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多言語サイトSEOのベストプラクティス ―― ドメイン名・ディレクトリ構造・インフラ編

国際SEOのベストプラクティスを、調査データや経験をもとに解説する(全3回)。
Moz(旧SEOmoz) 2012/12/3(月) 9:00 tweet30このエントリーをはてなブックマークに追加 印刷用

この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、SEOmozの見解を反映しているとは限らない。

僕はイタリア人であり、ウェブマーケターだ。この2つの事実のおかげで、僕は国際的SEOという考え方にすぐ気付くことができた。なぜかというと、実のところ、イタリアはよく知られているけど、イタリア語を話す人や理解できる人が世界中に大勢いるわけではないからだ。

売り上げの多くを国外市場に依存している多くのイタリア系企業の特質を考えてみれば、僕や欧州にいる他の多くのSEO業者にとって、なぜSEOと国際的SEOが本質的に同義なのかを理解できるだろう。

この地図は、なぜ僕が国際的SEO担当者であるべきかを説明している。
この地図は、なぜ僕が国際的SEO担当者であるべきかを説明している。
画像の提供元:http://www.hu.mtu.edu

この地図を見れば、多国向けのサイトや多言語を使ったサイトに関連した問題を検索エンジンがどのように扱うかという点について、なぜ僕が関心を持つのかわかってもらえるだろう。これはまた、企業はどのように国外市場に参入し、攻め、そして勝利していけるのか、という僕の興味に影響も与えている。

僕は過去1年の間に、SEO業界のあちこちで多くの人がこの2点に関心を寄せていくさまを見てきた。

今では多くの中小企業が、グローバル化された市場に関わりたいという願望を持っている。こうした企業の意欲は明らかに、事業のリーチ(到達範囲)を広げたことが原因だが、それはまた、現在の経済危機から生じた結果でもある。もし国内市場だけでこれまで以上に取引量を増やす確信が持てないなら、新しい市場への参入を目指すのはごく自然な成り行きだ。

僕はSEOmozアソシエートとしてQ&Aの仕事に関わるうちに、国際的SEOへの興味が高まってきたことに気づいた。コミュニティのメンバーも公開の場で、あるいは内密に質問してはくるが、その数は限られている。

それよりも、国際的SEOの本質やそれがどのように機能するのかについて人々が依然として抱える混乱からくる多くの質問を目にしている。

僕は今回の記事の中で、自分が数か月前に行ったある調査結果を参照しながら、上述した2つの主要な疑問点について答えを出していこう。その調査では、(決定的なものとは呼べないけれども)専門家たちによる国際的SEOの一般的な実務の実態が示されている。

国際的SEOに最良のソリューションとは

調査結果からはっきり言えることは、人々はサブディレクトリやサブドメインよりも、国別コード・トップレベルドメイン(ccTLD)の使用を好む傾向があるということだ(それにしても、「その他」は何を指しているんだろう)。

そういう選択をする大きな理由は、ccTLDの方がジオターゲティングで大きな強みを発揮するからだ。ただし、ccTLDを使ったサイトは、リンクビルディングを通じてゼロからオーソリティを築く必要があるので、その強みも輝きを失ってしまう。

とすると、より多くの企業がサブディレクトリを使うという選択肢を選ぶべきだということなのだろうか? SEO的な観点からすると、これは最適な選択かもしれない。すでに定評のあるドメイン名のドメインオーソリティをあてにできるし、獲得したすべてのリンクは、それがどのような言語を使ったものであれ、別の言語を使ったページにも恩恵をもたらすからだ。

また、(メキシコといった)特定の国ではなく(スペイン語のような)言語圏全体を市場として狙っている場合も、サブディレクトリを使うのが最良の選択となるだろう。

しかし、サブディレクトリを選択することには、いくつか難点もある。次のようなものだ。

  • サブディレクトリはGoogle Webmaster Toolでジオターゲティングできるものの、ccTLDに比べるとその効果は低い。

  • ユーザーがccTLDの方を(無意識のうちに)信頼しており、検索結果ページでサブフォルダの中にあるページよりもccTLDを使ったページをクリックしがちな国もある。

  • サイト内のどこか1か所でもパンダアップデートによって危険信号がともっていると、ドメイン名全体にペナルティが科されてしまう。複数の言語/国をターゲットにしていながら構成や維持管理がお粗末なサイトは、このリスクが飛躍的に増大するおそれがある。

僕は複数の選択肢がある場合、それぞれの長所と短所を考える。そして最終決断をする際には、必ずしもSEO的なニーズとは言えないものが強い影響力を持っている。

たとえば、Amazonが国外市場に事業を広げる際、そのベースとしてccTLDを使うことに決めたのは、極めて理にかなっている。SEO的なメリットは別にしても、巨大なオンラインストアの全バージョンを1つのサイト上に置いたら、大変な問題を抱えることになっただろう。

一方で、Appleはメインサイトに販売機能を持たせず、オンラインストア自体はサブドメイン下に置かれている(たとえば、store.apple.com/esのように)ことから、サブディレクトリというオプションを選択したことになる。Appleはサイトのフォーマットを統一しており、この決定は明確なマーケティングコンセプトを反映している。つまり、メインのサイトは、顧客に見せて、顧客を驚かせ、顧客の心をとらえるためのものであって、売ることは二の次なんだ。

サブディレクトリかccTLDかのどちらかを選ぶ場合、同じようにすることを勧める。これら2つの選択肢から選ばなければならない状況なら、SEOにとらわれず、クライアントや自社のビジネスニーズを理解すべきだ。ただし、そうする上で、君は避けるべきより大きな問題が存在することを発見するだろう。

ローカルIPアドレスの問題とローカルホスティングに関する思い込み

ローカルIPアドレスはどの程度重要ですか?

これはQ&Aで昔からある問題だ。グーグルはこの問題について、Google Webmaster Centralのブログに投稿した少し古いが今でも通用する記事の中で、直接答えてくれている。

(サーバーのIPアドレスを通じて取得できる)サーバーの位置は、ユーザーのいる場所に近いことが多い。

ただし、分散型コンテンツ配信ネットワーク(CDN)を使っているサイトや、ウェブサーバーのインフラがしっかりした国でホスティングされているサイトもあるため、われわれはサーバーの位置(どの国にサーバーが置かれているか)だけに頼らないようにしている。

とはいえ、もしCDNを使用しているのなら、サーバーがどこにあるかを確認し、その内の1つまたはそれ以上が自分の対象とする国、あるいはその近隣の国にあるかどうかを検証すべきだろう。この検証を行う理由は、直接SEOと関わっているからではなく、ページ表示速度の問題に関係している。ページ表示速度は、むしろユーザビリティの問題といえるが、サイトのSEOにも影響を及ぼすものだ。

最後に、自社サーバーからプロキシ経由でローカルIPを使えるからといって、ローカルIPアドレスとローカルホスティングを混同してはいけない。ホスティングソリューションについて大きな問題を抱えている国もあり、そのため、多くの企業が外国にあるサーバーでクライアントのサイトをホスティングしているからだ。

つまり、国内のホスティングサービスを利用しているからといって、国内のIPアドレスを利用していることになるとは限らない。

留意点

ccTLDサイトにはローカルIPアドレスが必須だなどと思い込んではいけない。今ではもう、それは些細な要素にすぎないのだから。

サブフォルダ・オプションを選択する場合、技術的な面から、フォルダごとにsitemaps.xmlファイルを作成することが重要だ。これも常識的なことだが、言っておく価値はあるだろう。

この記事は、3回に分けてお届けする。次回は、多言語でサイトを制作した場合、どの言語や国をターゲットとしているのかを検索エンジンに伝えるシグナルについて考える。

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