実践! プロも使うラピッドUX手法
企画アイデアがざくざく生まれるUX発想シート+UX的発想の超基本

UX的発想を体験し、新企画のアイデアを生み出していこう

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Web業界でもUXが重要だという話をよく聞くが、UXの効果についてピンとくる人は、まだ少ないだろう。そこで今回は、まずUXの基本的な考え方を体験し、感じてもらいたい。「習うよりも慣れよ」とあるように、UX的発想を体験するためのお題を用意したので、チャレンジしてもらいたい。

今回のポイント

まったく予備知識がなくてもご安心。UXや人間中心設計を解説した分厚い本を読まなくても、だれでも簡単にUX的な発想の基本を理解できる。

アイデアを浮かべるための2つのアプローチ

さっそくだが、新製品開発とスマホアプリ開発をテーマにしたアイデア出しの例を挙げたので、1人ブレストにチャレンジして頭を捻ってみよう。

製品開発編

テーマ

あなたは家電メーカーの開発担当です。シェア拡大のために、新商品の開発がミッションとして与えられています。

課題A いままでにない照明の新製品開発のために、アイデアブレストを行う。

課題B いままでにない照明の新製品開発のために、アイデアブレストを行う。たとえば、照明が必要になる読書にテーマを絞った場合、みんなの家族は、普段どんなふうに読書を楽しんでいて、照明機器の他にどんな明かりを使っているだろうか。

課題AとBについて、それぞれ1分ほどでアイデアを発想してみよう。どちらも同じ新商品開発の頭出しではあるが、1つ大きな違いがあることに気づいただろう。

課題Aはあえて的を広げた問いだ。新商品ゆえに競合メーカー商品との比較資料、販売データやマーケット調査資料もなく、ブレストの手がかりがない。まずは、次のようにさまざまな視点で考えていくだろう。

  • LED技術を投入してみる
  • 小型化/薄型化してみる
  • インテリア性やスタイリングで目を引いてみる
  • スイッチや操作に工夫を凝らす
  • 省エネ性能などアピールする
  • 目が疲れない光を検討する

課題Aのように問いかけられた場合、まず“製品”自体をどう新しくすべきか思い浮かべたのではないだろうか。

もう一方の課題Bは読書というテーマを設けており、あえて的を絞った問いだ。課題Bで問いかけられた場合は、

  • 妻はリラックスしたい時に湯船に浸かりながらロウソクだけで小説読んでいる
  • 父親はバルコニーに座って夜風を感じながら雑誌を読むのが好きで、キャンプ用ランタンを持ちだしている
  • 母親は寝る前に読書するときはデスクランプを使うが、光が強すぎるので薄手のハンカチを巻いていた

など、日常生活を思い出していくだろう。上記のように、家族のだれか1人が読書をしている“シーン”を思い浮かべながら、新しいアイデアの種を考えたのではないだろうか。

機能ではなく体験から逆算する発想法

次にもう1つ、スマートフォンのアプリ開発を例に考えてみよう。

アプリ開発編

テーマ

あなたはワインショップのウェブ担当者です。モバイルユーザーがスマホに移行しており、スマホのコミュニケーション施策が課題です。

課題C ワインの販売促進につながる新しいスマホアプリのアイデアを考える。

課題D ワインの販売促進につながる新しいスマホアプリのアイデアを考える。たとえば、ワイン好きの友人が、ホームパーティーを開きながらワインを楽しんでいるとして、その場でスマートフォンが使われているシーンを考えてみよう。

課題Cは漠然とした問いだ。しかし、昨今のアプリ開発では、往々にして会社からこのようなミッションを告げられることは多い。

課題Cからは、おいしいワインの飲み方を提案すべく、「食事やレシピと組み合わせる」「ワインごとの特長や解説を載せる」「自社のワインショップを探す機能」などがまず思い浮かぶ。いつ何を飲んだか、テイスティングを記録できる機能もいいだろう。広告展開をしているならば、キャンペーンに連動させたり、スタンプカード的な機能をつけたり、ソーシャル連携など時流のアプローチも考えられる。

いずれにしても“商品”を軸にして、商品理解の促進や継続利用、ファン獲得の施策など絡め、購買アップにつながるアイデアを見つけようとするだろう。

もう一方の課題Dは、シチュエーションを設定して想像してみようという問いだ。近頃のホームパーティーでは、スマートフォンで写真を撮ってソーシャルサイトに投稿したり、ゲームを楽しんでいたりするなど、手元にスマートフォンがある。そんななか、選りすぐりワインを予め買ってきたが、思ったより減りが早いのが常。ここでは、

もう夜だし、ワインを売っている店は閉まっているだろうなあ。もしスマートフォンで注文したワインをすぐに配達してくれたら嬉しいのに……

という発想に至るかもしれない。こちらは友達同士がワインを囲んでいる“シーン”を想像し、スマートフォンを使って何ができるかをあれこれ考えながら、アイデアを見つけようとするだろう。

以上の製品開発とスマホアプリ開発のアイデア出しの例からわかるように、利用シーンを思い浮かべた課題B/DがUX的な発想手法だ。課題A/Cが、商品やアプリという「モノ」にフォーカスしているのに対し、課題B/Dは「ユーザー」の体験から逆算しようとしている。

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