編集長ブログ―安田英久
日経BPネットが有料リンク掲載、明らかなSEO目的でGoogleを挑発中?

現在、日経BPネットにアクセスすると、多くのページで有料リンクが掲載されているのを確認できます。

今日は、日経BPネットで堂々と有料リンクが掲載されている件について。検索エンジンのルールをメディア最大手の1社が破っていることは、逆に言うと、現状の検索エンジンがまだまだ不完全であることを意味するのではないしょうか。

この記事の掲載からしばらくした後、日経BPネットからは有料リンクだと思われるリンクの掲載が停止さたようです。

現在、日経BPネットにアクセスすると、多くのページで有料リンクが掲載されているのを確認できます。さすがにトップページにはありませんが、ナビゲーション内の多くのページで有料リンクが掲載されています。

●有料リンクが掲載されているページの例

有料リンクは、コンテンツエリア下部の「注目のビジネスキーワード」「注目のITキーワード」のブロックに掲載されています。

さらに、「キャリワカ」や「BPnetイベント」のサイトでは、各コーナーのトップページにも有料リンクが設置されています。小飼弾氏茂木健一郎氏といった大物の名前を冠したページに有料リンクが掲載されているのは、なかなかシュールな景色です。

改めて確認しておきますが、グーグルは検索結果に影響を与えるリンクの販売を禁止しています。その理由は、検索エンジンが検索結果での順位を決定するのにリンクが大きな役割を果たしているからで、検索エンジンからみると、有料リンクは順位に作為的な影響を与えるSEOスパムなのです。

・PageRank の計算に使われるリンクを売り買いすることについて
http://googlejapan.blogspot.com/2008/10/pagerank.html (前編)
http://googlejapan.blogspot.com/2008/10/pagerank_21.html (後編)

・有料リンクを Google に報告する必要がある理由
http://www.google.com/support/webmasters/bin/answer.py?answer=66736&topic=8524

またグーグルは、そういった有料リンクを報告するフォームも用意しています。

・有料リンクを報告
https://www.google.com/webmasters/tools/paidlinks

過去には、グーグルの日本法人が有料リンクを利用したため、google.co.jpのPageRankをグーグル自ら引き下げるといった事件もありました。

・「Google自らガイドライン違反」 PageRank急落は「有料リンク」が原因
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0902/19/news015.html

もちろん、すべてのリンクの売買を禁止すると広告が成り立たなくなるため、検索結果に影響を与えない、純粋に訪問者がクリックして移動するためのリンクは問題ないとしています。そのため、世の中の多くの広告は、検索結果に影響を与えないように広告システムを介したリンクとしています。広告システムを使わない場合でも、リンクに「rel="nofollow"」を付けることで、検索結果に影響を及ぼさないリンクにできます。

ただし、「有料リンク禁止」というのは、検索エンジンが決めたルールであり、企業が守る必要のある法律ではありません。検索エンジンに協力する意志がなく、検索エンジンからの訪問者の流入が必要ないのであれば、そのルールに従わないからといって責められるべきものではありません。

さて、日経BPネットに話を戻すと、当該リンクは、

・nofollowなしの直リンクである(他のテキストリンクは広告システムを利用)
・日本では一般的に広告であることを示す「PR」表記がある
・HTML上でそのブロックのクラス名が「ad_seo_keywords」となっている

ことから、SEO目的の有料リンクであると判断できます。

では、日経BPネットは、検索エンジンが禁止していることを知らずに有料リンクを販売しているのでしょうか?

おそらくそうではないでしょう。日経BPネットのコンテンツページ、つまり、検索エンジンからの誘導が重要になる部分には有料リンクは設置されていません。検索エンジンに有料リンクだと判断されてペナルティを受けても、大きなダメージを受ける部分は除外しているのではないでしょうか。

そもそも、なぜ有料リンクを買う人が後を絶たず、さらには日本有数のメディアである日経BP社が有料リンクを販売するようになったのでしょうか? その理由としては、現状では検索エンジン側のSEOスパム対策が不十分であることが大きいでしょう。

実際に、グーグルは有料リンクに対してNGだと言い続けているものの、未だ日経BPネットがペナルティを受けた様子はありません。ヤフーも有料リンクはNGだとしていますが、グーグルほど強硬な態度はとっておらず、スパム報告も自分の管理しているサイトに対して張られているスパムリンクを指定できる程度しかしていません。

また、日経BPネットの有料リンクを購入しているサイトが得ている被リンクを調べると、中国語サイトに日本語のワードサラダでページを作り、文中からキーワードリンクを張っているようなページに代表される、SEOのためだけに作られたページからのリンクがごろごろと出てきます。

そう考えると、日経BPネットの「ad_seo_keywords」というクラス名は、「どうせ検索エンジンは有料リンクなんて見分けられないんだろう」という意味の、検索エンジンに対する挑戦のように見えてきます。

各検索エンジンがこうしたSEOスパムリンクを排除する仕組みをさらに強化しない限り、有料リンクはなくならず、SEO用途のリンクのためだけに作られた内容のないページが大量に作られていくことでしょう。

検索エンジン各社には、(検索結果ページのデザインリニューアルが大切なのはわかりますが)「より良い検索結果」のための、アルゴリズムや仕組みの改善を、もっと積極的に、もっと強く進めていくことが求められているのです。

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