有名サイト、かってに解析!

「ライフネット生命保険」の閲覧シチュエーションを想定

「ライフネット生命保険」の閲覧シチュエーションを想定

さて、今回は次のようなシチュエーションを想定してサイトを見ていくことにしよう。「かってに解析リクエスト」をいただいたケースではあるが、サイト閲覧シチュエーションは、先方のWeb担当者さんからいただいたものではない。本連載のコンセプトにのっとり、いつもと同じく、筆者がサイトを見て「かってに」想定したものである。

今回想定したサイト閲覧シチュエーション

誰が社会人1年生
何の目的で生命保険の加入
何をしに生命保険の見積りと申し込み
どこへ検索してトップページへ

アクセス解析視点の仮想目標

アクセス解析的に言い換えると、以下のようになる。

参照元検索エンジン
検索語「生命保険」
ランディングページサイトトップ
コンバージョンページ申し込み完了ページ

「ライフネット生命保険」をエキスパートレビュー!

検索から流入まで

「Google」でも「Yahoo! JAPAN」でも、「生命保険」と検索すると、「ライフネット生命保険」が自然検索の1位に位置している。まずこのビッグワードで1位表示されていることに驚かされる。2位は「ソニー生命保険」、3位が「Wikipedia」となっているが、営業開始から約3年の「ライフネット生命保険」が自然検索のトップにいることは驚きだ。生保会社としては、あと、「第一生命保険」「アフラック」という順番になっている(「Google」でも「Yahoo! JAPAN」でも同じ)。

検索結果の順位を見た結果論の印象は免れないが、ユーザー視点に立っているサイトほど順位が上にある気がしてならない。保険の場合、基本は商品別かライフステージ(家族構成による分類。独身、夫婦2人、夫婦と子供など)別にサービスを提示して、各ユーザーに合ったタイプを選択してもらうという流れがユーザーにとっては一番選択しやすい流れだろう。

あとは、なぜ自分の保険会社のサービスが支持されているかというアピールという部分も見せたいところだ。しかしこれを主張し過ぎると嫌味が出てくることは間違いない。その意味では、「ソニー生命保険」はこの部分のアピールの主張が強い。図3をご覧になって分かるとおり、「ソニー生命を選ぶ理由」という項目がグローバルナビにも配置されているし、トップページ左側にしっかり解説がある。じつは「ライフネット生命保険」でも、オリコン顧客満足度ランキング「医療保険部門」総合第1位であることなどを訴えているが、そこに特段の主張は感じられないさりげなさがある

図3:「ソニー生命保険」トップページのファーストビュー
図3:「ソニー生命保険」トップページのファーストビュー。「ソニー生命を選ぶ理由」が目立つ場所に掲示されている(赤枠で囲んだ部分)

ついでに、他の生保も見てみよう。「第一生命保険」は、Webサイトで生命保険を新規顧客に売ろうという意識が少ないのか、「商品を探す」「保険のお見積もり」といったリンクしかない(図4)。あまりにも商売っ気がないのではないかと思われるくらいだ。これはこれでユーザー視点に立っているとも思えない。Webサイトに限れば、生命保険に関心のある人にきちんと対峙しようと思っているのか疑問だ。

図4:「第一生命保険」トップページのファーストビュー
図4:「第一生命保険」トップページのファーストビュー。「商品を探す」「保険のお見積もり」といったリンクしかない(赤枠で囲んだ部分)

「アフラック」は「保険選びガイド」という読み物と、保険種類から探すという一番オーソドックスなアプローチのように思える。しかしこれも実は自分が持っているサービスを紹介するという、提供側視点であるという印象を受ける。

図5:「アフラック」トップページのファーストビュー
図5:「アフラック」トップページのファーストビュー。「保険選びガイド」と「保険種類から探す」というオーソドックスなアプローチ(赤枠で囲んだ部分)
この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

HCD
「Human-Centred Design」(人間中心設計)の略称。機械やシステ ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]