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CMS導入による改善で顧客評価1位に躍進。2年でPVを倍増させたファイザーのWeb戦略

CMS導入によるサイト改善でWebサイトの顧客評価1位を獲得した、ファイザーの事例をレポート
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ファイザー株式会社が運営する医療関係者向けWebサイト「PfizerPRO」。サイトを大改善し、リサーチ会社による顧客評価1位(2011年7~9月)を2年のうちに獲得した要因は、「顧客への貢献を突き詰めた成果」にあるという。

そして、それを実現した背景にはCMSの導入がある。「Webエクスペリエンスの向上とスマートフォンの最適化~日本オラクル、ネットイヤーグループ、SCSK共催セミナー」で語られた、最新のCMS活用事例をレポートする。10月10日には同様のセミナーが大阪でも開催される。

Webエクスペリエンス改善などを通じ、顧客評価1位を獲得

ファイザー・ホールディングズ株式会社
ビジネステクノロジー
アプリケーション・ソリューション部
沖崎 清一氏

2012年8月、「Webエクスペリエンスの向上とスマートフォンの最適化」と題するセミナーが日本オラクル、ネットイヤーグループ、SCSKの共催で開催された。セミナーでは、明確な戦略に基づくCMSの活用でWebサイトの価値を飛躍的に高めた事例が紹介された。登壇したのは、ファイザー・ホールディングズの沖崎清一氏だ。

沖崎氏が担当しているのは、同社が運営するWebサイト「PfizerPRO(Pfizer for PROFESSIONALS)」であり、自社製品の紹介やプロモーションだけでなく、著名医療専門誌の全文閲覧サービス、著名医師による講演のウェビナーライブ配信など、医療関係者に役立つコンテンツをふんだんに用意しているのが特色だ。

PfizerPROについて、沖崎氏はWebサイトの目的、ゴールを次のように説明する。

ファイザーのような製薬会社は、MR(医薬情報担当者)を通じて、医師や薬剤師に医薬品の適正使用などに関する情報をお伝えします。ところが近年、医療機関の訪問規制が厳しくなっており、MRが医療関係者にダイレクトに情報を提供するのが難しくなってきているのです。一方で、インターネットから情報を取得したいという医療関係者のニーズは、年々高まってきている。そこでWebサイトを通じた情報提供に力を入れていくことになりました

同社がWebを通じた情報発信の改修をスタートしたのは2009年。医薬品マーケティングリサーチ会社のエム・シー・アイによれば、医療関係者が閲覧する製薬会社のWebサイト評価において、ファイザーのWebサイト評価は、2009年当時は低迷していたという。しかし2010年2月にPfizerPROをオープン、さらにその1年後にコンテンツの充実やデザイン改善などのリニューアルを行った結果、2011年7~9月に速報ベースで製薬企業Webサイトの顧客評価で1位を獲得している。

現在、リニューアル前と比較してPfizerPROのPVは倍増し、登録会員数も大幅に増えました。成果が出たことにより、社内のコンテンツ更新活動が活発になるという好循環が生まれています。(速報ベースとはいえ)顧客評価1位を獲得したことは、ファイザー社内で目覚ましい成果だと認識されています

CMS導入によってルールベースのレコメンド機能を実現

ではPfizerPROの成功要因はどこにあるのか。沖崎氏は「精緻な分析はまだできていない」としながらも、「ビジョンを掲げてサイトを運営したこと」が要因の1つだと強調する。

サイトで製品のプロモーションを行うことは、会社として非常に重要ですし、我々サイト運営者の役割でもあります。しかし、『医療関係者に正しく情報を知ってもらいたい』というように、顧客を向いてサイトの方向性を定めないと、自社都合が先行しがちで、単純な結果に右往左往してしまいます。

そこで我々はまず『日本医療の発展のためにご活躍される先生方に貢献する』というビジョンを掲げました。同時にサイトの存在意義を『1人ひとりにとって有益な情報を、より効率的にお届けすること』と定義することから始めました

そして2011年のリニューアル時、このビジョンに基づいて導入されたのが、次の3つのサイト設計方針だ。

  • Simple:メニューや情報配置を整理し、直感的で快適なナビゲーションとなるように工夫する。
  • Smart:製品情報だけでなく、臨床に役立つコンテンツの充実に努める。
  • Straight:興味のある領域やキーワードに合った情報を、ユーザー1人ひとりに届ける。

今回の沖崎氏の事例発表では、上記のうちStraightにフォーカスして話が進められた。ワン・トゥー・ワンに近い形で情報を提供し、ユーザーエクスペリエンスを高めるために行われた施策は、次の2点だ。

まず1点目は月に2回の会員限定メルマガ発行。「月に2回という発行頻度は、たいへんな労力を要する」と沖崎氏は苦笑するが、ユーザーの立場からすれば、興味のある最新情報だけをワンクリックで見られるというメリットがある。

そしてもう1点が、CMSに搭載されている「レコメンド機能」の活用だ。PfizerPROのサイトは、オラクルが提供するCMS「Oracle WebCenter Sites(オラクル・ウェブセンター・サイツ、旧FatWire)」によって構築・運営されている。このOracle WebCenter Sitesが実装しているレコメンド機能を用い、ユーザーの興味のある情報を優先的に表示させることを徹底したという。

Oracle WebCenter Sitesでは、「ルールベース」のレコメンド機能を設定できる。PfizerPROでは、具体的に次のような形でレコメンド機能を用いた。まずルールベースのレコメンドについて、沖崎氏は説明する。

たとえば、『医師でワクチン領域に興味があると会員登録したユーザーには、その領域の製品バナーを出現率○%でレコメンドする』ように設定できます。ルールを設定することで、だれにどんなコンテンツをレコメンドするか、ほぼ完全に制御できるのです。新製品の情報を、特定のユーザー層に対してのみレコメンドすることもできます。メンテナンスの負荷はあまりかからず、『今月はこのバナーを何パーセント表示させよう』といった具合に設定するだけで済んでいます

ファイザーがOracle WebCenter Sitesを導入したのも、こうした強力なレコメンド機能を搭載していたことが大きな要因だったということだ。

24種類のユーザー行動からレコメンドを自動化して運用

さらにPfizerPROでは、「行動履歴ベース」のレコメンドも導入しているという。こちらは、「Baynote」というレコメンドシステムによって自動化して運用しており、ページの滞在時間やマウスの動き、スクロールバーの利用といった24種類のユーザー行動をパターン別に記録・蓄積。それらを基にユーザーの行動パターンを分類し、ユーザーにマッチしたレコメンド情報を自動表示している。

行動履歴ベースのレコメンドの良いところは、ユーザーの会員登録やログインが必要ないことです。たとえば、検索エンジン経由でユーザーの訪問したページが、期待していた内容とマッチしていない場合でも、行動履歴に基づいて別の候補をレコメンドしてくれますから、2段構えの情報提供ができる。SEOをカバーしてくれるのが、行動履歴ベースのレコメンド機能だと思います

最後に沖崎氏は、実際に利用してみて感じたCMSの利点と弱点について、次のようにまとめてくれた。

CMSはサイトをコンシェルジュのように進化させるには不可欠なツール。長期的なリピーター増加や、検索エンジンでの長期間にわたる上位表示は、CMSがないとなかなか実現できないでしょう。

管理要件では、企業が運営しているすべてのサイトに対し、コンプライアンスなど統一的なルールを確実に適用したい場合、CMSが不可欠になると思います。

数千を超えるWebページの管理コストを抑えたい、投資効果を企業レベルで分析したいといった場合も、CMSのようなツールがないと難しいでしょう。

一方、弱点としては既存サイトを移行するのは、大変だということがあります。特にプロモーション上、デザインそのものが重要だというサイトの場合、CMSの汎用的なデザインに押し込むのは、ハードルが高い作業になります。このほか、テンプレートの新規開発にもコストがかかります。CMS導入を検討する方は、そのあたりも考慮したほうがいいと思います

関連リンク
  • 日程:10月10日(水)14:00~17:15(受付13:30~)
  • 会場:オラクル西日本支社(大阪府大阪市北区堂島2-4-27 新藤田ビル 9F)
  • 参加費:無料
  • 定員:50名
  • 主催:日本オラクル株式会社、ネットイヤーグループ株式会社、SCSK株式会社
  • 詳細・申し込み:http://www.netyear.net/news/event_seminar/20121010s.html

ファイザーの導入したCMS

Oracle WebCenter Sitesは、単なるWebコンテンツ管理から脱却し、さまざまなWebエクスペリエンス管理機能を備えたCMS。ターゲティングやテスト・分析ほか、PDCAサイクルを回すことで「攻めのWebサイト」を実現する。

今回の導入はSCSK株式会社が担当した。

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