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「SEO=検索アルゴリズムに合わせて上位表示させる」は壮絶な勘違い

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「SEO=検索アルゴリズムに合わせて上位表示させる」は壮絶な勘違い
★★★★☆ SEOはマーケティングの一環 (WebmasterWorld)

WebmasterWorldフォーラムで次のような質問が投稿された。

ビッグキーワードで何年もの間上位表示を維持してきた運用歴10年の管理サイトが、すべてのキーワードで5ページ目に下落してしまった。nofollowが付いていないバックリンクはすべて削除してもらうように要請してある。順位は若干良くなったが回復には至っていない。

基本的なSEOとコンテンツは見直した。コーディングが古いタイプで、きれいだがこれを改修すればSEOの改善には十分だろうか。

1ページ目に戻るには何をしたらいいかアドバイスが欲しい。

フォーラムのベテランメンバーが返したコメントが筆者の心に響いたので、少し長いが紹介したい。

こういう質問とそこに付く回答は、まさにSEOの世界にいる70%以上のウェブマスターの現状を表している。ここでいう「SEOの世界」というのは、「SEO」という用語を使うウェブマスターがいる世界のことだ。

「SEO」という言葉を使う人の大部分は、「上位表示のためにグーグルのアルゴリズムにうまく対応する」ことに興味を持っている。これこそが、まさしくグーグルが嫌悪していることだ。

質問者は、自分のサイトがグーグルにやられてしまったから助けを求めてこのフォーラムにやって来た。彼の投稿を見ると、怪しげなリンク集めに手を染めていたように思える。買ったリンクをはじめ、不正な手段によるリンク獲得は、グーグルがやってほしくないことだ。

どうやってこのことがわかったかだって? 簡単だ。ウェブマスターは買っていないリンク、つまり築き上げたリンクを否認したりしない。リンクを否認するのは、そのリンクが有料リンクだという証拠なんだ。

「リンクを買ったり、リンクを得るために企んだりすることで、自分のサイトがグーグルのアルゴリズムで良い扱いになるようにする」という意味でのSEOは、もはや存在しない。

こうなることは、4~5年前にはわかっていたはずだ。

交換・お金・その他の企みによって簡単に手にできるあらゆるリンクを、私は知っていた。購入したリンクの9割がサイトワイドリンクか、典型的なパターンとして1記事につき3本の発リンクがあるブログ記事かのどちらかだった。

こうした人工リンクは、ばかばかしいくらいに簡単にグーグルにバレてしまう。

昔ながらの「マーケティング」という言葉に戻るときが来ている。自分のサイトをマーケティングするときは、もっと自然なSEOを成し遂げるべき時代なのだ。

「ビジネスを成功させるにはリンクが必要」という考え方でこれからも進むのは、自分で失敗のお膳立てをして眠れない夜を準備しているようなものだ。

私を信用しなさい。なぜなら私は同じようなことを経験済みなのだから。

「SEOとは、検索エンジンの裏をかいて上位表示させること」――こんな認識が広がってしまっているのは、日本でも同じだろう。日本ではもっとひどくて「SEO = 有料リンクや自作リンクなど人工的なリンクを集めること」と理解している向きもあるかもしれない。

SEOはマーケティング活動の一環であるということは、前出のコメントを書き込んだメンバーの言うとおりだ。第三者に迷惑を与える行為をマーケティングだと主張して実行するのが、本来あるべきことだと思うだろうか? このメンバーが実体験として失敗したことを明かしているのだから、なおさら説得力がある。

グーグル検索で著者の写真が出なくなったのはなぜか?
★★★★☆ 5つの要因が関わっていそう (Stone Temple Consulting)

グーグルの検索結果に現れるコンテンツの著者情報の条件が厳しくなり、検索結果に写真が表示されない状況が増えた。どういった要因でグーグルは写真を表示するかしないかを決めているのだろうか?

さまざまデータを調査した結果、以下の5つの要因が関わっているようだと、こちらの記事では推測している。

  • 著者の評判(ある種の信頼度スコアがあるのか?)
  • 検索者との関係(パーソナライズ検索として影響する)
  • コンテンツの質
  • サイトのオーソリティと信頼度のレベル
  • クエリに対してふさわしいか

これらが本当に写真表示に関わっているとしても、対処は一筋縄ではいかなそうだ。

グーグルのマット・カッツ、今度はフランス製リンクネットワークを公開処罰
★★★★☆ その次はドイツ製との予告あり (Matt Cutts (mattcutts) on Twitter)

米グーグルのスパム対策チームの隊長、マット・カッツ氏はフランスのリンクネットワークに制裁を与えたことをツイッターで明らかにした。

本日、グーグルの品質ガイドラインに違反するフランスのリンクネットワーク(Buzzea)に対して対策を実施する。

グーグルは1か月ほど前に、PageRankを渡すリンクの売買がガイドラインに違反していることを、フランス語であらためて警告していた。これは、今回の対策への伏線だったのかもしれない。

マット・カッツ氏は、リンクネットワークに制裁を与えたことを、過去にもツイッターで晒している。

具体名を挙げるところなどは、リンクネットワーク業者を牽制しているとしか思えない。

また、ドイツのリンクネットワークにも対策してほしいというフォロワーからの要望に対して次のように返信している。

今日はフランスだが次はドイツだ。

わかっているよ。もう我々のレーダーが捕らえている。

ドイツ語版のウェブマスター向け公式ブログでは、不自然リンクへの警告と手動による対策への対応方法を説明した記事が公開されている。これも伏線であろうか。

さらにこんなツイートもマット・カッツ氏は残している。

名のよく知られた多くのサイトにも制裁を課すことを約束する。先週、名前を聞けばわかるサイト十数件に対策を実施した。

リンクネットワーク業者はもとより、そういったサービスを利用している著名サイトにも毅然と対処していることを伺わせる。不正なリンクを提供するリンクネットワークとグーグルとの戦いはますます激化しそうだ。

PHPでの301リダイレクトでもグーグルにきちんと処理してもらえるの?
★★★☆☆ ステータスコードが301を返すかが重要 (WebmasterWorld)

WebmasterWorldフォーラムで以下の質問が投稿された。

PHPで301リダイレクトを実装した。.htaccessを編集できない環境だからだ。

PHPの301リダイレクトでも、グーグルに受け入れてもらえるだろうか?

答えは簡単だ。問題なく、受け入れられる。

.htaccessによる301リダイレクトだろうが、PHPによる301リダイレクトだろうが、ASP .NETによる301リダイレクトであろうがグーグルには関係ない。HTTPステータスコードとして301が返っているかどうかが重要だ。そもそも、どんな方法で301リダイレクトを実装しているかなどGooglebotにはわからないのだから。

rel="prev/next”はbodyセクションでも機能するか?
★★★☆☆ headセクション内だけ (SEO Hangout Panel on Google+)

rel="prev"とrel="next"は、ページネーションしている構成で一連のページ同士の続き(前後の)関係を伝える要素だ。

bodyセクション内にあるaタグの要素としてこの要素を使用できるかどうかという、Google+のSEOコミュニティで挙がった質問にグーグルのジョン・ミューラー氏が答えた。

rel="prev"やrel="next"は、headセクションでのみ機能する

body内ではだめなようだ。

それはそうだろう。もしbodyセクションでも有効ならば、たとえば第三者にコメント欄に書き込まれたら勝手に操作されてしまう。インデックス処理に関わるような要素が、管理者以外のだれでも書き込める場所にあっても機能するとしたら、それはWebマスターにとっては悩みの種になってしまうだろう。同様に、rel="canonical"もheadセクションでのみ機能する。

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