以上に、アフィリエイトというビジネスモデルには、大きな可能性と、そして情熱が溢れている。アフィリエイト業界に15年以上携わる人間として、そして業界団体の代表理事として、真っ当に活動する個人・法人が、アフィリエイトという仕組みを通じ、より多くの正当な利益を得られる業界にして行きたい。

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