衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座

Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。

Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座

実際の検索クエリを確認する

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実際の検索クエリを確認する

次に見るのは[コンテンツ]>[サイト内検索]>[サイト内クエリ]レポートだ。本レポートは上部に折れ線グラフと全体の主要指標の表示(図5)、下部にデータ一覧表示部(図6)のあるレポートだ。

操作手順
  1. グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面の左側にあるメニューで、[コンテンツ]をクリックする
  3. メニューが開くので、[サイト内検索]をクリックし、[サイト内クエリ]をクリックする
図5:[コンテンツ]>[サイト内検索]>[サイト内クエリ]レポート上部
図5:[コンテンツ]>[サイト内検索]>[サイト内クエリ]レポート上部

「エクスプローラ」タブ直下の部分はデフォルトで「利用状況」指標グループが選択されているが、このレポートの「利用状況」は他のレポート群で表示されている指標とは異なる。

示されているのは、サイト内検索に関する固有の指標群である次の6つだ(図6青枠部分)。

指標名意味
検索回数の合計サイト内検索があった回数(同一訪問で同じキーワードによる複数回検索は重複を除く)
結果のページビュー数/検索検索結果のリンクから移動したページビュー数÷検索回数
検索による離脱数の割合検索結果画面でそのまま離脱した割合(訪問数ベース)
再検索数の割合ユーザーが検索を行った直後に再検索した回数÷検索結果ページのページビュー数
検索後の時間検索結果表示以降の滞在時間
検索深度検索結果のリンクから移動したページビュー数÷サイト内検索を1回以上使用した訪問数

データ一覧表示部のプライマリディメンションはデフォルトでは「検索クエリ」が選択(図6赤枠部分)されており、検索関係の6つの指標を、サイト内検索クエリ別に見ることができる。

図6:[コンテンツ]>[サイト内検索]>[サイト内クエリ]レポート下部
図6:[コンテンツ]>[サイト内検索]>[サイト内クエリ]レポート下部

まずはこの検索クエリを見て、ユーザーの使う言葉と自分のサイトで使っている言葉使いに食い違いがないかを確認しておこう。業界特化した言葉ばかりサイト内で使っていないか、そういった視点で検索クエリ自体を見ていくと役に立つこともあろう。言葉使いの変更や補足を行うことで、検索にもヒットしやすくなるだろう。

6つの指標の活用方法

次にせっかく「検索回数の合計」「結果のページビュー数/検索」「検索による離脱数の割合」「再検索数の割合」「検索キーワードの時間」「検索深度」の6つの指標があるので、これらをどう活用していったらよいか考えていこう。

「検索回数の合計」はニーズの大きさ

「検索回数の合計」はサイト内検索があった回数なので、各検索クエリのニーズの大きさとして考えればよいだろう。

上位の検索クエリはコンテンツのカテゴリ軸にできないかとか、トップページや上の階層のページで表示するテキストにできないかなどと考えてみよう。

「結果のページビュー数/検索」はニーズの強さ

「結果のページビュー数/検索」は、検索結果のリンクから移動したページビュー数÷検索回数から算出される数値なので、検索結果ページに表示されたリンクをどれだけよく利用したのかということを示している。

多ければ、「それらのページをくまなく見てくれた」とも取れるし、「本命がなかなか見つからずにいくつものリンクをトライしてみている」かもしれない。いずれにしても、あきらめずに多くのリンクを見ているので、ニーズが強いことを示している。

検索ボリュームも多く、この指標も高いのであれば、この検索クエリに関するコンテンツの強化を検討してもよいだろう。

「検索による離脱数の割合」はあきらめた割合

「検索による離脱数の割合」は検索結果画面でそのまま離脱した割合なので、検索結果のリストを見てあっさりあきらめた割合だと言える。

「再検索数の割合」は検索結果の不満足度

「再検索数の割合」は、ユーザーが検索を行った直後に再検索した回数÷検索結果ページのページビュー数から算出される数値なので、検索結果のリストを見てすぐにあきらめ、別の検索クエリを入力した割合だ。

1つ前の「検索による離脱数の割合」が高く、「再検索数の割合」も高いのであれば、その検索クエリで表示された結果画面が満足のできるものではなかったということだろう。検索結果が0件だったかもしれない。実際サイト内検索を該当の検索クエリで試してみるのがよいだろう。

もちろん検索クエリの多い上位のクエリに関しては重要度が高いので、それらも実際サイト内検索をしてみて結果画面を確認するのがよいだろう。

「検索後の時間」はあきらめ度合いを補足する指標

「検索後の時間」は検索結果表示以降の滞在時間になるので、サイト内検索を利用した後もしっかりサイト内に滞在してくれたのかどうかを見る目安になる。

前の2つの指標とともにユーザーのあきらめ度合いを補足する指標として利用しよう。

「検索深度」は活用しにくい

「検索深度」は、検索結果のリンクから移動したページビュー数÷サイト内検索を1回以上使用した訪問数から算出される数値で、「結果のページビュー数/検索」と似ているが、各検索クエリの指標とサイト全体の指標の組み合わせなので、少々活用しにくい感じがする。

次回は、実際のデータやレポート画面を見ながら、具体的にサイト内検索の活用法を考えていきたい。

筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。

筆者が講義を行うGoogle アナリティクス徹底講座も、定期的に開催しています。 → Google アナリティクス ゼミナール

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