日本ネット経済新聞ダイジェスト
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楽天はセールで成長、ヤフーは連続でマイナス、DeNAは倍増計画も横ばいに 大手3モール13年4-6月期

ネットショッピングモール大手3社の13年4-6月期におけるEC業績が出そろった

ネットショッピングモール大手3社の13年4-6月期におけるEC業績が出そろった。

楽天は6月に実施した「スーパーセール」の流通額が過去最高を記録するなどキャンペーン展開が成功して伸長した。モールのビジネスモデルの転換を図るヤフーは新たな施策を打ち出すことができず、13年1-3月期に続き流通額が前年同期比でマイナスになった。ディー・エヌ・エー(DeNA)は今期(13年3月期)、流通額を倍増させる方針を打ち出していたが、今のところ目立った取り組みがなく、流通額も横ばいにとどまった。

楽天、スマホ比率3割に

楽天の13年4-6月のEC流通総額(楽天市場のほか、ダウンロード、チケットなどを含む)は前年同期比17.1%増の4130億円だった。6月に実施したスーパーセールが過去最高の流通額を記録。初めて楽天を利用する新規ユーザーの獲得につなげ、流通額の伸び率は前四半期(1-3月期)比で3.6ポイント上昇した。

スーパーセールを実施した13年6月の新規会員の伸び率は20%を超えた。楽天市場のユニーク購入者数は1353万人となり、過去最高を更新。これに合わせて、注文件数も拡大し、同15.2%増の5766万件となった。アベノミクスの影響で、10万円以上の商品を購入するユーザーも増加。また、夏物をまとめて購入したユーザーが増えた結果、購入単価も上がってきている。

全流通額のうちスマホ・タブレットが占める割合は30%にまで高まっている。スマホ向けサイトを随時刷新して購入しやすくしたほか、「タブレット向けにも新たに専用サイトを作ったところ大幅に伸びた」(三木谷浩史社長)としている。

13年6月末の出店店舗数は4万1628店。楽天市場(ブックス、オークション含む)の流通総額は約3570億円のため、1店舗当たりの月商は約285万8700円となった。出店店舗数の伸びよりも流通総額の伸びの方が大きいため、1店舗当たりの売り上げはここ2年間成長が続いている。

ヤフー、爆買いの日5月で休止

ヤフーショッピングの13年4-6月の流通総額(チケット、ダウンロード含む、オークション除く)は前年同期比1.4%減の735億円となり、前四半期に続いて前年実績を下回った。ヤフーショッピングの刷新を進めており、その一環として月末に実施していた「爆買いの日」も5月で休止。6月は目立ったセールもなかったことから流通額を伸ばすことができなかった。

ヤフーでは「現在、新たなモデルを構築している最中。今年秋には出店者向けに開催するカンファレンスで新戦略を発表するので、それまでは今の状況が続く」(広報)としている。

3月末時点の出店者数は約2万店舗となり、横ばいだった。4月に発表した新たな出店プランは、ほとんどの店舗で負担が大きくなることから、退店する事業者が数多く出た。しかし、今年1月からGMOコマースと提携し、同社に新規出店営業を委託した結果、新規出店者は上向いた。また、5月からDeNAと共同で、同時出店プランを始めたことで出店店舗が増え、退店店舗数を補った。

DeNA、倍増計画も横ばいに

DeNAの流通総額(「DeNAショッピング」「au oneショッピングモール」の合計)は前年同期比0.5%増の105億円だった。今期は流通額の倍増を計画しているが、4-6月期は外部への露出などが進まず、横ばいとなった。ただ、年間流通総額を1000億円にするという目標は変更しておらず、今後モールの存在感を高めていく考えだ。

6月末時点の出店者数は4726店舗で昨年6月末に比べ670店舗増加している。スマホ対策を強化していることが評価されているほか、流通額の拡大計画を公表していることから、EC事業者の期待が高まっている様子だ。

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※週刊『日流eコマース』は、2011年6月23日より『日本ネット経済新聞』へとリニューアルしました。

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