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Google AnalyticsのイベントトラッキングでCTA(Call To Action)の効果を追跡

ページ内のどのリンクがクリックされているかを調べるGoogle Analyticsの活用方法を解説する

最近まで、アクセス解析というものは、僕にとって常に優先リストの上位にあるといったものではなかった。Google Analyticsには、まだ使ったことのない機能がたくさんある。というのは、僕やクライアントにどう役立つのかと、腰を据えてを本気で調べる時間がとれなかったからだ。

だが、数か月前のある夜更け、Google Analyticsを調べていたら、イベントトラッキングに関するセクションを見つけた。そしてすぐにちょっと好きになった。

みんな同じだと思うけれど、さまざまなCTA(Call to Action:行動喚起)の仕組みを作りながら、ふと、「実際のところこのボタンにはどの程度効果があるのだろうか」と考えることがよくある。Google Analyticsを使えば目標を設定できるが、それで特定のCTAボタンの効果が追跡できるわけじゃない。

しかし、イベントトラッキングとCTAを組み合わせると、あまり使われていない(クリックされていない)CTAを見つけられる。そうすれば、どのCTAボタンはそのままでよくて、どのCTAボタンをもっと効果的なものに置き換えるべきなのかを簡単に判断できるようになる。

設定

当然ながら、Google Analyticsのトラッキングコードをウェブサイトにインストールしておく必要がある。すでにインストール済みなら、最新のスクリプトになっているのを確かめておこう。使っているのが最新の非同期型スニペットか、以前の同期型スニペットかによって、このあとの作業内容が変わってくる(詳しくはこちら、ちなみに、古い「urchin.js」を使っている場合は、ここで解説するイベントトラッキングは利用できない)。Google Analyticsのスクリプトを適切に設定してトラッキングができるようになったら、追跡するリンクの設定準備は完了だ。

イベントトラッキングは、ページのHTMLにGoogle AnalyticsのJavaScript命令を追加することで解析できるようになる。イベントトラッキングを使い始める前に、まずはそのJavaScript構文と使い方に目を通しておくべきだろう。イベントトラッキング用の命令である「_trackEvent()」の構文は次のようになる。

_trackEvent(カテゴリ, アクション, ラベル)
変数 必須かどうか 意味
カテゴリ 必須 どんな種類のCTAかを区別する名称 「Siryou」「Mitsumori」など
アクション 必須 カテゴリ内でさらにCTAを区別する名称。どのページに設置したCTAかなどを指定するといいだろう 「Toppage」「ProductPage」やページのURLなど
ラベル 必須ではない さらに細かく分類するための名称。ページ内に複数のCTAがある場合にその場所を指定するなどの使い方がいいだろう 「TopMenu」「ContentBottom」「SideBar」など
※この解説は、イベントトラッキングの解説というよりは、CTAのトラッキングに使う場合にあわせた解説にしてある。

例:seomoz.orgの場合

イベントトラッキングがどのように利用できるのかを見てもらうため、SEOmozのサイトを例にしてみる。下の画像には最終的に同じページにたどり着く2つの別個のCTAがある(1ページの最上部と中ほどを1枚の画像で示している)。ユーザーがページ上部にあるCTAをクリックしたのか、それとも画面の中央付近に表示される大きいほうのCTAをクリックしたのが、どうやったら区別できるだろうか。イベントトラッキングを使うことで、最終的なページに顧客を導くためにどのCTAがより効果的だったのかがはっきりわかる。

SEOmozのCTA
※英語のページなので、CTAまわりの言葉だけ日本語を付記してある。

イベントトラッキングの実装はきわめて簡単だ。CTAのリンクのonClick属性に「_trackEvent」メソッドを仕込んだ簡単なJavaScriptアクションを追加すればいい。上の例で挙げた2つのCTAに僕がリンクトラッキングを設定するとしたら下のようになるだろう。

※以下の例は、最近標準になったGoogle Analytics 非同期トラッキング コードを使っている場合の記述を示している。従来型(同期トラッキングコード)や「urchin.js」を使っている場合は、異なる記述になる。

該当部分
go-pro
HTML/JavaScript記述例
<a id="gopro" href="/gopro" onclick="_gaq.push(['_trackEvent', 'GoPro', 'FrontPage', 'TopMenu']);">Go PRO</a>
カテゴリアクションラベル
GoProFrontPageTopMenu
該当部分
pro-image
HTML/JavaScript記述例
<a id="join-now" href="/gopro" onclick="_gaq.push(['_trackEvent', 'GoPro', 'FrontPage', 'MiddleImage']);">
  <span>Sign Up For PRO TOday <small>and get the engine exposure you need!</small></span>
</a>
カテゴリアクションラベル
GoProFrontPageMiddleImage
非同期型のトラッキングコードに変更していない場合は、次のような記述になる。
<a href="リンク先URL" onclick="pageTracker._trackEvent('GoPro', 'FrontPage', 'TopMenu');">アンカーテキスト</a>

この例ではトラッキングのカテゴリが「GoPRO」に設定されている。このCTAはPRO会員になることを勧めるものだからだ。

アクションが「FrontPage」なのは、どちらのCTAもフロントページ(トップページ)に位置しているからだが、ここにはURLを書いてもかまわない。

ラベルには一意の識別子として「TopMenu(上部のメニュー)」「MiddleImage(中ほどの画像)」を使っており、これはトラッキングされる具体的なCTAの場所を示している。さまざまなページに似たようなCTAがある場合は、CTAのあるページを反映させるようなラベルに変えてもいい。

リンクの設定が完了したら、しばらくその状態で解析する(残念ながら、イベントトラッキングでは、専用コードを追加して以降のアクセスしか解析できない)。後ほどGoogle Analyticsで[コンテンツ]>[イベントトラッキング]と進んでデータを閲覧できる。

効率の悪いCTAが見つかったら、もっとわかりやすいものや魅力的なものに置き換えることを検討しよう。僕はCTAのクリック数と達成できた目標の数を比較することが多い。クリック数が多いのにコンバージョンにつながっていない場合は、ランディングページの方に問題があると考えられる。CTAがクリック数を稼げていない場合は、顧客がCTAを見ていない、あるいはCTAに魅力がないといった問題が考えられる。いずれにせよ想定される問題を絞り込む助けとなる。

レポートのデータ表示に問題がある場合は、グーグル公式ドキュメントの陥りやすい間違いをチェックするといいだろう。

※Web担編注 「陥りやすい間違い」の例としては、次のようなものがある。

  • 命令は大文字/小文字をちゃんと書く
    _gaq.push(['_trackevent', 'GoPro', 'FrontPage', 'TopMenu']);   // 間違い
    _gaq.push(['_trackEvent', 'GoPro', 'FrontPage', 'TopMenu']);   // 正しい
  • メソッド名を間違えない
    _gaq.push(['trackEvent', 'GoPro', 'FrontPage', 'TopMenu']);   // 間違い
    _gaq.push(['_trackEvent', 'GoPro', 'FrontPage', 'TopMenu']);   // 正しい
  • 文字列には不要なスペースを入れない
    _gaq.push([' _trackEvent', 'GoPro', 'FrontPage', 'TopMenu']);   // 間違い
    _gaq.push(['_trackEvent', 'GoPro', 'FrontPage', 'TopMenu']);   // 正しい
  • 4つ目のパラメータ「値」は数値のみで、引用符を付けない
    _gaq.push(['_trackEvent', 'GoPro', 'FrontPage', 'TopMenu', '1']);   // 間違い
    _gaq.push(['_trackEvent', 'GoPro', 'FrontPage', 'TopMenu', 1]);   // 正しい
    ※前述の解説では省略しているが、_trackEventには「カテゴリ」「アクション」「ラベル」に加えて「値」を指定できる。ただし、値に指定できるのは数値のみ(文字列は指定できない)である。数値の指定には引用符を付けてはいけない。

イベントトラッキングのその他の利用法

僕はイベントトラッキングを、外部サイトへのリンクのモニタリングにも利用している。顧客がどのリンクを使っているのか知るにはとてもよい方法なのだ。イベントトラッキングはビデオの再生時間のモニタリングにも利用できるが、まだこの機能は試していない。

また、サム・ニコルズ氏が2010年1月に投稿した「2009年の統計から学ぶコンバージョン率最適化の教訓11条(英語記事)」という記事の第10条にも、イベントトラッキングが活用できるだろう。第10条でニコルズ氏はフォームからの離脱をトラッキングするのにバーチャルページビューを利用する方法について語っている。しかし、従来のバーチャルページビューの手法ではなく、イベントトラッキングを利用すればページビューが膨れ上がることがないし、データ全体への影響もない。

君たちはイベントトラッキングをどのように活用しているのだろうか? コミュニティのみんなに役立つようなものがあれば教えてほしい。

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