企業ホームページ運営の心得
リスティング広告の事業仕分けで攻めの営業力アップを

ホームページの「攻めの営業」について、リスティング広告の私的裏技を紹介します
Web 2.0時代のド素人Web担当者におくる 企業ホームページ運営の心得

コンテンツは現場にあふれている。会議室で話し合うより職人を呼べ。営業マンと話をさせろ。Web 2.0だ、CGMだ、Ajaxだと騒いでいるのは「インターネット業界」だけ。中小企業の「商売用」ホームページにはそれ以前にもっともっと大切なものがある。企業ホームページの最初の一歩がわからずにボタンを掛け違えているWeb担当者に心得を授ける実践現場主義コラム。

宮脇 睦(有限会社アズモード)

心得其の百七十壱

八百屋とホームページの営業方法

妻の父が営む八百屋の景気は「お天気次第」です。雨に強風、冷え込みや猛暑の影響で客足がめっきり少なくなるからです。これは「待ちの営業」の宿命で、ホームページも待ちの営業に属します。

一方「攻めの営業」とは飛び込み営業やダイレクトメールなど、客にアプローチすることを指し、ネットでは「メルマガ」や「リスティング広告」などがこれにあたります。攻める=仕掛けることで「運」という不確定要素を減らすことができるのです。「徒労」というデメリットもありますが、経験則から「飛び込み」なら100件、ダイレクトメールは1000通もだせば結果はついてくるものです。

今回はホームページの「攻めの営業」についての私的裏技を紹介します。

金で解決できなかったこと

「メルマガ」はとても有効な「攻め」のツールですが、まず読者を集めなければならないことがネックです。すでに人気のある、既存メルマガに広告を出す方法もありますが、メルマガの発行者と読者は、ラジオのパーソナリティーとリスナーの関係に近く、発行者の協力の仕方で効果が大きく異なるので初心者向きではありません。

手軽な「攻めの営業」はリスティング広告(検索連動型広告)です。リスティング広告とは利用者が検索エンジンで検索した「キーワード」に沿った広告が出稿されるもので、検索ニーズと広告内容をマッチングさせることから高い広告効果が期待できます。キーワードに対して広告が重複した場合は、広告の質が同じならば、より高い金額で入札した広告が上位に表示される仕組みです。

「キーワード」は広告主が選択でき「価格」も自分で決めることができので不確定要素が激減します。そして高い入札金額で1位に表示される「金持ち勝つ」……は魅力だったのですが。

利用者の利便性を考えれば

リスティング広告の品質を評価指標として、グーグルのアドワーズ広告では「品質スコア」、ヤフーのYahoo!リスティング広告では「品質インデックス」という指標を用いています。品質の決定要因は「広告のクリック率」「キーワードと広告のテキストの関連性」「リンク先ページの品質」などがあるとされていますが、評価基準のすべてが正式に発表されているわけではありません。品質を「操作」されないために未発表なのです。

ここからは実戦からの「私見」です。今年に入り「品質」の評価が厳密になってきたようなのです。以前は「金持ち勝つ」と入札価格を上げれば上位表示ができたのに、今では品質が低い広告はどれだけ入札価格を上げても「圏外」になってしまう印象があります。「金持ち勝つ」の広告業界で育ったものとしてはいらつきましたが、広告スペースを貸し出している検索エンジン側に視点を置き換えると「なるほど」と頷きます。クリックされなければ、検索エンジンには1円も入りませんし、広告の内容とリンク先ページの内容がかけ離れていてはユーザーを満足させられないでしょう。

ここで仮説を1つたてます。「クリック率が低い=売れない商品は棚から外される」コンビニと同じではないかというものです。

事業仕分けの必要性

そこで「クリック率」を重視して実験してみることにしました。

ヤフーの品質インデックスは、複数の広告をグループ化した「広告グループ」によって判断されるとのことなので、100語近く出稿していたキーワードの中からクリック率の高いものだけを残し、グループを再構成します。クリック率の低いキーワードは事業仕分けでいうところの「廃止判定」を下しバッサリと切り捨てます。Yahoo!リスティング広告では品質インデックスを5段階で評価するのですが、「2」に下落していた品質がおおよそ2週間ぐらいで「4」にランクアップし、再び上位表示されるようになりました。念のために繰り返しますが、クリック率による判定は私見での仮説に過ぎません。

さらにキーワードの「完全一致」と「部分一致」にも「仕分け」のメスを入れることにしました。

指定したキーワードとまったく同じキーワードで検索されたときに広告が表示されるのが「完全一致」で、一部の重なりでも表示されるのが「部分一致」です。利用者がいつも正しい言葉で検索するとは限らず、言葉の「揺れ」をカバーするのに「部分一致」は便利ですが、来訪後、購入に至っていたのは「完全一致」でした。そこで「完全一致」に絞り込むと予算縮減に成功です。部分一致はライバルが多く、入札価格が高めになるのです。ただし、これは検証に使ったサイトの商材の特性にもよりますし、部分一致を除くことで集客数や新規顧客の数が大幅に落ち込むことも考えられるため、効果効能はサイトによる個人差があります。

別のグループ

次に、「廃止判定」したキーワードを集めた「リストラ組」でグループを作り出稿してみました。さらに「SEO+足立区」の「足立区」のように地域や関連するキーワードを組み合わせた「寄せ集めチーム」も作ります。仮に品質インデックスが最低評価の「1」になっても、もともと営業成績の悪い「リストラ組」と「寄せ集め組」ですから、痛くも痒くもありません。ところがリストラ組も寄せ集め組も大活躍します。「1軍」ほどのインプレッション(表示回数)はありませんが、年棒(入札単価)は安く、品質インデックスも下がりませんでした。そもそもの検索数が少なく、クリックしてくれる客もまばら過ぎて、品質を精査する基準に満たないのかもしれません。

まばらな客でも客は客。しかも「1軍」の数倍の費用対効果の高さは見逃せません。

ヤフーかグーグルか

先ほど触れたように、リスティング広告はYahoo!リスティング広告とグーグルのアドワーズ広告があります。どちらの効果が高いのかについては2年前の記事で、ヤフーに軍配をあげましたが、それは今も変わりません。事業仕分けによって、どちらか一方に絞るのならYahoo!リスティング広告を薦めています。お金を払ってくれるのはヤフー経由……というのは営業マン時代の皮膚感覚がそうささやきます。もちろん、これは個人の感想で、商材に地域、顧客ターゲットでの検証が必要ですが。

検索の仕組みをしらない「素人」はリスティング広告での表示結果でもこういいます。

ヤフーで一番

ヤフーの検索結果への信頼は多くの非IT系日本人に刷り込まれているようです。これを攻めの営業に使わない手はありません。

問い合わせがない、売り上げない、アクセスがない。祈っていても訪問者はきません。それは山奥で開業した八百屋と同じ。「攻め」なければ客が訪れることはないのです。

今回のポイント

リスティング広告は「攻める営業」。

品質インデックスの攻略で予算縮減は可能。

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