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Web上のリンクや言及を分析してマーケティングに活用する6つの方法(後編)

Web上のリンクや言及を分析してマーケティングに活用する6つの方法のうち残りの3つを紹介

この記事は、前後編の2回に分けてお届けしている。後編となる今回は、前回に引き続き、Web上のリンクや言及を分析してマーケティングに活用する6つの方法のうち残りの3つを紹介しよう。

前回も説明したように、この記事ではSEOmozがリリースした新サービス「Fresh Web Explorer」を題材に解説しているが、同様のことは他の手法を使っても実現できるはずだ。この記事の眼目はWeb上のリンクや言及を分析してマーケティングに活用するという視点だ。

この記事で解説する内容

競合に言及しているけど自社にはまだ言及してないところを見つける

よし、それでは第4の方法だ。複数の競合企業に対するリンクや言及があるのに、自分のところには言及していない新しいソースを見つけよう。

まあ、この手のツールは以前からあった。SEO Bookには「HubFinder」があったし、SEOmozのライブラリーにも同様のリンク分析ツール「Link Intersect」があった。

たとえばアイスクリームのブランド名をいくつか入力して、どういう結果が出てくるのかをチェックしてみるとしよう。そうだな、アイスクリームのブランド名を「Full Tilt」や「Molly Moons」と2つ入力してみよう。

おっと、「Full Tilt」や「Molly Moons」は引用符で囲んでおくべきだろうな。誰かが月という意味の「Moon」とか人名の「Molly」に触れるたびにその言及が表示されたら困るからね。

「競合には言及しているけど自社に言及していない」を探すんだから、自社(D'Ambrosio)へ言及しているところを除外するために「-D'Ambrosio」としておこうか。D'Ambrosioは間違いなくシアトルで最高のジェラート屋で、本当に素敵な店だ(僕の義理のいとこが経営している可能性があるんだけど、それは内緒にしておこう)。

これで、もし僕がD'Ambrosio Gelatoを経営するマルコだとすると、Full TiltとMolly Moonsに言及しているのに、自分の店には言及していないソースがわかる。

もしその結果を見て、

おい、The Stranger紙(シアトルの地元紙)にアイスクリームの記事が載っていたけど、うちのことは書いてないぞ。

とか、

あれ、Capitol Hill(シアトルの地元向けブログ)にはうちのことが出てないね。

といったことになったらどうしよう? 多分この担当者はCapitol Hillの近くにうちの支店があることを知らないのだろう。ちゃんとこっちのことを相手に伝えるべきだ。記事に言及すべきだし、あるいはブログの記事にコメントを残したり、記事の書き手に宛ててツイートしたりするだけでもいい。

何にしろ、「ねえ、次にアイスクリームを取り上げるときは、当店についても書くべきだね」と伝えることだ。

各メディアが取り扱っているトピックを比較する

第5の方法。ソースが取り上げている内容を比較しよう。

と言っても、Fresh Web Explorerでは今のところ「site:」演算子を使えない。この動画が公開された時点で、「site:」演算子を使って異なるソースをチェックしたり、「CRO(コンバージョン率最適化) site: SEOmoz」のような検索をしたりすることは、たぶんまだできないはずだ。でも、間もなく使えるようになる。

※図内の文章はこの図に続く解説で説明されています。

こういう機能を使えるツールであれば(またはFresh Web Explorerで使えるようになったら)、

SEOmozとHubSpotでは、どちらがCROに関する話題を積極的に取り上げているのかな?

などと比較できるようになる。

あるトピックについて取り上げておらず、僕がゲスト投稿を提案できそうな別のソースはないだろうかと、コンテンツの機会を見つけられるかもしれない。

あるトピックが浸透しているのか、逆にまだ十分取り上げられてないかもわかる。

こちらが書いてもらいたいトピックを取り上げることに興味を持ちそうなサイトやブログも見つかる。

どのソースがどの程度取り上げているかを調べるためにこの「site:」演算子を使えば、そのトピックについて取り上げているサイトや取り上げてないサイトもわかってくる。

自社ブランドへのリンクや言及をレポートにまとめて上司に見せる

いよいよ最後、第6の方法は、レポートについてだ。

Fresh Web Explorerは、特定の語句やフレーズやリンクに関して、あるサイトへのリンク、ブランド名の言及、フレーズの言及、業界に関連する語句の言及など、そういったものがどうなっているのかについて大枠のトレンドを示してくれる。

「自社のブランド名, SD:自社のサブドメイン」と入力すれば、過去1週間や30日間といった期間の動向を概観できる(SDというのは、サブドメイン上にあるコンテンツへのリンクをチェックするために使うFresh Web Explorerのリンク演算子だ)。このスクリーンショットを撮って、レポートに入れることも可能だ。エクスポート機能を使って、ダウンロードすることもできる。CSV形式で保存されるので、それをフィルタリングしたり整理したりできる。

※図内の文章はこの図に続く解説で説明されています。

たとえばPR会社、つまり君の会社がメディアに取り上げられることを支援してくれる会社は、だいたいこの手の仕事をやってくれる。こういうレポートを編集してくれるんだ。

実際SEOmozでも、ここシアトルにあるBarokasという会社を使っている。Barokasが毎週送ってくるレポートには、SEOmozについて言及したところや業界に関連する語句に言及したところがすべて記載されていて、それはすばらしいものだけど、そういうレポートを手に入れるには、たいていの場合かなりの出費を覚悟しなくちゃいけない。

もし、この手の業務にまだPR会社を使っていないなら、自分でやることもできる。もちろん、PR会社に勤めているのなら、この手のレポートを作成する1つのオプションとして考えてみてはどうだろう。

◇◇◇

ここで紹介した6つの方法は、Fresh Web Explorerでできることからすれば、ほんのさわりの部分に過ぎないし。Fresh Web Explorerが提供してくれるデータにはいくらでも使い方があるはずだけど、僕もまだ思いついていない使い方があるはずだ。読者のみなさんから、クールで独創的な使い方のアイデアが寄せられることを楽しみにしているし、このツールをぜひ楽しんでほしいと思う。

できれば、フィードバックも送ってほしい。開発チームもきっと感想を聞きたがっているだろう。彼らは常に、アップデートや、「site:」演算子のような機能の追加を続けている。すごく良い関係だよね。

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