現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書
注目が集まるFacebookマーケティング/Facebookマーケティングの教科書#1-4

Facebookの企業によるマーケティング活用の可能性について解説します。
現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書
現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書

この記事は、書籍 『現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書』 の内容の一部を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

Facebookという「実名制」に基づくリアルなソーシャルグラフで行われている、ポジティブで活発なコミュニケーションの場に、そしてFacebookが持つ情報の高い伝搬性に、多くの企業からマーケティング活用の期待が寄せられています。このSectionでは、企業によるマーケティング活用の可能性について解説します。

Facebookページとは

企業は、Facebook内に「Facebookページ」といわれる「一般ユーザーとのコミュニティサイト」を開くことができます。日本では2010年よりFacebookページを開く企業が出始め、2011年春頃からは多くの企業が開設するようになりました。

企業は、Facebookページを開設し、その場に近況の投稿や、写真・動画・リンクなどの投稿を行うことができます。そして一般ユーザーは、自分の好きなFacebookページを訪れ、そのページに「いいね!」を押すことで、そのページのファンになることができます。

ファンになると、企業からの投稿が自身のニュースフィードに表示されるようになります。言い方を変えれば、企業はファンになってもらった一般ユーザーのニュースフィードに、そのファンの「友達」と同じように、自身の投稿を表示させることができるようになります。そして、もし企業からの投稿に、ファンが「いいね!」といった場合、その情報はファンの友達へ伝わり、そしてさらにその周りの友達へ伝搬していく可能性があるのです。このようにして、企業は「友達同士」の会話の中に入れてもらうことができます。

また、Facebookページ上では企業からファンに一方的に情報を伝えるだけではなく、企業がファンと直接双方向のコミュニケーションをすることができます。まさに「友達」と話すように、企業とファンは直接会話を交わすことが可能なのです。

これもまた、Facebookが掲げるミッション「to make the world more open and connected(=人々につながる力を与え、よりオープンにすること)」に合致していることにお気づきでしょう。Facebookは、「Facebook」という場を通じて、企業とファンをつなげ、よりオープンにすることを目指しているのです。

日本では数十万~数百万人規模、
アメリカでは数千万人規模のファン数を誇るページが存在

実際に、世界でも、そして日本でも「企業とファン」の多くのコミュニケーションが生まれています。

日本での成功事例として有名なのは「無印良品」のFacebookページです。

無印良品のFacebookページでは、商品や店舗の紹介から、季節に合わせたコラムまで様々な内容の投稿が行われています。投稿には、毎回ファンから多くの「いいね!」やコメントが寄せられており、非常に活発にコミュニケーションが行われている様子が見てとれます。

図1-4-2 (日本)無印良品 Facebookページ:ファン数91万人以上(2013年1月時点)

また、アメリカのコカ・コーラ社のFacebookページには、5,700万人(2013年 1月時点)を超えるファンが集まっており、タイムライン上で非常に活発なやりとりが行われています。さらに、こちらのページでは、Coca-Colaのボトルやロゴマークの付いた商品を持ったファンが自発的に写真を投稿し、「企業とファン」だけでなく、「ファン同士」でのコミュニケーションも活発に行われています。Coca-Colaが好きなファン同士が、Facebookという場でコミュニケーションをすることで、さらにその熱狂度が増している様子を見てとることができます。

図1-4-3 (アメリカ)Coca-Cola Facebookページ:ファン数5,700万人以上(2013年1月時点)

企業のマーケティング活用をサポートするFacebookの3つの機能

インサイト

Facebookが提供する無料解析ツールのこと(関連:Step3-2)。

管理者用パネル

Facebookページ管理人が見ることができる、Facebookページ管理画面のこと。

Facebook広告

Facebookページ管理人が、管理用パネルから出稿できる広告のこと(関連:Step3-5)。

サードパーティーアプリ

外部企業が提供するアプリケーションのこと(関連:Step3-4)。

Facebookページの開設は無料で、さらに登録が簡単であることも、企業の参画を後押しする要因となっています。さらに、Facebookページには「インサイト」という無料のアクセスデータ解析ツールが備わっており、どのようなファンが集まっているかや、どのような投稿にファンからの反応が多く集まったか、自身の投稿がファンを通じてどれだけの人にリーチしたのかなど、詳細な情報を見ることができます。

Facebookページの管理者用パネルからは、とても簡単にFacebook広告を出稿することもできます。ある程度のコストをかければ、集客や認知拡大を行うことも可能です。

また、Facebookページに「サードパーティーアプリ」を導入することで、他とは違う、オリジナル感あふれるFacebookページを作り上げることができます。

このように、Facebookには、多くのユーザーが集まる「場」としての魅力があるだけでなく、実際にマーケティング活用するための十分な機能も備わっていると言えます。

Twitter、mixiとの違い

Facebookは、よくTwitterやmixiと比較されますが、この3つにはそれぞれどのような違いがあるのでしょうか? なぜ「Facebook」を利用すべきなのか、その目的を決めるに当たり、また今後Facebookの運用を行っていくに当たって、他のソーシャルメディアとの違いを把握しておくことはとても大切です。

違いを理解するためのポイントは、「情報の公共性」、「情報の共有先」、「情報の鮮度」、「情報の広がり」の4点です。

公共性 共有先 鮮度 広がり
Facebook クローズド ソーシャルグラフ リアルタイム/レコーディング 拡散/蓄積
mixi クローズド ソーシャルグラフ(より密な) リアルタイム/レコーディング 拡散/蓄積
Twitter オープン インタレストグラフ リアルタイム 拡散

まず「情報の公共性」とは、そのSNSの内容が一般に公開され、検索の対象になっているオープンなものなのか、それともコミュニティ内のクローズドなものなのか、ということです。この点においては、Facebookとmixiは基本的には「クローズド」であると言えます。一方で、Twitterはオープンな情報が主となっています。

mixiの招待制

mixiは開設時からずっと、友人からの招待がないと登録できない「招待制」を取り、コミュニティの安全性を訴求してきた。しかしながら、2010年3月にこの制度は廃止、「登録制」に切り替えている。

情報の共有先」とは、そのSNSでの「友達」関係が「ソーシャルグラフ」なのか、「インタレストグラフ」なのかを意味します。Facebookは、「実名制」を背景に、リアルな人間関係に基づいた「ソーシャルグラフ」です。mixiは、「ニックネーム制」を取っているものの、当初、会員登録を「友人からの招待制」にしていた背景があり、Facebookよりもより密な「ソーシャルグラフ」と言えます。一方でTwitterは、興味・関心を軸につながる「インタレストグラフ」の側面が強いと言えます。

情報の鮮度」とは、その情報がリアルタイムで流れていくフロータイプの情報なのか、記録されていくストックタイプの情報なのかという点です。Facebookは、リアルタイムに情報が共有される場でありながら、Facebookページには、ファンと投稿内容が「蓄積」されていくなど、ストックの側面を持ち合わせています。mixiも同様にリアルタイムとレコーディングの両面があると言えます。一方で、Twitterは、リアルタイムで次から次へ情報が流れていきます。

リツイート(TwitterのRT)

フォローしている人のつぶやきを、簡単に自分のフォロワーにシェアできるボタンのこと。

最後に「情報の広がり」とは、その情報が、外に「拡散」されていくか、内に「蓄積」されていくか、という点です。Facebookは、「ニュースフィード」を軸にした強い拡散力を持ちながらも、情報が「蓄積」されていく側面も持ち合わせます。mixiも同じく拡散力を持ちますが、Facebookと違って、すべての情報が「ニュースフィード」のように1つに表示されるわけではないこと、またFacebookと比較し、よりクローズドなメディアであることから、どちらかというと「蓄積」の側面が強いと言えます。一方、Twitterは、どんどん情報が流れていき、「蓄積」の側面は持ち合わせません。一方で、RT(リツイート)により簡単に情報をフォロワーに共有することができ、強い拡散力を持っています。

上記を考え合わせると、Facebookとmixiは、ファンとのコミュニケーションを醸成していく場として、Twitterは情報を拡散させていくツールとして適していると言えます。なお、Facebookとmixiは、メディアの特性として似通っていますが、ユーザー属性や実際の使われ方が全く異なる点に注意が必要です。

Facebook、mixi、Twitterの日本における利用状況

各SNSの日本における利用状況は以下の通りです。それぞれのSNSの機能的な特徴だけでなく、実際の使われ方の違いを把握しておくことが大切です。

Facebook mixi Twitter
ユーザー数
  • 月間アクティブユーザー数:1,500万人(2012年9月)
  • 月間ログインユーザー数:1,402万人(2012年9月)
  • 公表されていないが、全世界で1億7千万人の月間アクティブユーザーがおり、日本はとても重要な市場であるとされている
ユーザー層
  • 男性:61.8%、女性:38.2%
  • 年齢別:10代(6%)、20代(12%)、30代(22%)、40代(27%)、50代以上(33%)
※2012年12月ニールセン調べ
  • 男性:45.9%、女性:54.1%
  • 年齢別:15-19歳(16.7%)、20-24歳(27.9%)、25-29歳(20.7%)、30-34歳(13.5%)、35-39歳(9.7%)、40-44歳(5.8%)、45-49歳(3.1%)、50歳以上(2.7%)
※株式会社ミクシィ 2012年度第二四半期決算資料より、月間アクティブユーザー数ベースの数値
  • 男性:58.9%、女性:41.1%
  • 年齢別:10代(11%)、20代(13.5%)、30代(19%)、40代(26%)、50代以上(30.5%)
※2012年12月ニールセン調べ
  • 当初30-50代の男性を中心に普及したが、現在は20-40代女性の利用も進んでいる。
  • 他のSNSに比べて比較的年齢層が高い。
  • 上記の通り女性の比率が高く、またアクティブユーザーは20代がほぼ半数を占め、若い層に積極的に利用されていることが特徴
  • 若い世代から50代以上まで幅広く利用されている
主な特徴
  • 実名制、顔写真の掲載を原則としているため、リアルなソーシャルグラフで利用されている
  • プライベートだけでなく、ビジネスシーンでの利用も多い
  • ニュースフィードに全ての情報が集約される
  • 写真、動画、リンクなど共有できる情報の形式が多彩
  • 個人、企業ともに「タイムライン」という個別ページを保有する
  • 実名を原則としていないながらも、友人、同級生などのリアルなソーシャルグラフで利用されている
  • mixi日記とコミュニティ機能で発展したが、現在はつぶやき(mixiボイス)やmixiゲームなどの機能も広く利用されている
  • 匿名性、かつフォローに承認が不要であるため、リアルなソーシャルグラフだけでなく、インタレストグラフのつながりでの利用が多い
  • プライベートだけでなく、ビジネスシーンでの利用も多い
  • 140文字制限、「RT」機能など、シンプルなコミュニケーション
マーケティング活用
  • 「Facebookページ」という企業向けのページを無料で開設可能
  • 多彩な形式での広告出稿や無料で利用できる詳細なページ分析機能など、マーケティングツールが豊富に用意されている
  • 「mixiページ」という企業向けのページを無料で開設可能
  • 管理画面から広告出稿が可能、過去90日間のページ分析機能も提供されている
  • Twitterアカウントは誰でも無料で開設可能
  • 企業向けの「ブランドページ」機能もあるが、まだ一部のパートナーにしか提供されていない(2012年12月現在)
  • Twitterのつぶやきは原則全て公開されているため、自社に関してどんなコメントがされているかの「傾聴」に利用しやすい
Facebook、mixi、Twitterの日本における利用状況。各メディアのIR資料や媒体資料、およびニールセン調べのデータによる。なお、ニールセン調べのデータの対象は、「家庭と職場のPCからのアクセス」となっている。

Point

  1. 世界でも、日本でも企業によるFacebookのマーケティング活用が急速に進む

  2. Facebookマーケティングは「参加型」マーケティング。企業からの一方通行なマーケティングとは一線を画すもの

  3. Twitterやmixiとは「情報の共有先」、「情報の鮮度」、「情報の広がり」、「情報の公共性」の4点から異なる特徴を持つ。また、それぞれでユーザー層や使われ方が異なることに要注意

現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書
  • 現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書
  • 藤田 和重、小川 裕子 著
  • ISBNコード
    978-4839943608
  • マイナビ 発行

この記事は、書籍 『現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書』 の内容の一部を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

本書は、アライドアーキテクツで約2年間に渡りブログメディア「ソーシャルメディアマーケティングラボ」を運営しながら、実際にFacebookマーケティングに携わってきた担当者2名が、これまでに培った経験や知見を最大限に活かし「企業のFacebookページ運営担当者」に向けて執筆した、Facebookマーケティング指南書の決定版です。

ターゲットを法人利用に絞り、Facebook広告の効果的な運用やFacebookキャンペーンの実施といった実用的な情報に加え、「どんな投稿がファンの心を引きつけるのか」といったテクニックや国内企業約35社のFacebook活用事例など、実際の業務で役立つ豊富なノウハウや情報を惜しげなく公開しています。

本書は、マーケティングやデジタル、WEBは専門だがソーシャルメディアはよくわからないという方、全く違う領域からいきなりFacebookページの担当になられた方、そして「Facebookって何?」という方でも、読み進めながら実践していただける内容を目指しました。

企業のFacebook活用の本質的な意義から、実務面の手順を追った解説、実例紹介まで、即戦力として役立つことを願っています。

ナビゲーターは新人マーケター「あゆみ」ちゃんと、マーケティング部の先輩である「小田先輩」。

図解やイラストを多用し、親しみやすい文章と誌面で、Facebookやマーケティングに詳しくない人でも、ある程度知っていて「一歩先の」知識を手に入れたい人にも、役立つ内容となっています。

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