Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報
サイト訪問者のペルソナを基に検索キーワードを考えてみる(前編:セグメント分け)

検索キーワードを利用することで、ペルソナを活用し、サイト構築プロセスの向上につなげる手法を解説
Moz(旧SEOmoz) 2013/10/21(月) 9:00 tweet99このエントリーをはてなブックマークに追加 印刷用

インバウンドマーケティングが注目を集めるなか、さまざまなインバウンドマーケティングを試行しているマーケターたちは、より包括的なアプローチでキーワードに取り組むことの重要性に気づき始めている。

検索キーワードは、サイトの構築を完全に終えた後に追加するのではなく、サイトの根幹に組み込んでいくものになりつつある。

この記事では、キーワードを利用することで、ペルソナを活用し、最終的にはサイト構築プロセスの向上につながるような影響を与える手法について、ルース・バーが解説する。

参考までに、下記に今回のビデオで使用されたホワイトボードの画像を掲載しておく。

SEOmozファンのみんな、こんにちは。ホワイトボードフライデーにようこそ。私はルース・バー、SEOmozでSEOリーダーを務めている。

今回は、ペルソナを活用して、最終的にサイトマッピングプロセスを向上させるためのキーワードの使い方について話していきたい。

検索キーワードには、サイト構築初期のIAやUXの時点から取り組むべき

インバウンドマーケティングにおいては、さまざまな人々が多様な機能を使い、できる限り最良のインバウンドマーケティングを実現しようと力を合わせて取り組んでいる。

私たちも、そうしたインバウンドマーケティングモデルへのシフトを強めていっているのだが、その過程で「キーワードの利用法やサイトへの追加方法」について真剣に考えることが必要となってきた。

私の知る限り、ここ数年間の傾向として、まずサイトや文章を完成させてから、出来上がったコンテンツの適当な場所にキーワードを配置するというやり方が一般的だった。すでにサイト全体の構築を完了しており、サイトマップや情報アーキテクチャも完成した段階になって、SEO担当者の出番が来てキーワードを挿入していくという具合だ。

しかし私が気づいたのは、このような方法だと、キーワードに関して最良のユーザー体験を必ずしも実現しないばかりか、包括的なアプローチを採用した場合と比べて効果が乏しいということだった。

SEOmoz読者のみんなには、こうした状況から脱却してほしいと強く願っている。つまり、サイト構築の初期段階でUX(ユーザー体験)やIA(情報アーキテクチャ)を担当チームが作業する時点から、サイトの根幹部分にキーワードを組み込む方法をしっかり考えてほしい。

マーケターとして重要な「検索者の意図」

私たちもマーケターとしてよく考えなくてはならないのは、検索者の意図だ(そしてグーグルも、それを重視している)。

検索エンジンは、莫大なお金と時間と労力を費やし、「人々がキーワードを使って何を検索しているのか」を突き止めようとしている。当然ながら、私たちマーケターも同じような取り組みを行う必要がある。というのも、それこそが、人々が求めているものを必要なときに提供する方法であるとともに、検索エンジンマーケティングの長所でもあるからだ。

クッキーのことを考えるのが好きな私はここで、チョコレートクッキーを例に挙げて考えてみる。

「チョコレートクッキー(chocolate cookies)」というキーワードで検索する人が実際に存在していて、その状況であなたは「ChocolateCookies.com」というすばらしいドメイン名を所有しているとしよう。

この場合、検索者が正確に何を求めているのかは、よくわからない。チョコレートクッキーを買いたいのかもしれない。または、チョコレートクッキーを作りたいと思っていてレシピを探しているのかもしれない。

あなたのサイトでは、完成品のチョコレートクッキーもクッキーの材料も販売しているとしよう。そしてサイトには「クッキーレシピのコンテンツ」と「クッキー販売コンテンツ」の両方があるのなら、ユーザーのニーズにかなうように各コンテンツを提供するには、どうしたらいいのだろうか。

そんなわけで、手始めに実行できるのは、キーワードそれぞれについて検索の意図を突き止めること、そして、その結果を従来型のペルソナをベースとしたマーケティングモデルに組み入れることだ。

ユーザーの行動と目的でセグメントを分ける

このChocolateCookies.comの例では、ホワイトボードに書いてあるように、作る人(Baker)、買う人(Shopper)、法人(Corporate)という3つの異なるペルソナが作成した。彼らがどういう人たちで、何を求めているのか、すでに設定してあるので、実際にこれらのペルソナにキーワードを割り当ててみよう。

これは私が例示のために用意したモデルで、すべての例は架空のものだ。データは本物ではない。このデータを利用したり、持ち出したりしてChocolateCookies.comというサイトを構築することはできない。まあ不可能ではないけれど、結果は保証できない。繰り返しになるが、このデータは架空のものだ。

「クッキーを作りたい人」ペルソナ

たとえば、クッキーを作りたい人をターゲットにしようとしよう。彼らが探しているのはレシピや材料であり、その目的はクッキーを買うことではない。

こういう人がグーグルで「チョコレートクッキー レシピ(chocolate cookie recipes)」を検索して、あなたのサイトにやってきたものの、表示されたのがクッキーの販売ページだったとしたら、それはよくないユーザー体験になるだろう。彼らはクッキーを購入しないばかりか、直ちに検索結果に戻ってしまう。

検索エンジンは、こういった行動を追跡している。検索者があなたのサイトからどれくらい早く検索結果ページに戻ったか? 彼らは何の行動も起こさずに検索ページに戻ったのか? もしそうなら、君が質の高いコンテンツを提供していないというシグナルかもしれない。これは検索順位決定要素という観点からもいただけないし、検索者が君のサイトでお金を使わなかったという理由でもまずい。つまり、クッキーのレシピを売り込むことに本気で取り組まなくてはいけない。

したがって、ここで確実にやるべきなのは、「作る人」のペルソナに合わせてチョコレートクッキーのレシピというキーワードの割り付けをやり直し、これらのキーワードで検索している人たちへ適切にレシピを提供することだ。

検索者が材料を探しているのなら、材料を提供できるようにする。そうすることでようやく、満足のいくユーザー体験を作り出すことができる。

口先だけで「ここにはレシピがありますよ、いろんなものが買えますよ」と言うのではなく、実際にユーザーが気に入るような質の高いコンテンツを提供して、何度も繰り返し訪問してもらえることにするのだ。

あなたのレシピコンテンツが本当に優れたものなら、「作る人」はこのコンテンツを友人と共有したいとさえ思うかもしれないし、クッキー作りに関する自分のブログからリンクを張ってくれるかもしれない。実にすばらしい。

「クッキーを買いたい個人」ペルソナ

次に、時間的な余裕がないのでクッキーを作りたくないという人もサイトにやってくるかもしれない。彼らはクッキーを買いたい。とにかくクッキーを買って食べたい人たちだ。

これは、私が長年実践してきた人物像でもある。

彼らが目指してしているのはクッキーをオンラインで買うことであって、材料やレシピにはまったく関心がない。

クッキーを買いたい人たちは、レシピや材料を探している人たちと比べても、はるかに強い購買意欲があり、お気に入りのブランドや安売りに関係のあるキーワードを使って検索するだろう。

これらの人々に対しては、「送料無料」「宅配」「安売り」「クーポン」「メーリングリストへの参加」など、行動喚起や信頼のシグナルの手法で動機づけすることが可能だ。こういうことを組み込めば、この人物はレシピにはまったく関心がなく、単にクッキーを買いたいだけだという事実に基づいて、満足できるユーザー体験やコンテンツのすべてを構築できる。

「クッキーを買いたい法人」ペルソナ

そして3番目は、法人レベルで購入するペルソナだ。

多分彼らはオフィスの管理を担当しているのかもしれない(SEOmozでは、この役割を担う「チーム・ハッピー」がキャンディやスナックを買い続けていて、みんな満足している)。

ともかく、この人物は、オフィスでクッキーを切らさないようにすることが仕事だ。おや、君のオフィスにはクッキーがないって? それは残念だ。ぜひクッキーを買ってもらおう。

このペルソナは、レシピなどまったく気にしない。毎日100人分のクッキーを焼くはずもない。彼はクッキーを買いたいし、使うのは自分のお金ではなくて会社のお金だ。したがって「法人向け割引」「大量購入割引」といった特典を求めるだろう。

もしかしたらパーティーの準備をしているのかもしれない。だったら、「即日配達」が必要だ。法人顧客にとっては、こういったことが非常に重要だ。

これを理解できれば、この人物、こういった購入者のみをターゲットとしたコンテンツを作成できる。とりわけ法人向け割引などの特典を用意しているなら、目につくような配置が求められる。

顧客理解を早めるためのリスティング広告でのテスト

ここまで3種類のペルソナについて考察してきて、彼らがサイトでたくさんの物を買ったり、1つだけを買ったり、コンテンツを閲覧したあとで材料を買ったり、戻ってきたりと、彼らがまったく異なった経路でサイトを閲覧し、実に多様な形でサイトを利用していることがわかった。

つまり、これらのペルソナは、それぞれまったく異なった方法であなたのコンテンツを体験しているということだ。

1つのサイトを作って、彼ら全員が同じ体験をするように、否応なしにすべてのキーワードで表示されるようにするやり方は、通用しない。そうではなく、3種類のペルソナのそれぞれに属する人々がサイトを見て回る経路をベースとして、彼らのそれぞれが他人と異なるユーザー体験を味わえるように仕立てよう。

すばらしい ―― 膨大な時間とお金がかかることを除けば。実際の話、多くのビジネスにおいて、ある意味「時は金なり」だし、時間にお金がかかるのも事実だ。

そこでこのプロセスのこの部分で私がお勧めしたいのは、ユーザーの意図を明確にしたいと思っているキーワードを使って、リスティング広告キャンペーン(検索連動型広告)をテスト的に実施することで顧客理解にかかる時間を短縮することだ。

誰かが「チョコレートクッキー」というキーワードで検索したとしても、その人がチョコレートクッキーを買いたいのか、作りたいのか、それで何をしたいのか、わからないだろう。だから、リスティング広告を使ってちょっとしたテストを行い、レシピや送料無料などに人々が良い反応を示すかどうか、もっと一般的なキーワードについて、どのような行動喚起が適切なのかを調べてみるのだ。

しばらく続けていると、ユーザーの大多数がどのような意図を持っているか、何に強く反応するかがわかるようになり、そうした結果に基づいて一般的なキーワードに即した体験を提供できるようになる。

リスティング広告でささやかな実験をするのは、非常に効果のある方法だ。

この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。後編となる次回は、テストで得られたメトリクス(指標)をどのようにキーワードのマッピングに活用するかを考えてみる。→後編を読む

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