Web解析のためのKPI大全

コンバージョンまでの平均訪問回数

コンバージョンまでの平均訪問回数

コンバージョンの敷居が高いビジネスでは、コンバージョンまでの平均訪問回数を用いて、キャンペーンの効果を判断するための適切な目標値設定をする必要がある。

  • 定義

    キャンペーンごとのコンバージョンまでの平均訪問数は以下のように定義される。

    {コンバージョン以前の総訪問回数}÷{総コンバージョン数}={コンバージョンまでの平均訪問回数}

    この計算に必要なのは、「コンバージョンした訪問者」と「コンバージョンしなかった訪問者」をセグメテーションする機能だが、これはすべてのアクセス解析ツールがカバーしている機能ではない。それから、このKPIは複数のセッションにまたがって計測するため、訪問者がcookieを削除すると、測定の精度に影響が出る。

  • 表現形式

    このKPIをキャンペーン別に分けて算出することは有効である。キャンペーンごとに計測できるアクセス解析ツールを使っているのなら、コンバージョン以前の平均訪問回数を、別々のキャンペーンで比較してみることで、効果の高いキャンペーンを識別するのに役立つ。

  • 想定される結果

    このKPIの期待値は、展開中のキャンペーンの種類と、対象となるコンバージョンの種類によって、かなり幅が出る。単価の高い商品を買うまでには、普通繰り返しサイトを訪れる。逆に、「無料」で何かもらえることを示すバナー広告のように、訪問者に直接行動を促すものの場合、コンバージョンまでの平均訪問回数は低くなりがちである。

    異なるサイト、キャンペーン、コンバージョンに対して、KPIがどのような値を示すかを予知することはできないので、KPIレポートを作成して組織内で配布する前にしばらく試行してみて訪問者のコンバージョン行動を理解すべきである。こうすることで、Web分析する人が、数字に対する感覚をつかみ、「それは一体良いのか悪いのか」というマネージャからの質問に対応できる。

  • 行動

    この指標に期待値を設定するのは難しいのだが、コンバージョンまでの時間は短いほど良い。平均よりもコンバージョンまでの時間が長いキャンペーンは、注意深くチェックして、より高いコンバージョン率、より高い購入価格、あるいはより低いランニングコストを追求しよう。すべての要素がまったく同じ2つのキャンペーンがあるとしたら、コンバージョンまでの期間が長いキャンペーンより、期間が短いキャンペーンの方を優先的に活用しよう。

    コンバージョンまでの平均訪問回数が多いサイトは、コンバージョン行動に関連する要素をチェックしてみよう。A/Bテストを用いてコンバージョンのボトルネックを探し、訪問者のコンバージョンを促す最適な要素の組み合わせを見つけ出そう。

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